気の巡りを良くするから肝にも良いよ
仙「ぺんたんよ、この羅漢果湯液を使って薬膳講座じゃ、皆を呼べ。」
ぺ「はい。」
仙人の薬膳講座
仙「皆、新年おめでとう。連休も終わった様なのでな、今年1回目の薬膳講座じゃ。」
皆「仙人、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
仙「ふむ、今日は羅漢果湯液を使って薬膳料理を作るのでな。脾にも肺にも肝にも腎にも良い薬膳じゃぞ。」
ざわざわ
仙「始めに、皆、羅漢果湯液を少し飲んでみるかのう。」
ぺ「はい、みなさん、お配りします。温めた羅漢果湯液です、咳に良いのですよ、どうぞ。」
ざわざわ
ごくっ ゴクッ
皆「甘い〜。」
「凄く甘いですが、美味しいですね。」
「ホント甘いけど、スッキリした甘さですねー。」
ざわざわ
仙「ふむふむ、そうじゃ、それでその甘味を使って、今日は大根をコトコト煮込むのじゃ。」
ぺ「はい、では始めに、出し用の昆布を分量の水に浸しておきます。」
仙「昆布も一緒に食すると良いので、食べやすい大きさに切って入れておくと良いのう。」
ぺ「はい、次に、生姜とネギをみじん切りにします。」
仙「そうじゃ、豚肉と混ぜるから細かくのう、。」
ぺ「えっと、豚肉はミンチでも良いのですが、今日は切り落としが準備されていますので、これをみじん切りにします。」
仙「ふむ、それで、その豚肉のみじん切りと生姜ネギのみじん切りを良くこねて混ぜるのじゃ。」
ぺ「はい、では大根を厚さ3cmぐらいの輪切りにして、皮をむきます。」
仙「薄くむくのじゃぞ。」
ぺ「それで、大根の真ん中をくり抜いて、、。」
くりっ くりくりっ
仙「貫通させてはならぬぞ、大根で器を作るつもりでな。」
ぺ「はい、くり抜いた所に、先ほどの豚肉を丸めて入れます。」
仙「よし、これであとはコトコト時間をかけて煮込むのじゃ。」
ぺ「はい、鍋に羅漢果湯液と醤油を入れ、大根を入れて落し蓋をして、コトコト煮込みます。」
仙「大根は涼性で体を冷やすからのう、じっくり煮込んで涼性を緩和させるのじゃ。」
コトコトコトコト
ぺ「途中で、みかんの皮を入れます、もちろん、陳皮でも良いです。」
仙「そして、更に煮込むのじゃ。」
コトコト コトコト
ぺ「はい、出来ました。 大根と豚肉の羅漢果煮 です。」
仙「皆、早速食べてみると良いのう。」
ざわざわ パクパク
皆「 爽やかな甘味で美味しい、、。」
「お肉の出汁が効いてるわね〜。」
「みかんの皮の香りも良いし、、。」
仙「煮物は冷める時に味が染み込んでいくのでのう、一旦冷ましてから又温めたると、更に美味しくなるんじゃ。皆、家庭で作るときはそのようにすると一段と美味くなるぞ。」
ざわざわ ムシャムシャ
大根と豚肉の羅漢果煮
材料(2人分)
大根3cmの輪切り4個、豚切り落とし(豚ミンチでも良い)100g、生姜10g、ネギ10g、みかんの皮1個分(陳皮でも良い)、水1カップ、出し用昆布3g、羅漢果湯液50cc、醤油大さじ1
作り方
- 鍋に水と出し用昆布を入れておく。
- 生姜、ネギ、豚切り落としをみじん切りにし、混ぜてこね、4等分して丸めておく。
- 大根は皮をむき、中央をくり抜いて器を作り、2の具を詰める。
- 1の鍋に羅漢果湯液、醤油、大根を入れ蓋をして火にかける。
- 煮立ったら弱火にし、落とし蓋をして40分以上煮込む。(途中、みかんの皮を入れる)
大根 消食類
[性味/帰経 ] 涼、辛、甘/肺、胃
[働き]⑴順気消食・下気寛中 食積脹満、嘔吐、吐き気、下痢、便秘
⑵清化熱痰 肺熱咳、痰多、痰黄、声がれ
⑶散瘀止血 喀血、吐血、鼻血
豚肉 滋陰類
[性味/帰経 ] 平、甘、鹹/ 脾、胃、腎
[働き]⑴滋陰潤燥、益脾補腎、長筋肉、生津液、潤皮膚
みかんの皮(蜜柑) 理気類
[性味/帰経 ] 温、甘、酸/肺、脾
[働き]⑴理気健胃 胸腹脹満、嘔吐、食欲不振
⑵止渇潤肺・燥湿化痰 口渇、咳、痰多、下痢
羅漢果(らかんか) 止咳平喘類(しがいへいぜんるい)
[性味/帰経 ] 涼、甘/肺、脾
[働き]⑴清肺止咳 痰火の咳、喀血、咽喉腫痛
⑵潤腸通便 腸燥便秘
⑶生津止渇 口渇、空咳
仙人問答
ぺ「大根、味がしみて美味しかったですね。」
仙「ふむ、今日の薬膳は色々な証を改善する薬膳じゃ。」
ぺ「肺の熱をとって、咳に良い、だけではないのですか?」
仙「もちろんそうじゃ。羅漢果と豚肉の相性が良く、肺熱の咳に効くからのう。しかし、それだけではない。大根と豚肉で肺陰虚証に良いのじゃ。」
ぺ「肺陰虚証、。」
仙「喉が乾く症状の糖尿病もこの肺陰虚である場合もあるのでな。」
ぺ「なるほど、、大根や豚肉は糖尿病に良い食薬なんですね。」
仙「豚肉は腎陰も潤すしな、。その上消化を良くする大根、腸を潤す羅漢果、気の巡りを良くするみかんで、脾にもよし、肝にもよし、じゃ。」
ぺ「さすが仙人、今日の薬膳講座、勉強になりました。」
仙「ウハハハハハ〜〜」
ヒューン ンーュヒ
ぺ「あれ、仙人、何か方向が違うような、、???」