皮は干してから使いましょ
ケキョ
ケキョ ケキョ
ホーホケキョ
トットコ
トットコ
タッタ
タッタ
ぺ「犬よ、今日は良いお天気、お散歩日和だねー。」
ワン
ぺ「??あれは、、キジの鳴き声、、。」
フッ
ぺ「無視しよ、これでキジまで連れて歩いたら、、桃太郎みたいになっちゃう、、。」
ぺ「ふう、それにしても、ちょっと暑くなってきた、、。」
ワンワン
ぺ「犬よ、お前もか、、。よし、ちょっとひといき、、。」
ぎぃ〜
ぺ「マスター、こんにちは〜〜」
マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん。お散歩、、ですか?」
ぺ「はい、でも、ちょっと暑くって、、。」
マスター「そうですね、今日は汗ばむ陽気ですね。」
ぺ「喉、、渇いちゃって、、。」
マスター「はい、今、冷たいものを、。」
ぺ「ありがとうございます。あ、マスター、外に犬を待たせてあるので、、あの犬にも、、。」
マスター「はい、わかりました。ワンちゃんの飲み物も用意致します。」
カシャカシャ
マスター「ぺんたんさん、実は丁度今、文旦酒が出来上がったところなんですが、、。」
ぺ「え?文旦酒、ですか、、。」
マスター「はい、如何ですか?」
ぺ「あ、はい、それはもう、是非、、。」
マスター「はい、では、。」
トクトク
トクトク
マスター「さ、どうぞ、文旦酒 です。」
ぺ「わ、綺麗な色、、それに良い香り〜〜。」
マスター「はい、柑橘系のお酒はどれも香りが良いです。」
ぺ「あ、そう言えば、この前飲んだキンカン酒もすっごく良い香りでした。」
ゴクッ
ぺ「ん〜〜、程よい苦味、、爽やかなお味、、美味しい〜〜。」
マスター「ありがとうございます。」
ぺ「マスター、これは普通に文旦をリカーに漬ければ良いですか?」
マスター「はい、でも、ひと手間、かけてあります。」
ぺ「ひと手間?」
マスター「はい、文旦の皮をむいて、表皮の部分だけで白いわたの部分は取り除くのですが、、その皮を陳皮を作るのと同じ様に、3、4日天日干しにするのです。」
ぺ「あ、なるほど、、効能が高まりますね。」
マスター「はい。それで、その皮が干し上がったら、あとは簡単、文旦の実を4つぐらいに切って、皮と一緒に瓶にいれ、ホワイトリカーを注ぐだけです。」
ぺ「はい、。あ、ではマスター、、文旦は2個あった方が良いですね。」
マスター「そうですね、1個めは皮だけ干して、実は普通に召し上がって。1個目の皮と2個めの実をリカーに漬けて、。」
ぺ「はい。」
マスター「それで、漬けた文旦酒は1週間ぐらいしたら、皮だけを取り出し、あとは2ヶ月ほどおいておきます。」
ぺ「皮の苦味が出過ぎない為に、、ですね。」
マスター「はい、それで、取り出した皮は刻んで、こうして、、蜂蜜で煮て、、。」
ぺ「これですか? 」
パク
ぺ「あー、美味しい、苦味が丁度良くって、、。」
マスター「はい、一度干してあるので、蜂蜜で煮ても、トロトロにはなりませんが、、美味しいでしょ?」
ぺ「はい、皮の苦味が良い具合にリカーに吸い取られてて、、とっても食べやすいです。」
マスター「文旦酒は香りも良いので、気分もスッキリします。食前酒にも、お休み前にも良いですよ。」
ぺ「文旦は理気類ですから、気の巡りを良くして、気鬱にも良いですね。」
マスター「ええ、本来は余り冷やして飲まない方が良いのですが、今日のような暑い日は、蜂蜜を少し入れて炭酸で割るのもおススメです。」
ぺ「あー、それも良いですねー、。さっぱりして、美味しそう、。」
文旦酒
材料
文旦1個(500g前後)、表皮を干したもの1個分、ホワイトリカー800ml
作り方
- 文旦1個の皮の白いワタの部分を取り、天日干しする(3、4日)。
- 文旦の皮を剥き、白いワタを取り、4つに切る。
- 熱湯消毒した瓶に、1の皮と、2の文旦をいれ、ホワイトリカーを注ぐ。
- 1週間たったら、皮は取り出しておく。
- 蓋をして2ヶ月程、冷暗所におく。
- 取り出した皮は、細切りにして蜂蜜で煮る。
- 1日、20〜30ml、ストレート、ロック、お湯割、又は炭酸割等で。お好みで蜂蜜を少し入れても良い。
文旦 理気類
[性味/帰経 ] 寒、甘、酸/ 胃、肺
[働き]⑴健胃消食 食欲不振、消化不良
⑵止咳化痰 痰が多い、咳
⑶解酒 酒の飲み過ぎ
マスター「あ、そうそう、ぺんたんさん、いちご酒も完成しましたよ。」
ぽん
ぺ「わぁ、綺麗な色、、。あ、ジャムもある。」
マスター「こちらはビタミンCたっぷりで、紫外線対策にもなりますから、。」
ぺ「今日のような日差しの強い日には良いですね。では、これもいただきます。」
グビっ
ぺ「ん〜〜、これも美味しい、、。」
グビグビグビ〜〜ッ
ヒック
ヒック
ぺ「ん、なんか気持ち良くなって来た、良し、この美味しいイチゴ酒を犬にもあげちゃおうッ!」
*「イチゴ酒&イチゴ酢」はこちら
ワンワン
ワン・・
ヒック ワ クワ
マスター「あぁ、ぺんたんさん、ダメですよ、犬にお酒なんか飲ませては、、。」
クン
クォン ウォン
クゥ キュゥ
マスター「どうしましょうか、、犬の様子が、、。」
ヒック
ぺ「大丈夫、マスター、任せて、、。」
ぐいっ
ぺ「犬よ、行くよ。」
マスター「え、何処へですか?」
ニカッ
ぺ「ふふ、あのねマスター、私、すっごく素敵な獣医さん、知ってるんです。」
マスター「え、素敵な獣医さんを?」
ぺ「はい、西洋医学だけでなく、東洋医学、つまり中医学も取り入れて、鍼治療もしてもらえるんです。」
マスター「それは素晴らしい、。」
ぺ「それにね、とっても優しい方で、、薬膳講座で作った『春ウコンと陳皮の蒸しパン』も作って下さったんですよ。」
マスター「それは、ぺんたんさん、嬉しいですね。」
ぺ「はい、なので、ちょっとその獣医さんのところへ行ってきます。ハムテル〜〜チョビ〜〜、じゃなくて、あきっと獣医さん、しめじちゃん、今行きまーす。」
ワォン
*「あきっと獣医さん」のブログはこちら