薬膳でセルフケア めざせ!仙人life

中医薬膳学に基づき、薬食同源、医食同源で仙人のような健康長寿を目指します。

「がんが消えていく生き方」を読んで。『にんにく酒』付き

 

「がんに克つ5つの生活習慣」を考える

 

 

パラパラ

 ペラペラ

 ぺ「ふむふむ、、」

 

ジー

ぺ「そうだよね、。」

 

 

ヒュヒューン

 パッ 

   ピタリ

仙「ウホッ、本日もハイレベルな着地。」

 

ぺ「あ、仙人、お帰りなさい。」

仙「ふむ、ぺんたんよ、外出を控えて読書タイムかな?」

 

ぺ「はい、これです。」

 

ぽん

 

 

がんが消えていく生き方 外科医ががん発症から13年たって初めて書ける克服法

がんが消えていく生き方 外科医ががん発症から13年たって初めて書ける克服法

  • 作者:船戸崇史
  • 発売日: 2020/10/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

 

 

仙「ほぉ、、『がんが消えていく生き方』」

 

ぺ「消化器の外科医であった著者が自身も腎細胞癌に罹り、そこから手術、治療を経て13年経った昨年10月に出版された本なんです。」

仙「なるほど、ご自身の体験を元に書かれておるのかな?」

 

ぺ「そうです、肉体的痛みと精神的痛み、。『死線を見た』と様々な思いを書かれています。」

仙「13年経ったからこそ書ける事があるのじゃな。」

 

ぺ「ええ、素人にもわかりやすく、分析しながらも優しい言葉で書かれていますね。」

仙「では、その話を聞くとしよう。」

 

ぺ「はい、この本は著者が自らの経験と反省から辿り着いた『がんが再発しないための五か条』について書かれています。」

仙「ほぉ、五か条。」

 

ぺ「はい、こちらです。」

 

さっ

 

がんに克つ五か条

  1. がんに克つ寝技 ねわざ"睡眠"
  2. がんに克つ食技 たべわざ"食事"
  3. がんに克つ動技 うごきわざ"運動"
  4. がんに克つ温技 あたためわざ"加温"
  5. がんに克つ笑技 わらいわざ"笑い"

 

 

仙「ウホホ、これはまたシンプルでわかりやすい。」

ぺ「そうなんです、中医学を学んでいる人にとったら、『いまさら、、』と思うような事ばかりなんですが、。」

 

仙「真理はひとつ、じゃ。」

 

ぺ「著者がまず声を大にして書いてみえる事は『がんは結果』ということです。」

仙「結果、、」

ぺ「はい、『がんはそれまでの生き方とその習慣化の結果。だから結果だけをメスや放射線抗がん剤で対処しても、過程をそのままにしていたら、もう1度出てくるのが当たり前』、、と。」

仙「ウホッ、、過程を変えていくことが重要ということじゃのう。」

ぺ「そうです、『がんに罹ったという事は、がんにとって居心地の良い環境を作ってしまっていたわけだから、再発をしないよう考えるなら、がんにとって居心地の悪い環境を作る事。つまり、がんに罹った時と同じ生活スタイルをしていたのではまた次のがんを生んでしまうので、生活習慣を見直す』ということ、。です」

 

仙「陰陽五行、陰陽のバランスを取り、五臓六腑のバランスを取る。さすれば、恐れるものは無い。人間の持つ力は偉大じゃぞ。」

ぺ「そうです仙人、著者もそう書いてます。『自然治癒力、本来身体は治るようになっている』、、と。

『健康な人の身体の中でも、毎日5000個ほどのがん細胞が作られている、つまり誰もががんになっている。けれどそうして自然発生するがん細胞を、免疫細胞(リンパ球)が退治している。』と。」

 

仙「自然治癒力、ウホホッ、わしの全てじゃな。」

ぺ「はい、自然治癒力を邪魔する生き方、そしてその生き方を継続していくと、、がん細胞は増えて塊となり、やがて画像診断に登場する事になるのです。」

 

仙「それで自然治癒力を高めるためのこの五カ条という訳か。」

 

ぺ「はい、まず初めに『寝技』です。」

仙「寝技とは、、。」

 

ぺ「これは正に仙人がいつも仰っている『夜11時過ぎたら寝るべし!』です。」

仙「もう何度も言って来たことじゃ。夜、全ての血は肝に帰る。そこで古い血は淘汰され新しい血が生まれる。しかしこの時間に寝ておらぬと、血は帰るところを失い、新しい血も生まれて来ぬ。」

 

ぺ「はい、本当に何度も聞きました。この本の中ではこんな風に書かれています。

『免疫細胞(リンパ球)が働くのは副交感神経優位の夜です。睡眠で身体を休ませてあげている間に、リンパ球が頑張ってくれます。良好な睡眠ほどがん細胞除去に有用なことはありません。』と。」

仙「ふむ、中国にこんな諺があるぞ、“子の刻の睡眠を放棄するくらいなら一度の食事を放棄した方がずっと良い”」

ぺ「はい、寝ます!」

 

 

ぺ「で、続いて『食技』。これはもう言うまでもありませんが、しっかりと書かせて頂きましょう!」

仙「そうじゃ、そうじゃ。」

 

ぺ「こんな風に書かれています。

『身体は細胞で出来ています。その細胞は全て食事で出来ています。

身体=食事、細胞=食事、リンパ球=食事です。

良いリンパ球を造る食事をする必要がありますが、現代人はそれが出来ず“がんが好む食事”をしがちです。』」

 

仙「がん好みの食事、か。」

ぺ「はい、がんの好きな食材、それは・・・」

仙「それは、、」

ぺ「スィーツ!です。」

仙「がんは糖質がお好き♡」

 

ぺ「はい、糖質その1、お菓子です。まさにスィーツ、、。スィーツには依存性もあるのでこれも良くない事の一つ。お料理に使う砂糖も白砂糖を避け、黒糖、蜂蜜、オリゴ糖メープルシロップがおすすめだそうです。」

仙「ふむ、薬膳では黒糖、蜂蜜、羅漢果などじゃが、薬膳は薄味が基本食薬の持つ六味を使って料理する。」

 

ぺ「はい。そして糖質その2 でんぷん、お米や芋類です。白米や白い小麦粉は避け、玄米、全粒粉小麦、雑穀米がオススメで、イモ類、芋類は繊維が多く吸収遅延があり急な高血糖になりにくいので大丈夫だそうです。あ、あと精製した砂糖を使用したドリンク類、これは要注意!

仙「『スペルト小麦の粥』は美味かったな、ウホホッ」

 

ぺ「そして、がんの嫌いな食材。 

1番苦手な食材 緑黄色野菜、根菜、海藻類、きのこ類、豆類、発酵食品 だそうです。」

仙「今は菜の花の美味しい季節じゃな。『黒豆と菜の花ご飯』も美味いし、『ひじき和え』あれも美味かった。」

 

 

ぺ「そして食品研究家で医学博士の吉村裕之さんが提唱されている、癌予防に良い『まごわやさしい』、これに著者は『ヨ』を加えています。」

 

 

  • ま: 豆=大豆、あずきなどの豆類
  • ご: ゴマ=ゴマ、ナッツ、クルミ、アーモンド
  • わ:わかめ=わかめ、昆布、海苔等の海藻類
  • や:野菜=野菜、根菜
  • さ:魚=魚(特に小型の青魚)
  • し:椎茸=椎茸、しめじ等のキノコ類
  • い:イモ=里芋、じゃがいも、さつまいも等の芋類
  • ヨ:ヨーグルト

 

 

ぺ「はい、それからこんな表も載ってました。」

 

ぽん

 

 

がん予防の可能性のある食品

 

 

 

 

*1990年 アメリカ国立がん研究所「デザイナーフーズ・ピラミッド」より

 

 

 

仙「ふむ。デザイナーフーズ・ピラミッド△」

ぺ「上から下へ↓ 重要性の高いものから順に書かれています。」

 

仙「トップに輝いたのは、にんにくか。生姜のランキング入りは当然じゃ、お、ウコンも入っておるな。、」

ぺ「『セロリスムージー』も効能抜群ですよね♪」

仙「『春キャベツのウコンドレッシング』あれもオススメじゃな。」

 

 

ぺ「調理法に関しても《煮る、蒸す、茹でる》がオススメとあります。」

仙「薬膳でも《煮る、蒸す、炒める》を推奨しておるぞ。」

ぺ「焼いたり、揚げたりする事で、食材が酸化する事を避けたいのでしょうね。」

仙「ふむ、焦げたものや、古くなって油の回ったナッツ類などは厳禁じゃ。」

 

ぺ「著者もこの『食技』は五カ条の中でも1番重要だと書いて見えますが、ここで大切なことは、がんに罹るまでの生活習慣です。」

仙「過程じゃな。」

 

ぺ「はい、例えば、本の中に例として書いてみるのですが、『肉食中心で野菜が少なく、タバコは1日に40本、お酒は日本酒を週に2升ほど。』と言うがん患者さんが、初診後、タバコ、お酒を断ち、野菜中心の食事に変え、五カ条を実践しみるみる回復していった、。と」

 

仙「何ががんを喜ばせていたのかをきちんと見極める事じゃ。酒を飲み過ぎているものは酒を断ち、スィーツを習慣化してしまったものはスィーツを断つ。」

ぺ「そうなんですよね、著者も、普段からスィーツをあまり食べていない人が、スィーツを断ってもそれは意味がないと、。」

仙「普段お酒を殆ど飲まず、乾杯程度の飲酒量だった人が酒を断ってもそれも意味がない。冷静に分析し、柔軟に対応する。」

 

 

ぺ「そういえば仙人、お酒とスィーツの話で思い出したんですけど、、10年以上前に一緒に仕事をした方なんですけどね、お酒もスィーツも大好きだと仰っていて、、体調が悪くなって病院に行かれたそうなんですけど、ドクターに『やっぱりお酒やめたほうがいいですかね?』と聞いたら、『まず、スィーツをやめて下さい。』と言われた、、なんて言って見えました。」

仙「酒やタバコが体に良くないのは周知、しかし、スィーツとなるとそこまでは、、と思うのじゃろう。スィーツを甘く見てはならぬぞ。」

ぺ「はい、私も薬膳の勉強を始めるよりずっと前のことでしたから、その方の話、ちょっと驚いたんです。でも、何年か後に『がんになってしまった』と風の噂に聞きました。」

仙「そうか、。」

 

ぺ「あ、最後に一つ、『アルコールは少量であればリンパ球を活性化させる』そうで、心疾患に効果があるようです。」

仙「ウホッ『百薬の長』」

 

(*青字はリンクが貼ってあります、これらの食材を使った薬膳のご紹介です)

 

 

 

ぺ「食技が長くなってなってしまったので、さっさと進めます。

続いて『動技』、これについては、『がんは酸素が嫌い。がんを取り締まるリンパ球は酸素で動く。有酸素運動で体内に酸素が多い環境はリンパ球が元気になるので、がんが嫌がる』」

仙「程よいお散歩が大事じゃの、。」

 

 

ぺ「続いて『温技』」

仙「『血は暖かい環境がお好きじゃ』。常に体を冷やさぬよう、薬膳料理は常温以上じゃ。」

ぺ「はい、『がんは熱いのが苦手、低体温がお好み。リンパ球は体温が1℃上がると、活性が40%上がる。』そうです。」

仙「ウホホッ、温泉、温泉、、土鍋温泉に行こう!」

 

 

ぺ「ラスト、『笑技』」

仙「笑う門には福来る、じゃな。七情は五臓に通じておるからな。」

ぺ「はい、『笑い』はかなりの優れもので、、がんを退治するナチュラルキラー細胞というリンパ球が活性化することが実証されたそうです。しかも癌だけでなく、膠原病アトピー、リウマチにもよく、血糖を下げ、認知症を改善し、炎症を抑制し、、あーーーーーッ!」

 

仙「何じゃ?」

ぺ「そういえば、仙人はいっつも笑ってる、、ウホホッとかウハハハハーーッとか。」

仙「ウホッ、照れるのう、、。」

ぺ「納得、それでいつもくだらないギャグを、アハハハ、、。」

 

仙「『笑』も良いが、ラベンダーなどの『香り』も良いぞ。リラックスモードが幸せを呼ぶ。」

ぺ「はい、私、ラベンダーのポプリをマスクの袋に入れてるんですよ、取り出した時にマスクからラベンダーがほのかに香ってハッピ〜〜♪」

 

 

仙「よし、これで五か条、全てクリアじゃ。」

ぺ「あ、もう一つだけ、『漢方』についての記載もあって、。」

仙「それは興味深い。」

 

ぺ「『1本の川があります。真ん中に川の流れを邪魔するような岩があります。この岩を癌とするなら、

西洋医学では、この岩を取り除こう、ハンマーやドリルを使って粉々に砕くわけです。

東洋医学では、川の流れ自体を強くしよう、水量を増やせば岩は削られて小さくなり、ついには流れていくわけです。』」

 

仙「ふむ、わかりやすい例えじゃ。」

ぺ「漢方薬だけでなく、鍼灸も大変有効であり、西洋医学東洋医学もそれぞれのいいとこ取りをすれば良い。と著者は書いていますね。」

仙「ごもっとも。」

ぺ「著者の方も、未だに漢方薬は飲み続けていると書かれていました。」

仙「ぺんたんよ、方剤の勉強を怠るなよ。」

 

 

ぺ「はい。さて、食技を中心にお話してきましたが、これ以外にも《程よい運動の方法、オススメの入浴法、がんにかかりやすい人・再発しやすい人の特徴、医師の選び方、医師との関わり方、プラシーボ効果》、等、書いて見えます。興味のある方はぜひ、読んでみてください。」

 

 

 

 

仙「良し、では最後にランキング1位に輝いたニンニク酒でも紹介しておこうかの。」

ぺ「はい、別名『ニンニクエキス』とでも。」(笑)

 

ぽん

 

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にんにく酒   (にんにくエキス)



材料

   

作り方

  1. にんにくは皮をむき、計量する。
  2. 1を半分に切り、スライスレモン(皮を剥く)と一緒に漬け込む。
  3. 冷暗所で2ヵ月おく。

   

         

大蒜(ニンニク) 外用類・その他

[性味/帰経 ]  温、辛、甘/脾、胃、肺、大腸

[働き]⑴健胃止痢 食欲不振、消化不良、下痢

         ⑵殺虫 寄生虫、条虫、回虫

         ⑶辛温散寒  冬の風邪

         ⑷解毒消腫(外用)  瘡瘍腫毒の初期、皮膚炎

         ⑸排膿止痒(外用)  痒み、化膿症

*注意: 蜂蜜と一緒に用いない

 

 

 

 

ぺ「ニンニク酒は、スープや蒸し料理に入れてお使いください(アルコール分は飛びます)。もちろん、にんにくも刻んで使えます。」

仙「アヒージョに入れて良し、あさりの酒蒸しに入れて良し、魚の蒸し物・煮物に入れて良し、野菜スープに入れて良し、カレー・シチューに入れて良し、じゃ。」

ぺ「ニンニクを買い忘れても、いつでも手軽に使えて便利です。」

 

 

 

仙「では、わしは山のパトロールに行ってくるかな、このところ山火事が多くてな、、。」

ぺ「あ、仙人、この話のオチを、、。」

仙「オチ?」

 

 

実は著者の奥様は漢方医さんでな

奥様からいつも「ちゃんと寝なきゃダメ!そんなものばっかり食べてちゃダメ!」と散々言われていたんじゃそうな

しかし、著者は奥様の言うことにはまるで耳を貸さず、結果、がんを生んでしまった

手術後は奥様の作る「薬膳三昧」だったそうな

 

 

 

 

 

 

*「子午流中」のお話 (1日の生活のリズム)

www.senninlife.com

 

 

 

*「脾と気のお話」(睡眠の重要性)

www.senninlife.com

 

 

 

*「六味のお話」はこちら

www.senninlife.com

 

 

 

*「薬膳・中医学でのがんに良い食薬」はこちら

www.senninlife.com

 

 

 

*「薬膳 調理法」蒸す

www.senninlife.com

 

 

 

*「七情のお話」(五臓と感情の関係)

www.senninlife.com

月刊仙人life 1月号 2021


 

 

 始まりの1月

 

 

 

皆さま、こんにちは、ぺんたんです。

 

黒豆・田作り・赤かぶの千枚漬

あれこれ作ったおせちを楽しんで

 

食べきれなかった数の子

カマンベールチーズでココットにしてみた

 

数の子・キノコ・トマトのココットカマン

激ウマ❣️

 

 

 

 

 

 

久しぶりの会話

 

 

 

 【 漢方のお話 】

 

久しぶりに我が家を訪ねてくださった方、10ヶ月ぶりにお目にかかる。

元気そうな彼女と色々とお話をして、玄関まで見送りに出ると、

玄関の下駄箱の上にズラーーーっっっと並んだ薬酒の瓶のラベルを見て彼女が

 

「え?田七⁈ 田七って田七人参の事ですか?」

ぺ「わ、凄い、田七人参、、ご存知ですか?」

「え、だって私、薬剤師、、」

ぺ「あ、そうでしたね、アハハ、、。」

 

あんまり薬剤師さんっぽくないのですっかり忘れていたんですけど、確かに彼女は薬剤師、病院勤めの後、ご結婚、ご出産で今は3人の子育てをしながらドラッグストアでパート勤務中なのです。

 

ぺ「私、何年か前に国際薬膳師という資格をとって、薬膳酒のワークショップとかもしてるんですよ。」

「へぇ、、そうなんですか。でも、漢方って難しいですよね。」

ぺ「そうですか?」

「だって、症状が同じなのに違う漢方薬だったり、違う症状なのに同じ漢方薬を処方したり、、もう、わけわかんない!」

彼女のわけがわらない意味がよくわかって、思わずクスッと笑ってしまう。

 

「へぇ、、こんなのあるんですね〜」とまじまじと瓶の底に沈んでいる中薬達を眺めている彼女。

漢方薬といえば顆粒状になって一袋にまとめられてしまっているものが殆どだから、中薬の実物は珍しいに違いない。

 

ぺ「こんな薬酒もありますよ。」と数種類の薬酒を差し出してみる。

「麦門冬、地黄、、。そう言えば、今、妹が出産後で、貧血で肌の乾燥も酷くって、これ、良いですよね。」と仰るから、さすが薬剤師さんだ。

 

道路脇に止めてあった車まで歩きながら、彼女が

「親子で同じ漢方薬を飲むと良いって、学生時代に習いました。」

ぺ「へぇ、、そんな風に習うんですね。」

なるほど、先天稟賦(せんてんりんぷ)の事だな、と思いながら、『勝手に薬草園』にまだ放置されたまま残っていた決明子を採って彼女に渡す。

「これ、決明子なんです。」

「えーーーッ!初めて見ました、、。」

「この鞘の中に、決明子が入っているんですよ。」

「うわぁ、、、乾燥したものを見たことがあるくらいで、、こんな風に出来るんですね、、植物なんですよね〜。」

 

 

 

収納しきれなくなって玄関に溢れ出した薬酒のおかげで、久々に会った彼女と漢方の話ができて楽しかった。

薬剤師さんから見た漢方薬って、こんな感じなんだ、、と知ることが出来たし、

彼女が「わけわかんない」と言った、同じ症状なのに人によって違う漢方薬、違う症状なのに同じ漢方薬、この事をしっかりと理解できている自分がとても嬉しくもあった。

そうだよね、西洋医学なら頭痛には頭痛薬、便秘には便秘薬。

でも、中医学には頭痛といっても「風熱証」「風湿証」「陰虚証」「陽虚証」「肝火上炎証」「気滞血瘀証」などなど、すっごく沢山の証がある。だから、処方される漢方薬は違って当然。

西洋医学は対処療法、中医学はひとりひとりに合わせたトータルケア。

 

 

 

 

 

【 築地のお話 】

 

東京の友人と久々にFaceTime を楽しんだ。

感染者数が恐ろしく増えている東京で元気にやっているのだろうかと心配していたら、そんな様子は全くなくケロッとしたもので、

「ニュースで流れてるような、そんな恐ろしい状況でもなく、普通に暮らしてるよ、ただ東京人は嫌われるから地方へはいけないけどね。」

年末年始も自宅で過ごすしかなかったらしい。

「zoomとか大体はオンラインで済むんだけど、やっぱり直接じゃないと不便なこともあるし、、」と、仕事も基本的には在宅ワークのようだ。

 

「でさ、最近、面白いのひとつ見つけたんだ、これ、、。」

と、web  site のアドレスを送ってくれたので見てみると

「『築地のサブちゃん』⁇ 何これ?」

「築地の魚を運んでくれるの、。」

「ふうん、。」

「朝、Twitterにその日入った新鮮お魚ちゃん達の写真がアップされて、それを見て注文すると、配達してくれるの。」

「へぇぇ、、でも築地って、、移転したんじゃないの?」

「場外はまだ残ってるのよ、だからさ、便利でしょ、注文してみよっかな〜、。」

「高くないの?」

「築地だよ、スーパーで買うよりずーっと安い、配達料払ったって遥かにお得、種類も多いしね。この辺のスーパーなんてロクな魚ないのよ。」

「ふうん、そうなんだ。」

 

築地には1度だけ行ったことがあるけれど、あんまりよく覚えてないし、場外とか場内とかもよくわからない。記憶にあるのは恐ろしく甘い卵焼きがあったことだけ、、。

 

 

 FaceTime を切ってから、ぼーっとそのページを見ていたら、配達員の日記が載っていたので、これもなんとなく読んでみた。

築地の魚を使ってあれこれ料理を楽しんでいる、、けど、本人が「写真はイマイチ」と書いているだけあって、今時のインスタ映えを狙った写真からは程遠い写真が載っていて、なんか逆にホッとする。

イカの写真はどうみても釜玉うどんにしか見えないし、エビの頭を出汁にした味噌汁はお椀の中にポツンと1尾分のエビの頭が入っているだけでなんとも裏寂しくて、、(笑)

 

そんな写真に引き込まれながら読み進めていくと、、

驚いた!なんとこの人、愛知県の出身!

なんか一気に親近感が湧いてくる。

「あーー、やっぱ、この人もこの愛知の海で穫れた美味しい魚を食べて育ったんだろうなぁ、、。だからきっと、東京へ行っても美味しい新鮮な魚を求めてしまうんだわ、、」と、妙に共感してしまう。

 

100%お魚大好き人間の私は、どこか旅行に行く時も必ず魚の美味しいところを目指してしまう。地元で美味しい新鮮魚を食べているからそれで良いじゃない、、と思うんだけど、旅先で解凍されたお刺身とか素晴らしく薄く切られたお刺身を出されると興醒めしてしまうので、どうしても海方面へ向かってしまう、door  to door ならぬ sea to sea だ。

 

 

「築地のサブちゃん」

リンクを貼ろうと思って配達員さんのブログを再度訪れたら、なんと「鱈の刺身」の写真が載っていた。タラが刺身に?え、鱈の刺身って、どんな味?

よし、これを友人に勧めてみよう、、いや、もう今ごろ注文してるかも、(笑)

 

 

築地のサブちゃん

https://tsukiji.siile.jp

 

配達員さんのブログ

https://tsukiji.siile.jp/blog/

 

 

 

 

 

 

 

自然界便り

 

 

 

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枇杷の葉

 

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内服にも外用にも良い「枇杷の葉酒」



大寒、、今年も枇杷の葉を収穫して漬けましたよ『枇杷の葉酒』

なくてはならない薬酒のひとつです。

 

グラスに入っているのは昨年漬けた枇杷の葉酒、1年ものですね。

漬けて4ヶ月目ごろからが飲みごろになる枇杷の葉酒ですが、1年も経つと甘みも出てきて味わい深いです。

 

肺を清め、咳・痰を沈め、抗菌、抗炎症、抗インフルエンザ作用もあると言われている枇杷の葉酒、まさに今この時期にぴったりの薬酒です。

 

外用としても使えるので、毎日のうがい、ローション、クリームなど本当に重宝する薬酒です。

抗菌・保湿効果を持つミツロウと合わせて作る保湿クリームは、手、足、顔、唇など、全身に使えて頼りになる1品です。

 

民間療法では万病に効くと言われ、お灸や湿布にも使われています。ガン患者さんからの需要も多いそうですが、民間療法の世界では『枇杷の葉酒』とは言わず、『枇杷の葉エキス』と呼ばれています。

はじめこの『枇杷の葉エキス』という文字を本で目にした時、蒸溜装置を使って抽出したものかと思ったのですが、よくよく読んでみると『枇杷の葉酒』の事でした。

『エキス』ごもっともなネーミングです、だって枇杷の葉のエキスをしっかり抽出したものですからね、アルコールを使って、。

『酒』というとそれだけでNG!と敬遠してしまう方達がいるので、『エキス』と呼んでいるのでしょう。

 

『酒』= 悪

確かに私もそんな経験を何度かしましたよ。

「アルコールはあくまでも成分をしっかりと抽出するために使っているに過ぎません。」と説明しても、「養命酒の様なものです」と説明しても受け入れてもらえず、『酒』という名前が付いただけで却下、薬酒もすっかり悪者扱いです(涙)

 

薬膳や漢方に興味を持ってくださってる方達の間では、こんな反応は一切ないんですけどね。

 

枇杷の葉エキス』と呼ぶ事で偏見がなくなり多くの方々に受け入れられるなら、嬉しい限りです。

 

 

 

 

 

 *枇杷の葉酒(枇杷の葉エキス)

www.senninlife.com

 

 

枇杷の葉酒を使って保湿クリーム

www.senninlife.com

 

 

 *枇杷の葉ローション

www.senninlife.com

 



 

 

 

 

 

  編集後記

 

 

 

毎日毎日聞かされる感染者数に段々と鈍感になっていく日々

数字だけが飛び交って

パーセンテージだけが浮き彫りになって

 

でも どうだろう

もし自分が感染したら

自分の大切な人たちが感染したら

 

それは 

感染者数分の1  のパーセンテージではなくて

間違いなく自分にとっては100%になるのだ

 

最大の防御は免疫力アップ

中医学で言うなら扶正

 

体温が下がれば免疫力も低下するのだから

「命門の火」と言われる命の種火「腎陽」に薪をくべ 

しっかりと体を温め 免疫力をアップしていこう!

 

 

 

*腎陽を助陽する「桃胡桃茶」はこちら

手に入りやすい食薬で簡単に作れるレシピです♪

www.senninlife.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冷えや咳を改善する「桃と胡桃の薬膳茶」

 

腎陽を助陽する

 

 

ヒュー

 ヒュー

   ヒュルヒュル

 

ぺ「うっ  寒ッ、、。」

 

ぺ「走ろ、、。」

 

タッタ

 タッタ

   タタタターーッ

 

 

 

ぎぃ〜〜

 

ぺ「ハァハァ、、マスター、、こんにちはぁ〜」

 

マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん。今年も宜しくお願い致します。」

ぺ「あ、マスター、こちらこそ宜しくお願いします!」

 

マスター「寒かったでしょう、さぁこちらへどうぞ。」

ぺ「はい、ありがとうございます。」

 

グツグツ  

  コトコト

 

ぺ「あれ、マスター、また新メニューですか?」

マスター「はい、寒いですからね、体を温める薬膳茶です。」

 

ちらっ

ぺ「綺麗な色ですね、、うっすらピンク、、」

マスター「はい、女性のお客様にね、。」

 

ぺ「うふふ、このお店のお客様は殆ど女性客ですもんね。」

マスター「女性は冷え性の方も多いですからね。」

 

パラパラッ

 

マスター「出来ました。桃胡桃茶です、どうぞ。」

 

 

ぽん

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

冷えや咳を改善する「桃胡桃茶」


 

 

 

 

 

ぺ「うわぁ美味しそう、桃?クルミ?」

マスター「はい、桃缶を使って、クルミと併せ、コトコト温めました。シナモンスティックで混ぜながらお召し上がりください。」

 

ぺ「はい、、ふふ、シナモンスティック、、良いですね、あ、桃のスライスもクルミのつぶつぶものってる、、楽しい♪」

 

くるくる

 くるくる

 

ぺ「いただきます、、ふぅふぅ、、」

 

パクッ

 ゴクッ

 

ぺ「んん〜ッ、あったまる〜〜。」

ゴクッ

 

ぺ「シナモンの良い香り〜、それに上にのってるクラッシュしたクルミのつぶつぶ感がたまらない、。マスター、これすっごく美味しいです!」

マスター「良かった、新メニュー、、気に入って頂けて、。」

 

ぺ「桃、五果の一つですね、肺の働きを助ける、。」

マスター「ハイ、ですから咳の症状に良いのですよ、それに肺と表裏関係にある大腸にも作用して便通も良くします。」

 

ぺ「温めて、潤して、、ですね。あ、そう言えば、桃は邪気を払うとも言われていますよね、以前、京都の晴明神社に行ったときに置いてありましたよ、厄除けの桃。えーーっと、これがその写真です。」

 

 

サッ

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

晴明神社「厄除けの桃」

 

 

マスター「ピカピカというか、、テカテカですね。」

ぺ「アハハ、参拝者が撫でまくってますからね、、ふふ、もちろんその時には私も撫で撫でして来ましたけど、、今はどうなってるんでしょうね?」

 

マスター「桃の下には五行の星もあり、。」

 

ぺ「‼️ あ、そうだ、マスター、今日の薬膳茶、クルミと肉桂は、腎に作用して腎陽を助陽しますね。」

マスター「はい、腎陽は全身の陽の元ですからね、冷えにはまず腎陽を補陽する事です。」

 

ぺ「『下』、で思い出したんですよ、腎陽が不足していることを中医学ではよく『釜の下に薪がない』という表現をとるんです。」

マスター「釜の下に薪⁈」

 

ぺ「はい、釜は脾胃を表してると思うんですが、要するに、釜の下に薪がなくなり火が弱ってしまうとちゃんと調理することはできない、と言う事で、。」

マスター「なるほど、調理ができなければ、栄養のあるものも作れない、訳ですね。」

ぺ「はい、どんなに栄養のあるものを食べても、火が弱くなり脾胃の働きが悪くなれば、消化吸収がうまくいかず、栄養分が体に取り込まれなくなってしまうんです。」

 

マスター「この桃胡桃茶で、腎陽に薪を足し、温めて肺・大腸を潤し、冷えや咳を改善する、、。釜の下に火が入りましたから、脾胃の働きもバッチリですね。」

 

ぺ「はい、ただし、。」

マスター「ただし、肉桂は温裏類、。」

ぺ「ええ、温裏類は取りすぎると、火が強くなりすぎ、釜の水分が蒸発し乾燥してしまうので、。」

マスター「加減が大切、。」

ぺ「はい、仙人がいつも仰っている『良い加減』です。」

マスター「よく分かりました。」ニコッ

 

 

ゴクゴクっ

 

ぺ「マスター、ごちそうさまでした。美味しくて、すっごく暖まりました! あ、このシナモンスティック、頂いて帰っても良いですか?」

マスター「はい、どうぞ、スープやシチューにも良いですからね。」

 

ぺ「それはもちろんですが、、マスター、肉桂は薬酒にも抜群の効果を発揮する中薬なんです。なつめ酒や、人参酒、そしてもちろん桃酒・桃仁酒にも入れると味も効能もググッとアップです。」

マスター「それは美味しそうだ、今度、僕にも飲ませてくださいね。」

ぺ「はい!」

 

 

 

 

 

桃胡桃茶



《 立法: 補腎助陽定喘 》

 

材料(2人分)

  • 桃缶の半割の桃2個
  • 胡桃20g
  • 桃缶のシロップ大さじ2
  • 水1カップ
  • シナモンスティック2本(又はシナモンパウダー)

   

作り方

  1. 桃は飾り用の桃を1ミリぐらいに4枚スライスしてとっておく。
  2. クルミも飾り用のものを少々、細かく刻んでとっておく。
  3. 1、2以外の桃、クルミ、シロップ、水をミキサーに入れて滑らかになるまで混ぜる。
  4. 3を鍋に移し、弱火でかき混ぜながらじっくり温める。
  5. 4を温めた器に注いで、スライス桃、クルミをのせて、シナモンスティックを添える。
  6. シナモンスティックで混ぜながら、頂く。

 

 

 

  補気

[性味/帰経 ] 温、甘、酸/ 肺、肝、胃、大腸

[働き]⑴益気生津 疲れ、口渇、ほてり、盗汗

         ⑵養陰潤燥 腸燥便秘

         ⑶利肺鎮咳 風寒の咳、虚労の咳、喘息

    ⑷破血消積 腹痛、生理痛、不正出血

 

胡桃肉(ことうにく、くるみ)  助陽類

[性味/帰経 ]  温、甘/肝、腎、肺、大腸

[働き]⑴補腎助陽 腎虚の腰痛、四肢無力、むくみ、冷え

⑵斂肺定喘 肺腎不足の吸気性呼吸困難、慢性咳、喘息

⑶潤腸通便 老人、虚弱者、病後の腸燥便秘

 

肉桂(シナモン)  温裏類

[性味/帰経 ]  大熱、辛、甘/腎、脾、肝、心

[働き]⑴補火助陽   脾腎陽虚の冷え、むくみ、勃起不全、生理不順、下痢、喘息、心悸、不眠

         ⑵温暖脾胃 脾胃虚寒の食欲低下、胃脘冷痛

         ⑶温通経脈    慢性の瘡瘍腫毒、閉経

         ⑷袪寒止痛     生理痛、関節・筋肉の寒湿痺痛

 

*薬膳素材辞典より 

 

 

 

 

 

*「五果のお話」はこちら

www.senninlife.com

 

 

 

*冷えに良い「乾姜と黒糖の甘酒」はこちら

www.senninlife.com

        

 

 

*「肉桂を使った薬膳茶」はこちら

www.senninlife.com

 

www.senninlife.com


        

 

 

月刊仙人life 12月号 2020


 

 

 あっという間に12月

 

 

 

皆さま、こんにちは、ぺんたんです。

 

急激な寒さに手も凍る朝

乗り込んだ車のハンドルがあまりにも冷たくて

 

このハンドル

便座みたいにあったかくならないかなぁ

 

・・・ 

 

 

 

 

最終ステージ

 

 

コロナ警戒レベル引き上げの話ではありません。

私の中医学勉強のステージです。

中医学研究科に進んでから早3年、この8月に内科、婦人科、小児科、外科、方剤学等全てのコースを修了し、いよいよ最終ステージ『国際中医師研究科』へと歩みを進める事となりました。

引き続き通信コースで学ぶ訳ですが、履修期間は2年間、その間に各教科の問題集に取り組みながら、復習して資格試験に備えます。通信コースの場合は3日間のスクーリングも課せられており、履修期間中に受講しておかないと単位が認められず、受験資格を失ってしまいます。

スクーリングは薬膳師の時にもあったんです。毎年、夏と冬、2回開催されるので、どちらか都合の良い方に申し込んで受講します。

3日間、、楽しかったですね。同じ通信コースの人達が全国から集まって来て、わいわいガヤガヤ。初めて受ける先生方の講義はとっても面白く新鮮で、謎だらけだった私の頭の中を少しずつ整理する事ができたものです。

 

9月、いよいよ最終ステージだ!とかなりの意気込みで、やる気満々で申し込みをして、いざ問題集や履修登録を受け取ってみると・・・

「スクーリングは履修期間内に受講してください」と、書かれている講義の日程がバラバラで、、3日間通してではありません⁉︎

申し込み書にはただ「スクーリング3日間」と書かれていただけだったので、当然前回と同じだと思い込み、あの週末を利用しての2泊3日のスクーリングをイメージしていた私としては、、

え?何これ、どういう事???

 

講義は全て平日、しかも全て月曜日、

はぁ⁉︎と思ってよくよくよ〜〜く読んでみると

薬膳師のスクーリングの時の様に通信コースの人達の為の日程が組まれている訳ではなく

通常の通学コースの人達の『中医師研究科』の講義が月曜日に開催されているから、その講義を3日受講しなさい、という事なのです。

 

 

唖然、呆然、、肝火上炎🔥

3月末までの仕事のスケジュールは決まっているから今年度中はもう絶対に無理

来年度中に3回、平日の月曜日に東京へ受講しに行く、、3往復(交通費も3倍)

 

えっ?

通信コースって、、

遠方で通えない人たちの為の、、

仕事等で平日には通えない人たちの為の、、、ものじゃないの?

なのに

通常の通学コースの人達の平日の講義に参加⁈

前もってなんの説明もなく!

通信生への配慮ゼロ‼︎

なにそれ⁇

 

遠方で、

仕事もあって、

しかも、しかも!

月曜日は振替休日が多くて、私の仕事では最も休みが取りにくい曜日

私の代わりはいないし・・・

 

 

という事でモチベーションは急降下⤵️⤵️⤵️⤵️⤵️⤵️⤵️

300%やる気喪失 肝気鬱結 

 

は もう どうでもいいや (笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薬草園便り

 

 

さて、上記の様に、すっごくイライラしたり落ち込んだりした時に良いのが「理気類」の食薬・中薬です。

気が落ち込んで動かなくなる、鬱っぽい、イライラ、或いは上がるはずの気が下がってしまったり、下がらなければならない気が上がってしまったり、、狂ってしまった気の巡りを整えてくれます。

陳皮・みかん・柚子・金柑・ラッキョウ・玉ねぎ・蕎麦・えんどう豆・玫瑰花・茉莉花などです。

そして、気が動かなくなると、ペアを組んでいる血も動きにくくなってきます。そうすると、体内の血流が悪くなり、体が冷え、あちこちに痛みが起こったりします。

そこで活躍するのが「活血化瘀類」の食薬・中薬です。血流を良くして、疼痛を改善します。

姜黄・欝金・青梗菜・くわい・紅花・酢・桃仁・莪朮(紫ウコン)などです。

今月ご紹介した『陳皮姜黄茶』は、どん底気分の方、生理痛でお悩みの方、冷え性の方、冬にオススメの薬膳茶です。更に効能を高めたい場合、

  • 疲労が激しい方は「なつめ」をプラスして
  • 生理痛が激しい方は「紅花」をプラスして(ただし生理中は禁忌)
  • 落ち込みやイライラが激しい方は「玫瑰花」をプラスしてお召し上がりください。

 

 

4月からかかりきりだった『公園で薬草園』、全ての作業を終了し、お礼方がた前区長さんの所に姜黄を持って伺いました。以前美味しい蜂蜜を頂いた時に「薬草と交換だなぁ、ハッハッハ〜」と言って見えたので。ですが、「はい姜黄です、どうぞ、」と言ってお渡ししても、もらった方も扱いに困るかも、と思い、この「陳皮姜黄茶」のレシピを添えて持って行ったのです。

我が町はみかんの産地、あちこちにみかんの木があり、カラスもみかんを咥えて飛んでます(笑)

ですから陳皮の作り方も書き添え、本格薬膳茶を楽しんで頂ける様に、とね。

 

 

*「陳皮姜黄茶」はこちら

www.senninlife.com

 

 

 

 

 

そして、もう一つ、薬草園での副産物

沢山実ったローゼルのガクをいくつかそのままドライにしておいたので、それでリースを作ってみました。

 

 

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

ローゼル・菱・ラベンダーでリース作り

 

 

 

 

 

 

勝手に薬草園のところに、蔓性の植物がわさわさと勢いよく茂っており、大変邪魔です(笑)

その邪魔なツルを引っこ抜いて、くるくる丸めて土台のリースを作りました。天然物ですので、思うような形にはなってくれず、見事に歪んでいます。そのリースの下半分に夏に作ったドライラベンダーを差し込んでおいたのですが、今回それにドライローゼルと菱の実をつけてみました。

菱は以前どこかの道の駅で見つけて買った物です。薬膳にも出てきますが、あまりお目にかかる事がない物なので見つけた時には嬉しくて。硬くて殻を割って食べるのも大変だった菱、食べ終わった後、この殻をとっておいたんです。だって忍者がマキビシとして使ってる優れものですからね、なんかに使えないかと思って。このトゲトゲはかなり痛いです、これをつけておけば悪霊退散間違いなし!

でも優しく触らないとドライラベンダーがポロポロと落ちてしまうので、とても寒空にはさらせません、このリース門外不出(笑)

見た目は今一歩の出来ですが、ラベンダーの香りは最高〜〜〜♡

 

 

 

 

菱  清熱瀉火類

[性味/帰経 ]  涼、甘/ 腸、胃

[働き]⑴[生]清暑除煩止渇  暑熱の息切れ、身熱、汗、口渇、生理過多、痔

    ⑵[加熱]益気健脾   脾虚のむくみ、疲労、食欲減退

 

 *薬膳素材辞典より

 

 

 

 

 

 

 

 

自然界便り

 

 

 

四季咲きのラベンダーが咲いています。

 

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

四季咲きラベンダー

 

 

 

 

このラベンダーはタチが悪く、モサモサに茂ってしまいます。

そのもさもさをスッキリさせようと剪定していたら

 

 

あららら

誰か、こんな所に巣を作ってますよ

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

どなたのお家?



 

 

 

 

 

  編集後記

 

 

「コロナ」と「鬼滅の刃」で過ぎた1年

私としては「コロナ」と「公園で薬草園」で過ぎた1年

 

明るい兆しがまだまだ見えてこない日々

そんな中でも

小さな事に喜んだり

落ち込んだりしながら

毎日が過ぎていきます

 

コロナに負けない為に今一度

孔子のお言葉を

「生姜は忘れずに食べるが 食べ過ぎてはならぬ」

 

体表の邪気を追い払う生姜

脾胃を温め 肺を温め

百邪を防ぐ

 

 

 

*生姜の黒酢漬け

www.senninlife.com

 

 

*生姜と黒糖のみかんエード

www.senninlife.com

 

 

*「生姜と黒糖のスープ」

www.senninlife.com

 

 

 

皆様も暖かくして新年をお迎えください。

  

今年一年ありがとうございました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋ウコン(姜黄)と陳皮で五十肩にも良い薬膳茶

 

 

気血を巡らせ冷えを改善

 

 

ぴゅ〜

 ピュルピュルーー

 

ぺ「ふぅ、、掘れた、、、秋ウコン。」

 

ぺ「そうだ!」

 

 

トコトコ

 タッタタッタ

 

トットコ トット

  タッタタ タッタタ

 

 

 

ぎぃ〜

 

ぺ「マスター、こんにちは!」

マスター「ぺんたんさん、いらっしゃいませ、お久しぶりですね、どうぞ、こちらへ。」

 

ぺ「はい、すっかりご無沙汰になってしまって、。」

マスター「お元気でしたか?」

 

ぺ「ええ、でも公園の薬草園に手がかかり過ぎてしまって、、。」

マスター「そうですか、。」

 

ぺ「あ、それで、これ、マスターに、『公園で薬草園』これで全て収穫終了です!」

 

 

ドサッ

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

姜黄(秋ウコン)

 

 

マスター「これは、、ウコンですか?」

ぺ「はい、秋ウコン、姜黄です。」

 

マスター「姜黄、体を温める方ですね、ありがとうございます。ぺんたんさんが育てた秋ウコン、大切に使わせて頂きます。」

ぺ「春ウコンも収穫したんですけどね、この寒さですから、秋ウコンを持ってきました。」

 

マスター「春ウコンは体内の余分な熱を取り血流を良くする。秋ウコンは体内を温め血流を良くする、でしたね。」

ぺ「はい、ふふふ、、これでやっと薬草園から解放されました、、もうめちゃくちゃハッピーな気分です。」

 

マスター「では、この頂いた秋ウコンで早速薬膳茶をお作りしますね。」

ぺ「わ、マスター、ありがとうございます。」

 

マスター「このところ、雨も降らず、毎日乾燥した日々で、お陰で陳皮が沢山作れたんですよ。ですから、陳皮と併せて、。」

 

ぽん

 

 

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陳皮と秋ウコン






 

ぺ「あ、左のは色が綺麗、真ん中のは少し皮が黒くなってきてます。黒い方が古い陳皮ですね。」

マスター「はい、鮮やか色のは今年の陳皮、黒い方は昨年の物です。」

 

ぺ「『陳皮は3年ものが良い』って先生からお聞きした事があるんですけど、古くなるとこうして黒くなってくるんですよね。」

マスター「はい、陳皮は中国広東省の物が品質が良く『広陳皮』と言われています。今日は昨年ので作ってみますね。」

 

トントン

  フツフツ

 

マスター「お待たせしました。『陳皮姜黄茶です、どうぞ。」

 

 

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

冷え・五十肩を改善する「陳皮姜黄茶

 

 

ぺ「ありがとうございます、うふふ、やっぱり黄色ですね。脾胃に良さそう、、頂きます。」

ごく

 ごくっ

ぺ「ちょっと苦めで、その向こうに陳皮の味が、、旬の組み合わせで温まります〜。」

 

マスター「姜黄(秋ウコン)で血流を良くし、、」

ぺ「陳皮で気の巡りを良くする。」

 

マスター「2つ併せると気血の巡りを良くして、冷えを改善し、五十肩にも良いのです。」

ぺ「五十肩‼︎」

マスター「五十肩が何か?」

 

ぺ「アハハ、仙人が『水の呼吸、四十肩 打たせ湯斬り、五十肩 肩髃のツボ』とか言ってたから、。」

マスター「流石ですね、仙人様はお元気ですか?」

ぺ「もちろん、今日は冬至だからって土鍋温泉に行ってますよ、今頃『打たせ湯斬り』です、きっと。」

 

マスター「冬至、、そうですね、陰が一番旺盛な日。」

ぺ「ここから、段々と陰が減って行き、陽が増えてくる。」

マスター「『陰極まりて陽生ず』、コロナ禍の暗い日々もそろそろ極まって陽が動き出してくれると良いですね。」

ぺ「はい、本当に。」

 

ゴクッ

 

 

 

 陳皮姜黄茶 

 

 《 立法:理気活血 》

 


材料

  • 秋ウコン(姜黄)(ドライ)10g、(フレッシュの場合は倍量)
  • 陳皮 5g
  • 水 500ml

 

 

作り方  

  1. 材料を全て土鍋に入れ、30分おきます。
  2. 2を火にかけ、沸騰したら弱火にし20分煎じます。(蓋をする)
  3. 10分ほど蒸らしてから、濾します。
  4. 1日に何回かに分けて飲みます。(温めて)

 

 

*陳皮の作り方はこちら↓

www.senninlife.com

 

 

 

 

 

姜黄(きょうおう・秋ウコン) 活血化瘀類(かっけつかおるい)

[性味/帰経 ]  温、辛、甘/脾、胃、肺、心

[働き]⑴破血去瘀 気滞血瘀による胸腹脇の痛み、生理不順、閉経、五十肩

    ⑵行気止痛 胸脇の痛み、胃痛、リウマチ、生理痛、外傷損傷

 

 

橘皮(きっぴ)陳皮、橘紅(きっこう) 理気

[性味/帰経 ]  温、辛、苦/脾、肺

[働き]⑴理気和中 脾胃気滞の腹脹満、嘔吐、食欲不振、下痢

    ⑵燥湿化痰 胸苦しい、咳、多痰、喘息

 

 

 

*姜黄と欝金のお話はこちら

www.senninlife.com

 

 

 

 

 

 

 

マスター「ところでぺんたんさん、あちらを見てください、。」

ぺ「えっ?」

 

 

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

メリークリスマス!

 

 

ぺ「ポインセチア、綺麗、、その横のクリスマスツリーは??」

マスター「はい、クリスマスのパンで、パンドーロです。」

 

ぺ「パン⁈ パンドーロ⁇」

マスター「はい、イタリアではクリスマスに欠かせないパンのお菓子だそうですよ。」

ぺ「イタリアのクリスマスパン、、初めて見ました。」

マスター「これもウコンの様に黄色ですよ、僕からのクリスマスプレゼントです、どうぞ。」ニコッ

 

 

ぽん

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

クリスマスパンドーロ

 

 

ぺ「マスターからのプレゼント❣️」

ぺ「うぅぅッ、、感激、、。なんだかシンデレラにでもなったみたい、。」

 

マスター「薬草園の仕事を頑張ったシンデレラに王子からのプレゼントです、ハハ。」

 

パクッ

ぺ「美味しい〜〜❣️」

 

 

 

 

 

 

 

冬至のお話はこちら↓

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*柚子湯はこちら↓

www.senninlife.com

 

 

 

菊芋と春菊で生活習慣病対策

 

 

体内のドロドロをお掃除しましょ!

 

 

 

ガッ

 ガッガッ

 

ズボッ

 ドカッ

  ドカドカッ

 

ぺ「ふう、、仙人、、菊芋、、抜いても抜いても見当たりませんよ、、。」

仙「良し、今度はここを抜いてみるぞ。」

 

ズボッ

 

ぺ「ほら、、根っこにはお芋出来てませんよ、今年は失敗でしょうか?」

仙「なんのなんの、、菊芋は思わぬ所から出て来たりするのじゃ、。あちこち掘ってみよ。」

 

ぺ「はい、、。」

 

 

ズボズボ

 ガガガッ

 

ぺ「あ、あった、、こんな隅っこに、。」

仙「花壇の一番縁じゃな、。」

ぺ「はい、根っこが思いっきり伸びていったんですね。」

仙「そうして、もうこれ以上伸びない、という所で芋が出来たんじゃな。」

 

ぺ「という事は、縁を中心に掘っていけば、、」

仙「良し、掘るぞ‼︎」

 

ガガっ

 ゴボッゴボッ

 

ぺ「こっちの縁にありました!」

仙「おお、こっちもじゃ。」

 

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]
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縁石の周りにできる菊芋

 

 

 

ぺ「縁石を抜かないと掘り上げれませんね。」

仙「ふむ、芋を掘る前に、縁石堀じゃな、。」

 

ゴボッ

 ゴボッ

 

ドカッ

 ズボッ

 

ゴボッ

 ゴボッ

 

ドカッ

 ズボッ

 

 

 

ぺ「ふうううううぅぅ」

仙「良し、もうこれで良いじゃろう。」

 

ぺ「はぁァ、去年まではプランター栽培でしたから収穫もラクでしたが、、薬草園での収穫は予想以上に大変でしたね。」

仙「ふむ、やはり、根どめ板なども差し込んでおいて良かったのう、。」

 

 

ぺ「はい、今年の収穫、菊芋とフランス菊芋、、。」

 

ドサドサッ

 

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白菊芋・フランス菊芋

 

 

 

 

 

ぺ「ふふ、仙人、、この菊芋で何を作りましょうか?」

仙「無論、年末の体内大掃除大作戦じゃ。」

 

ぺ「体内大掃除大作戦?」

仙「体内の水質汚染を除去するんじゃ。」

 

ぺ「あ、そうか、菊芋で余分な水を追い出す。」

仙「春菊と併せて、余分な水、汚い水を洗い流し、体内ドロドロを一挙に掃除、。」

 

ぺ「春菊と、なるほど、体内のパイプクリーナーですね。」

 

仙「まず春菊を塩麹に漬けておくのじゃ!」

ぺ「はいっ。」

 

サッサ

 サッサ

 

ぺ「菊芋を綺麗に洗って、、。」

 

トントン

 ササッ

 

ほわぁ〜〜ん

 

 

ぺ「赤紫蘇生姜を添えて、、、」

 

仙「完成じゃ、菊芋春菊ご飯。」

 

 

ぽん

 

[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]

生活習慣病の予防に良い「菊芋と春菊のご飯」

 

 

 

 

ぺ「わ、美味しそう、、。」

 

パク 

ぺ「あ、菊芋の甘味が、、。」

 

パクパクッ

仙「おぉ、春菊と菊芋の良い香りじゃ。」

 

 

ぺ「仙人、菊芋って不思議な食べ物ですね。生で食べるとシャキシャキなのに、こうして火を通すともっちり柔らかくて甘い。」

仙「そうじゃのう、とろっとご飯に溶けてしまいそうじゃ。」

 

ぺ「菊菊コンビ、、いけますね。」

仙「ふむ、香り良し、味良し、じゃな。」

 

 

 

 

菊芋春菊ご飯



《 立法: 祛湿化痰

 

材料(2人分)

  • 粳米1合
  • 菊芋1個(60g程度)
  • 春菊40g
  • 塩麹小さじ1/2

 

 

作り方

  1. 春菊を洗い、みじん切りにし、塩麹を混ぜてラップで密封し半日おく。
  2. お米を洗っておく。
  3. 菊芋を洗い、皮付きのまま半分に切って5mmぐらいの薄切りにする。
  4. お米に菊芋を入れて炊く。
  5. 炊き上がったら、1の春菊を水気を切って入れ蓋をし5分ほど蒸らしてから、混ぜ合わせる。

 

 

 

菊芋  利水滲湿類

[性味/帰経 ]平、甘/ 脾、胃

[働き]⑴利水去湿 むくみ、尿の出が悪い

         ⑵和中益胃 食欲低下、腹脹、胃のもたれ

         ⑶清熱解毒 腫れ物

 

春菊  化痰

[性味/帰経 ] 平、辛、甘/肺、胃

[働き]⑴清肺化痰    痰熱咳、黄痰

         ⑵疏肝和胃    食欲減少、脇肋脹痛、口臭

    ⑶清心通腑 煩熱不安、不眠、小便不利、便秘

 

粳米  補気

[性味/帰経 ]  平、甘/ 脾、胃

[働き]⑴補中益気・健脾和胃 脾気虚の疲れ、食欲不振、むくみ、下痢

    ⑵除煩止渇      精神不安、イライラ、口渇

 

* 薬膳素材辞典より

 

 

 

 

 

仙人問答

 

 

 

ぺ「あ〜〜美味しかったぁ。」

仙「体内スッキリ。これで汚い痰飲を除去して安心、安神。」

 

ぺ「痰飲、、中医学では体内の汚い水のドロドロの事を『痰飲』というのでしたね。」

仙「そうじゃ、『痰』は濃くねっとりした液体、『飲』は薄い液体、どちらも病的な状態を指しておる。」

 

ぺ「『痰飲』を改善できれば、心疾患・脳血管疾患の予防になりますね。」

仙「その通り、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病の予防や改善にもな。」

 

 

ぺ「うふふ、、体内の水質汚染改善の薬膳、美味しくてバッチリです!」

仙「ウホホッ、体内の水の流れが美しくなれば、今、流行りの技にも磨きがかかるというもの。」

 

ぺ「今、流行りの技??」

 

 

サッ

 シュシュッ

  シュパーーーン

 

仙「 水の呼吸 ‼︎   

 

サッ

ぺ「 壱ノ型 水面斬り(みなもぎり)

      弍ノ型 水車(みずぐるま) 」

 

 

 仙「    四十肩 打たせ湯斬り

    五十肩 肩髃(けんぐう)のツボ 」

 

 

 シュパ

  シュパッ

    シュッパッーーーン

  

 

 

 

 

 

 

月刊仙人life10月号 2020


 

 

 朝から晩まで 10月

 

 

 

皆さま、こんにちは、ぺんたんです。

 

仕事が終わって、外へ出たら

お隣の方が500mlのペットボトルを片手に

コンクリートの隙間から生えている雑草に水をかけていました

 

「育ってるなぁ、、って思いましてね。」

「優しい、、」

思わず微笑んでしまう

 

ぺんたんよ、あの雑草、抜いてはならぬ!

 

 

 

 

 

タネのお話

 

 

天の気と相談をしながら

毎日、ケツメイシや望江南子、ローゼルを収穫したり

干したり

夜になれば、その種を鞘から出して

翌朝また干して

 

そして又収穫し

干して

取り出して

 

延々とこれを繰り返した10月

まるで兼業農家の様に

夜遅くまで内職の様に

 

 

タネ・たね・種

 

薬膳の勉強を始めてから、いろんな種に出会ってきた。

もちろん、タネだけじゃなく、根っこや、皮も。

 

そんな中で一つ気がついた事、

タネの大きさによって呼び方が違う。

 

「子」(し)

「仁」(にん)

「核」(かく)

 

小さなタネは「子」

少し大きくなると「仁」

もっと大きくなると「核」

 

ふふ、面白いね、

 

 

 

【 薬膳のタネ・たね・種 】

 

《子》

 

決明子(ケツメイシ)   エビスグサ 平肝熄風類

望江南子(ぼうこうなんし)   はぶ草

蘇子(そし)  紫蘇  止咳平喘類

牛蒡子(ごぼうし)  ゴボウ 辛涼解表類

韮子(きゅうし)  ニラ  温裏類

白芥子(はくがいし)   芥子 化痰

莱菔子(らいふくし)   大根 化痰

南瓜子(なんかし)  かぼちゃ その他(駆虫薬)

榧子(ひし)   カヤ その他(駆虫薬)

 

 

 

《仁》

 

郁李仁(いくりにん)  ユスラ梅 潤下類

火麻仁(ひまにん) 大麻    潤下類

砂仁(しゃにん)  陽春砂    芳香化湿類

薏苡仁(よくいにん)  はと麦  利水滲湿類

甜杏仁(てんきょうにん)南杏(甘い) 止咳平喘類

杏仁(きょうにん)           北杏( 苦い)   止咳平喘類

 

 

 

《核》

 

桃核(とうかく)(又は桃仁)  桃  活血化瘀類

茘枝核(れいしかく)   ライチ 理気

 

 

 

 

分類はタネの分類です。

タネと実とでは分類が違う物もあるんですよ、つまり効能が変わってくる。 

例えば、紫蘇は辛温解表類だけれど、タネの蘇子は止咳平喘類

大根は消食類だけれど、莱菔子は化痰

桃は補気類だけれど、桃核(桃仁)は活血化瘀類

ライチは養血類だけれど、茘枝核は理気

 

 薬膳は分類がとっても大事!

まず、分類を覚えて理解しないと、薬膳料理への1歩は踏み出せません。

分類は「薬膳のタネ」のひとつ ダネ。

 

 

 

 

 

 

 

薬草園便り

 

 

 

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薬草園のホースリールの所にいるカタツムリ🐌

 

 

 

 

 

毎朝薬草園に行くと、水やり用のホースリールの近くにカタツムリさんがいます。

ホースリールにくっついてるカエルくんもいたのですが、写真を撮り損ねました。

 

タツムリさんは時々、ご機嫌にのんびりお散歩をしているので

脱兎のごとく駆け込んでくるぺんたんは、踏み潰してしまいそうで・・・

 

ぺんたんよ、そのカタツムリ、踏んではならぬ!

 

 

 

 

 

 

 

自然界便り

 

 

 

 

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空にそびえる菊芋の花

 

 

 

 

 

 

菊芋の花が満開です

 

あまりに背が高くて写真を撮るのが大変!

 

 

 

 

 

 

 

  編集後記

 

 

朝から晩まで、タネにふり回されたひと月

 

最近では「タネ」のない果物が市場を席巻し、すっかり高級品扱い

「種あり」と「種なし」では、お値段の差も激しく

「種なし品種」はいつも「種あり品種」を見下してる感さえある

 

こんな時代なのに

私は、ひたすらタネ・たね・種

 

 

 

今月もお越しくださった皆様、新しく読者になってくださった皆様、本当にありがとうございました。

種との毎日で、薬膳料理も記事もアップすることが出来ず、又、はてなブログの皆様のところへも伺えず、申し訳ない限りです。

 

 

 

一粒のタネは、未来につながっている

 

種を撒いても、芽が出るかどうかは分からなくて

芽が出ても、うまく育つかどうかの保証もなくて

なんとか育っても、花が咲くかどうかも怪しくて

花が咲いたからといって、実がつくとも限らないし

実が成っても、熟さず終わってしまうものもある

 

それでも 種を撒く

ワクワクするから

ドキドキするから

 

 

体の中にも

タネ撒きしましょ

 

あなたの撒いた種が

あなたの体を作ります

 

 

そして私と種との毎日は

11月になってもまだまだ終わらない

 

はぁ・・・

 

 

やむを得ぬ

これも私が撒いた種

 

 

 

 

 

たね (ずかん)

たね (ずかん)

  • 作者:近田 文弘
  • 発売日: 2014/07/09
  • メディア: 大型本
 

 



 

 

*「ローゼル酒」「決明子酒」「菊芋酒」漬けごろです。

開催リクエストお待ちしております♪(直でもOKです)

tabica.jp

 

 

 

*「薬膳酒ワークショップ開催の様子」
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フラフラくたくた補気ッチャえ! イライラうつうつ理気ッチャえ!