肺を温め、潤しましょ
仙「ぺんたん、皆を呼べ。」
ぺ「え?仙人、この前呼んだばかりじゃないですか。」
仙「秋の薬膳を作るのじゃ。いいから、呼びなさい。」
ぺ「はい仙人。まさか、また皆からポイントを集めようとしてるんじゃないでしょうね。」
仙人の薬膳講座
仙「皆、よく集まってくれたな、前回は沢山のポイントを寄付してもらい、すまんかったのう。じゃが、お陰でだいぶ資金も貯まってきた。感謝の気持ちで今日の薬膳講座を開催するのでな、今日の講座費用は無料じゃ。」
ざわざわ
ぺ「知らなかった、薬膳講座、有料だったのね。」
仙「当たり前じゃ、材料費とか光熱費とか、色々かかるんじゃ。」
ぺ「そっか。」
仙「それでは、今日は秋の薬膳ご飯を作るとしよう。もうすっかり風も涼しくなり空気も乾燥してきたからのう、肺を温め、潤す薬膳ご飯じゃ。」
ぺ「はい、それではまずもち米を洗い、塩をいれて、炊飯器のおこわモードで炊きます。」
仙「もち米は、体を温め、体表を巡る衛気を強化するからのう。」
ぺ「次に、クルミを適当なおおきさに割り、乾煎りします。」
仙「胡桃は助陽類じゃ。」
ぺ「同様に、松の実、白胡麻も乾煎りします。」
シャ シャシャ
仙「乾煎りの音が良いのう〜。」
ぺ「炊き上がったご飯に、クルミ、松の実を入れ混ぜます。」
仙「秋らしく、白い食薬じゃな。」
ぺ「最後に白胡麻をかけて出来上がりです。」
仙「もちもちして、うまそうじゃな。」
ぺ「はい、おにぎりにしてみました。秋の薬膳ご飯、木ノ実おこわ です。」
仙「おにぎりとは良い考えじゃ。運動会にも持って行けるしのう。」
ぺ「はい、皆さんも召し上がってください。」
ざわざわ パクパク
木の実おこわ
材料(2人分)
もち米1合、水150cc、くるみ(無塩)25g、松の実8g、白ごま小さじ1/2、塩小さじ1/4、
糯米(もち米) 補気類
[性味/帰経 ] 温、甘/ 脾、胃、肺
[働き]⑴補中益気・健脾止瀉 脾胃虚弱の疲労、食少、めまい、下痢、頻尿
⑵固表止汗 肺気虚の自汗、風邪を引きやすい
胡桃肉(ことうにく、くるみ) 助陽類
[性味/帰経 ] 温、甘/肝、腎、肺、大腸
[働き]⑴補腎助陽 腎虚の腰痛、四肢無力、むくみ、冷え
⑵斂肺定喘 肺腎不足の吸気性呼吸困難、慢性咳、喘息
⑶潤腸通便 老人、虚弱者、病後の腸燥便秘
松の実 滋陰類
[性味/帰経 ] 温、甘/肝、肺、大腸
[働き]⑴養陰平肝 めまい、かゆみ
⑵潤肺止咳 肺燥の咳、皮膚乾燥
白胡麻 滋陰類
[性味/帰経 ] 寒、甘/肺、脾、大腸
[働き]⑴清熱滑腸 皮膚の乾燥、筋肉の無力、痰、赤み、便秘
⑵行気通脈 頭痛、めまい、頭部瘡瘍
仙人問答
ぺ「仙人、木の実おこわ、すっっごく美味しいです。くるみってパンにはよく入れますが、ご飯に入れても美味しいですね。」
仙「そうじゃろう?胡桃は腎に帰経するのでな、老化防止にも良いのじゃ。足腰が弱ってきた老人にも良いぞ。そう言えば、一時期テレビでも取り上げられて、ブームになっておったようじゃな。」
ぺ「はい、えーっとオメガ3とかなんとか、、」
仙「ふむ、そうか、薬膳としては、体を温める大事な食薬じゃ。寒くなるこれからの季節に上手に取り入れると良いな。」
ぺ「はい。また、いろいろなレシピを考えます。ところで仙人、ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞しましたね。」
仙「そうか、、。」
ぺ「代表曲に『Blowin' The Wind』がありますが、あの訳っていろいろありますよね。『答えは風に吹かれている。』『答えは風の中にある。』『答えは風に舞っている、』、どれがぴったりなのかぁ、、悩んじゃいます。」
仙「簡単なことじゃ、訳さなければ良い。Don't think, feel!じゃよ。ウハハハハハ。」
アチョッ アチョー ヒューン