これぞ不老じゃ
ピューピュー
ヒラヒラ ハラハラ ヒラヒラ
仙「ぺんたん、今日は立冬じゃ。」
仙「そうじゃ、そろそろ冬の準備じゃ、皆を呼べ。」
ぺ「はい。」
仙人の薬膳講座
仙「皆、よく集まってくれたな、今日は立冬と言う事でな、冬に向けての薬膳酒を仕込もうと思う。」
ざわざわ
仙「冬にはな、腎を労わる事が大切じゃ。その腎に良い薬膳酒を今日は作るのでな。」
ざわざわ
仙「皆も、もう分かっておろうが、腎に良いと言うことは、即ちアンチエイジングに良い、と言う事じゃ。」
ざわざわ ウキウキ ざわざわ
仙「それでは早速作って行くとしよう。今日は2種類の薬膳酒を仕込むんじゃ。」
ぺ「はい、では始めは、山芋酒です。山芋、、ん?この山芋は足みたいな形で面白いですね〜トコトコ、、歩きそう、、。」
仙「ぺんたん、遊んでおらんと、真面目に作りなさい。」
ぺ「はい、山芋は皮ごと使いますので、綺麗に洗いましょう。」
仙「山芋がなければ長芋でも良いが、できるだけ粘りの強いものが良いのでな、山芋や自然薯がおすすめじゃぞ。」
ぺ「はい、綺麗に洗ったら、乾かしてよく水気を切りましょう。」
仙「そうじゃ、瓶の熱湯消毒も忘れずにな。」
ぺ「次に、レモンは皮を剥いてスライスします。」
仙「ふむ、皮の苦味が出ない様にするのじゃ。」
ぺ「はい、では水気を切った山芋をスライスし、レモンスライスと一緒に瓶に入れ、静かにホワイトリカーを注ぎます。」
ドボドボ ドボドボ
ぺ「はい、山芋酒です。」
仙「よし、これで2〜3ヶ月置いておくと良いな。」
山芋酒
山芋酒
山芋(長芋、自然薯)300g、ホワイトリカー450cc、レモン1個
(芋とリカーの割合 2:3 この割合でお好きなだけ)
冷暗所で2〜3ヶ月置く
作り方
- 山芋は綺麗に洗って、水気をしっかりと切り、皮ごと5mm幅にスライスする。
- レモンは皮を剥いて、薄切りにする。
- 熱湯消毒して乾かした瓶に、山芋、レモンを入れ、リカーを注ぐ。
- 冷暗所で2ヶ月以上置く。
山薬(山芋、長芋、自然薯) 補気類
[性味/帰経 ] 平、甘/脾、肺、腎
[働き]⑴健脾止瀉 脾気弱の食少、腹脹、泥状便
⑵養肺止咳 肺陰虚の慢性咳、喘息
山芋酒
効能:胃弱、消化不良、強壮、強精、若返り、物忘れ、足腰の衰え、頻尿、疲労回復
仙「次は、黒豆酒じゃ。」
ぺ「はい、まず、黒豆をさっと洗って、から炒りします。」
仙「そうじゃ、皮が裂けるまでしっかりとから炒りするのじゃ。」
ぺ「はい、こんな感じです。」
仙「よし、あとは簡単じゃ。」
ぺ「はい、黒豆の粗熱が取れたら、熱湯消毒した瓶に入れ、静かにホワイトリカーを注ぎます。」
仙「瓶もしっかりと乾かしてな。」
ぺ「はい、黒豆酒です。」
黒豆酒
ぺ「しばらく置いておくと、こんな風に真っ黒になります。」
黒豆酒
黒豆90g、ホワイトリカー300cc
(豆はリカーの30%の量 この割合でお好きなだけ)
冷暗所で2〜3ヶ月置く
作り方
- 黒豆を皮が裂けるまでしっかりとから炒りする。
- 1の粗熱が取れたら、熱湯消毒して乾かした瓶に入れ、リカーを注ぐ。
- 冷暗所で2ヶ月以上置く。
黒豆 利水滲湿類
[性味/帰経 ] 平、甘/ 脾、腎
[働き]⑴去風利水 むくみ、腹水、関節腫痛、黄疸
⑵滋陰補血 陰血不足のふらつき、月経不順
⑶活血解毒 水虫、吹き出物、薬物中毒
黒豆酒
効能:貧血、瘀血、白髪、抜け毛、むくみ、ひざ痛、更年期、肌荒れ、老化予防
仙人問答
ぺ「山芋酒と黒豆酒、あ〜早く飲みたいですね。」
仙「ふむ、山芋の収穫や新物の黒豆を待っておったから、仕込むのはどうしてもこんな時期になるのう。」
ぺ「冬に向けて黒い食薬の出番って感じ!」
仙「そうじゃ、黒は腎に帰経するからのう。」
ぺ「そういえばこの前、未病(みびょう)についてお話しいただいた時、予防の一つに『腎を補う』というのがありましたね。」
仙「腎は『先天の本』と言われておる重要な臓じゃ。五臓六腑の精、気、神の源じゃ。常に腎を補い精を増やすことが大切なんじゃ。」
ぺ「はい、黒い食薬を中心に、腎をしっかり補います。」
仙「黒い食薬、、そうじゃ、古来中国では黒色の食べ物は仙人の食べ物と呼ばれていたのじゃ。」
ぺ「仙人の食べ物、、そういえば、この、山芋の白と、黒豆の黒、、どこかでみたような、、、。あ〜わかった!! 仙人が以前作った不老の薬膳。」
仙「ウハハハハ、今日は仕込んだ2種の薬酒はまさに不老の薬酒なんじゃ!!!」
*ワークショップのお知らせ