春カゼにも良い桑の葉を使って
トコトコ トコトコ
ぎぃ〜
ぺ「こんにちは。」
マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん。」
ゴホッゴホッ
クシュンクシュン
マスター「こちらへどうぞ。」
ピカ〜ん
ぺ「あ、ポスター、貼ってくださったんですね、ありがとうございます。」
マスター「はい、『薬膳料理作ってみたいわ。』と言って見えるお客様も結構みえますよ。」
ぺ「嬉しい、、。」
マスター「でも、ぺんたんさん、このポスター、連絡先が書いてなくて、。」
ぺ「あ、ホント、しまった、、。」
ゴシゴシ ゴシゴシ
ズルズル
ぺ「あちらのお客様、、花粉症でしょうか?辛そうですね、。」
マスター「ええ、今、花粉症にも春のカゼにも良い薬膳茶を煎じているのですよ。」
ぺ「えっとこの前確か、枸杞子ミントティを頂きましたよね。」
マスター「ええ、今日は枸杞子と桑の葉と菊花を、それに甘草(かんぞう)もいれて煎じます。」
ぺ「甘草も?それは、私も頂きたいです。」
マスター「はい、今、あちらのお客様に出してきますから、少々お待ちください。」
ぺ「はい。」
パサっ
ぺ「あ、これ、春の薬膳茶のメニューだ。へぇ、色んな組み合わせがあるんだぁ、。」
menu
春の薬膳ティ
- 枸杞子ミントティ
- 桑葉ミントティ
- 菊花ミントティ
- 桑菊ティ
- 桑菊枸杞子ティ(甘草入り)
- 菊花枸杞子ティ
マスター「お待たせしました。桑菊枸杞茶 です、どうぞ。」
ぺ「ありがとうございます。」
ごくっ
ぺ「わ、苦い、、そして甘い、、。」
マスター「ハハ、菊花は結構にがいんですよ。甘味は甘草です。」
ぺ「甘草、その名の通り甘いんですね、。」
マスター「はい、色々な漢方薬に入っていますよ。ちょっと待って下さい、、。」
ゴソゴソゴソ
マスター「ぺんたんさん、これが 甘草 です。」
ぺ「これが、、。」
マスター「桑葉と菊花、枸杞子だけでも充分効果はあるのですが、生甘草(干した甘草)には解毒作用や喉の痛みに効果があるので、一緒に煎じてみました。」
ぺ「甘味があって飲みやすくなりますね。」
マスター「はい、甘草は薬性の緩和にもなるので、薬効の強い中薬と併せて使うことも多いのですよ。」
ぺ「あ、聞いたことあります、副作用が起こらないように緩和させたり、飲みやすくしたりするんですよね。」
マスター「そうです、よくご存知ですね。」
ぺ「甘草が無ければ、桑葉と菊花、枸杞子だけでも良いのですか? 」
マスター「はい、もちろん、桑葉、菊花、枸杞子は肝と肺に作用するので、春の『のぼせ・めまい・目の赤み・かゆみ・喉の渇き・痛み・春カゼ』に良い薬膳茶なのです。」
ぺ「桑の葉茶って、スーパーでも見かけますから、手に入れやすくて良いですね。」
マスター「ええ、菊花や甘草はネットか漢方薬局で手に入ると思います。」
ぺ「メニューを見ると色々な組み合わせがありますね。」
マスター「はい、お好きな組み合わせで、楽しんで下さい。あ、でも、桑葉も菊花も薄荷も長時間煎じてはダメですよ。葉や花は軽いです、長時間煎じると香りや薬効が飛んでしまい、効き目が薄れてしまいます。沸騰したお湯に入れて、再沸騰したら火を止め、5分ほど蒸らして、漉してから召し上がってください。」
ぺ「はい、色々組み合わせて飲んでみます。」
桑菊枸杞茶(そうぎくくこちゃ)
材料(1人分)
桑葉3g、菊花6g、枸杞子10g、水500cc
(あれば甘草2g)
作り方
- 土鍋に枸杞子と分量の水を入れ10分ほど浸す。(甘草を入れる場合は20分浸す。)
- 1を火にかけ、沸騰したら弱火にし15分煎じる。
- 2に桑葉、菊花を入れ、沸騰したら火を止め、5分ほど蒸らす。
- 漉して数回に分けて飲む。
桑葉(そうよう) 辛涼解表類
[性味/帰経 ] 涼、辛/ 肝、肺
[働き]⑴疎風清熱 外感風熱の発熱、頭痛、軽咳、咽痛
⑵清肝明目 風熱・肝火上炎の目赤、涙、肝陰不足による目のかすみ、痒み
菊花 辛涼解表類
[性味/帰経 ] 微寒、辛、甘、微苦/ 肝、肺
[働き]⑴疎風清熱 外感風熱の発熱、頭痛、咳、喉の痛み
⑵清肝明目 風熱・肝火上炎の目赤、肝陰不足による目のかすみ
⑶清熱解毒 吹き出物、皮膚の赤み・腫れ
枸杞子 滋陰類
[性味/帰経 ] 平、甘/肝、腎、肺
[働き]⑴滋補肝腎 足腰疼痛無力、遺精、めまい、頭のふらつき
⑵益精明目 白髪、視力減退、眼精疲労、風に当たると涙が出る。
⑶潤肺止咳 肺腎陰虚の慢性咳、喘息
甘草(かんぞう) 補気類
[性味/帰経 ] 平、甘/心、脾、肺、胃
[働き]⑴健脾益気 脾胃虚弱の疲れ、息切れ、食欲不振、下痢(泥状便)
⑵潤肺止咳 肺気虚の咳、喘息
⑶緩急止痛 脘腹部疼痛、四肢の筋肉・関節の疼痛
⑷清熱解毒(生) 瘡瘍腫毒、咽喉腫痛
⑸緩和薬性(生) 薬効の強い薬と一緒に使う