春は 肝&脾を大切に
ポカポカ
ぺ「何となく、、春らしくなってきたような、、。そうだ!」
ごそごそ ガサゴソ
パシャっ
仙「ぺんたん、何をしておるのじゃ。」
ぺ「はい、仙人、そろそろ春の食薬を揃えておこうかと、、写真を撮っている所です。」
仙「おぉ、これか、、。」
ぺ「はい、ほんの一部ですが、春の食薬です。」
春の食薬
ぺ「仙人、春は肝ウーッドの活動が盛んになるんですよね。」
仙「そうじゃ、春は『発生』の季節、全ての物が芽生え、生き生きと育つ季節じゃ。」
ぺ「春は、のびのび陽気に、、ですね。」
仙「そうじゃ、春は体内の陽気が生長し、緩み、膨らむ季節じゃ。」
ぺ「『春眠暁を覚えず』なぁんて言いますよね、リラックスして朝寝坊、、。」
仙「それはいかんのう、朝寝坊は陽気の生長を妨げるのでな、春は早起きをして、ゆったりとした服を身につけ、リラックスして陽気の生長を促すのじゃ。」
ぺ「あ、朝寝坊はダメなんだ、、。」ガックリ
ぺ「酸味は肝に帰経する、ですね。」
仙「そうじゃ、春は肝ウーッドの動きが盛んになるのでな、その働きが盛んになり過ぎないように酸味を摂るのじゃ。」
ぺ「酸味で肝ウーッドを抑制するのですね。」
仙「ふむ、特に高血圧の人や怒りっぽい人は多めに摂った方が良いのじゃ。しかし、冷え性、虚弱体質、老人などは、控えた方が良いのう。」
ぺ「体質や年齢によって変わってくるんですね。」
仙「そうじゃ、それから春は肝だけではなく、脾を補う事も大切なんじゃ。」
ぺ「脾アースも、。」
仙「肝ウーッドは気の動きを司っておる。脾アースは食べ物を消化、吸収し、その営養を全身に運んでおる。肝ウーッドは脾アースが営養を運ぶ動きを促進しておるのじゃ。脾アースの働きが鈍れば肝ウーッドにも負担がかかる。逆もまた然り、どちらかの動きが悪くなりバランスが崩れると、『肝脾不和』と言って、気が詰まり、胸脇腹部の痛みや、張り、つかえ、躁鬱、怒りやすい、下痢等の症状があらわれてくるのじゃ。」
ぺ「肝ウーッドと脾アースが不仲にならないように、、ですね。」
仙「温性、辛味、甘味を中心にして、血や陰液を補い、脾を労わり、肝ウーッドを安定させるよう心がけて、薬膳をつくることじゃな。」
ぺ「はい。」
《 春によく使う食薬&中薬 》
【 辛温発散 】
*辛味があり、体を温め、発汗作用により体内の陽気を体表へ発散させます。
- ネギ・生姜・紫蘇・香菜・茗荷・みつば
【 辛涼発散 、安定 】
*辛味があり、体を冷やす性質で、春に肝の働きがうまくいかない時、精神の不安、怒りの症状が出た時に使います。
- 食用菊・薄荷・葛根(かっこん、くず)・桑葉(そうよう)
【 清熱 】
*熱を取り除きます。春に肝が興奮しすぎる時、目の充血・のぼせに使います。
【 補気健脾 】
*脾の働きを健やかにします。
- 米・小麦・大麦・はと麦・大豆・納豆・とうもろこし・栗・蜂蜜・かぼちゃ・いんげん・椎茸・長芋・大棗・牛肉・鶏肉・じゃがいも
【 補血滋陰 】
*津液(体内の正常な水分)・血・骨髄・脳髄・精液等の陰液を補充します。
- ほうれん草・にんじん・白キクラゲ・落花生・ごま・百合根・ぶどう・ライチ・竜眼肉・レバー・イカ・豚肉・ホタテ・牛乳・卵・枸杞子・松の実
仙人問答
ぺ「昨日作った黒米パンも、春に良いですね。栗や小麦を使いましたし。」
仙「そうじゃのう、暖かくなってくるので清熱類の食薬も増えてくる、麺類などにも良い季節じゃ。」
ぺ「はい、何を作ろうかしらーー。」
仙「春は、『のぼせ』『めまい』等の症状も出やすいのでな、そんな時は補血滋陰の食薬や、辛涼の食薬を中心にな。」
ぺ「はい。」