晴耕雨読的6月
皆さま、こんにちは、ぺんたんです。
やっぱり放ってはおけないよね
1度は愛を注いだのだから
荒れ果て、誰からも見捨てられ
もう 散々な姿だったとしても
・・・
はと麦
はと麦、中医学名は『薏苡仁(よくいにん)』と言います。
薬膳を始めるまでは全く無縁だった『はと麦』ですが、今では私にとって欠かす事の出来ない食薬となっています。
名前は『ムギ』なんですけど、『はと麦』はイネ科キビ亜科数珠玉属の植物で、イネ科イチゴツナギ亜科の小麦や大麦とはちょっと違うようです(確かに薬膳でも分類が違いますね〜)。
数珠玉の様な形状の殻を剥いた中身の部分を『薏苡仁』と言います。
この『薏苡仁』、一般的にはイボとりやシミ抜きに良い民間薬として扱われておりますが、中医学では『利水滲湿類』に分類され、
- 利尿作用により体内の余分な水分を排泄し、むくみ、下痢、排尿困難を改善する
- 弱っている脾・胃の働きを正常にし、脾気虚の疲れ、めまい、食欲不振を改善する
- 疼痛、麻痺、筋脈痙攣、肺の化膿症による痰を改善する
と言う効能を持っています。
成分を見てみますと、タンパク質・カリウム・鉄・ビタミンB1等々。
イネ科という事もあって、お米との栄養価を比較される事が多いのですが、この『はと麦』タンパク質や食物繊維の含有量はお米より遥かに多く、栄養価はお米よりも断然高い!もちろんその分、カロリーも高いですが、はと麦に含まれるタンパク質は、良質なアミノ酸で形成されており新陳代謝作用が大きいので、美容、健康に大活躍出来るんです。ただし、妊娠中の方は注意が必要ですね。
そして、この『はと麦』、様々な研究により抗癌作用もある事がわかってきている様です。
そんな『薏苡仁』を、ヨーグルトメーカーで米麹と一緒に発酵させ、その栄養成分吸収率をパワーアップ❗️
と、ここでちょっと寄り道をして『米麹』のお話なんですが、『米麹」というのは、蒸したお米に『麹菌』という微生物(カビの仲間)を繁殖させたものなのです。
「おぉ、確かに乾燥米麹にも、米の栄養分を得て繁殖した麹菌が付いてる付いてる」、、って、見た目には全くわからないんですけどね。この麹菌の付いた『米麹』と一緒に発酵させると、麹菌が栄養を吸収する為に『酵素』君を産んじゃうらしいんです。その『酵素』君、あーいますいます、いろんな酵素君、『でんぷん分解酵素』『タンパク質分解酵素』などなど、。
で、この『でんぷん分解酵素』君がでんぷんを分解して『ブドウ糖』に、『タンパク質分解酵素』君が食材のタンパク質を分解して『アミノ酸(旨味)』に、と食材の成分を細かく分解してくれるんです。つまり、握ってあったおにぎりをどんどんバラバラにして米粒にして、ベトベトになるまで潰してみるとか(違うか?)、肉の塊を筋切りし、細かく切り刻んで、たたいてたたいてミンチにしてすりつぶすとか(これも違うか?)
うーん、そうですね、、
ご飯をずーっと噛んでると、お米の甘みがどんどん増してくる感じ、、あれかな、『でんぷん分解酵素』君がブドウ糖を生み出してる感じは。
パイナップルやキウイフルーツを使ってゼリーを作ろうと思ったら、冷蔵庫に入れておいたのにいつまで経っても固まらない、、これかな、パイナップルやキウイフルーツの『タンパク質分解酵素』君がゼリーのタンパク質を分解してる感じは、。
って、うまく説明できませんが、とにかく酵素君達はゴチャゴチャと繋がっている食材の成分をチョッキンチョッキンと切り離して細かく分解し、旨味成分をひき出し、そして当然細かく分解した分、消化も吸収もしやすくしてくれているんです、これぞ『酵素パワー』。ご飯を食べてる時に出てくる唾液も消化酵素含んで消化吸収を助けてるんですけど、その前に既に消化吸収しやすく分解してくれてるんですから、胃腸への負担も少なく、吸収スピードも速い訳です。ぺんたんがいつも「甘い甘い」と嫌っているあの甘酒の甘さは、『でんぷん分解酵素』アミラーゼ君がお米のでんぷんをほぼ全てブドウ糖にしてくれるからなんです。
『米麹』と一緒に『ご飯』を発酵させる事で『でんぷん分解酵素』君が『ブドウ糖』を、『タンパク質分解酵素』君が必須アミノ酸を、そして米麹に付着したたっぷりのビタミン群も甘酒に溶け出し、、栄養補給に優れた甘酒が出来上がる、だから『甘酒』は『飲む点滴』などと言われているんですね。『米麹』も『酵素』君も、ホント良い仕事をしてくれてます!
そうそう、日本酒のルーツはこの唾液の消化酵素を使ってお米を噛んで壺に吐き溜めておく『口噛み酒』と言われているようですよ。確か、映画『君の名は』に描かれていましたよね。前前前世から僕は〜〜♪
と、寄り道のお話が長くなりましたが、こんな訳で、お米よりも多くの良質なタンパク質を持つ『はと麦』を米麹と一緒に発酵させる事で『はと麦』の成分を『酵素』君達が細かく分解してくれて、お米だけで作るよりも効能の高い、バランスの良い甘酒になるだろうと、なるはずだと、
『梅雨の甘酒』『夏の甘酒』を作ってみました。
手間をかけずに出来るだけ簡単に、、と思い、『はと麦ごはん』又は『はと麦緑豆ごはん』を炊いて、米麹と一緒にヨーグルトメーカーに入れるだけです。出来上がった時はまだつぶつぶ感の残る甘酒ですが、冷蔵庫に入れておいても発酵は進むので、日毎に柔らかくなりつぶつぶ感も減っていきます。
そんな変化も楽しみながら、甘酒として飲むのはもちろんの事、
- 朝粥に
- 高齢の方や介護食に
と、毎日の食事に取り入れやすい薬膳です。
又、お砂糖、味醂がわりにも使え
など、手軽に使う事が出来ます。
はと麦は、その作用は緩慢なので、毎日根気よく頂く事がポイント、効能が強過ぎないのも魅力のひとつ〜♡
同じ『利水滲湿類』の小豆は中薬名を赤小豆(せきしょうず)と言い、はと麦同様体内の余分な水分を排泄する働きを持っていますが、こちらは作用が強いので、陰虚の方や、陽虚で尿量が少ない方には注意が必要です。
はと麦は脾胃に働き、滋補の効能も持っていますので、陰を損なう事もありません。
1品ものの薬膳も良いけれど、やはり毎日手軽に摂ることができる薬膳は健康管理、疾病予防、体質改善、慢性化した症状にその力を発揮してくれます。
1番のオススメはなんと言っても『薬膳酒』、そしてそれ以外にも『薬膳茶』『薬膳酢』
そしてこの『はと麦入り薬膳甘酒』、
湿度の高い日本の夏には解暑の効能を持つ緑豆と併せて『はと麦緑豆入り甘酒』、毎日続ける事ができる優れもの達です。
是非、生活に取り入れてみてください。
*「梅雨の甘酒・夏の甘酒」はこちら
*「薬膳酒・薬膳酢・薬膳茶」はこちら
ぺんたんをヘルプするグッズ
その1
さて、その薬膳甘酒を簡単に作らせてくれる優れもの、それがヨーグルトメーカーです。
以前、記事に書きましたが、私が購入したのはアイリスオーヤマの製品。
他のヨーグルトメーカーを使った事がないので比較はできませんが、このヨーグルトメーカーに関しては『お値段以上〜♪』と思っています。
お手頃な値段で、これだけ色々楽しませていただけるキッチン家電はあまりないと思います。温度管理をしっかりしてくれると言うことは、麹菌の大活躍できる温度を保ってくれると言う事ですから、こんな有難いことはありません。
ヨーグルトメーカーを使っての甘酒レシピを見て「だって私、ヨーグルトメーカー持ってないし、買ってまでは〜」と思われた方、いえいえ是非ご購入の検討を!
私は決してアイリスオーヤマの回し者ではありませんが、とにかくシンプルで置き場所もあまり取らず、お手入れも簡単。毎日美味しいヨーグルトや甘酒が頂けますし、塩麹や醤油麹も短時間で作れて、低温調理に発酵バター、フルーツビネガーなんかも作れちゃうお得なお買い物だったと思っています。
その2
そして、もうひとつのお役立ちグッズ、バイタミックス 。こちらはぐっと高額なので、優れていて当たり前ですが、毎朝飲んでいるグリーンスムージーがすご〜〜く滑らかになりました。
以前、発酵バターを作った時に、ボッシュのコードレスブレンダーで作ったのですが、かなりの時間がかかり結構大変だったので、ボッシュが壊れたのをきっかけに『発酵バターが早く作れるマシン』をと、購入に至りました。ヨーグルトメーカーで発酵させた生クリームをバイタミックスで撹拌して発酵バターを作る、良いコンビとなっております。
発酵バターも日ごとに発酵が進む様で、だんだんチーズの様な香りがしてきます。コロナ中はタカナシの生クリームが手に入らず作れませんでしたけどね(涙)
素焼きのクルミやアーモンドで作る『ナッツバター』『ピーナッツバター』、パンにはもちろん和え物にも使えます。
煮干し・鰹節・昆布・干し椎茸で作る『だし粉』、これのお陰で『味噌玉』アップグレードに成功♪
オメガ3がいっぱい〜〜
とにかくハイパワーなので、どれもあっという間に出来上がる。バイタミックスのパワー恐るべし‼︎(蓋の開け閉めだけが、ちょっとね〜〜)
*「エナジーボール」はこちら
*「発酵バター」はこちら
*アップグレード前の「味噌玉」はこちら
その3
そして最近我が家にやってきた優れもの
『伸びるホース』です。
私の朝の水撒きを助けてくれるありがた〜いホース。
普通のホースリールだと、ホースを出したり、使い終わってからの巻き取りに結構時間がかかるのです。なんせ20メートルとかありますからね、グルグルぐるぐると、手間がかかります。
ところがこのホース、使ってない時は5メートルぐらいの代物で、柔らかくて軽く、適当に巻いて引っ掛けておく事ができます。
使うときにザッと放り出して、水栓を開けると、、モソモソグングンニョロニョロと蛇のような動きをしながら伸びて、伸びて、伸びて、3倍ほどの長さになるんです。水を撒き終われば、水栓を閉め、ホース内に残った水をシューシュー撒くと、今度はクシュクシュショボショボと小さくなって縮んで元の長さに戻ります。そのままくるくるっと丸めて水撒き終了、巻き取る時間がかからないので水撒きにかかる時間をかなり短縮できます。薬草園の水撒きには長さが足りませんが、庭の水撒きには大活躍。
見た目はちょっと蛇っぽくて、、と思っていたら、ある朝、家の右側の水栓の近くに置いておいたこのホースが、左側の水栓近くにあるじゃないですか、。あれ?と思ったら、水栓をひねってないのにニョロニョロと動き出し、、ヒェーー、本物の蛇くん!以前おみかけした時よりもかなりデカくなっておりました(≧∇≦)
さて、お役立ちグッズを色々紹介させて頂きましたが、どれも時短に大活躍しているものばかりです。
甘酒だって、「ヨーグルトメーカーを使わないで自分で作ってるわ」という方もあろうかと思いますが、私と同じように仕事を抱え、あるいは介護だったり、子育てだったり、、忙しい日々の中、それでも健康を気遣いたい!という時に頼りになるグッズたちです。
そうそう、書くのを忘れていましたが、このブログを読んでくださっている方から、「どういうものを使ったら良いですか?」等の質問をちょこちょこ頂きます。薬膳ならではの食薬もあり、スーパーでは手に入りにくいものも多いので、Amazonの商品を紹介させていただいております。
自然界便り
なつめも2年目を迎え、可愛い花が咲きました。
とーーーっても小さな花です。
5mmほどの大きさでしょうか?
これで実がなるのかしら?(実がつくことしか興味がない)
よく見ると、花のところに「ありんこ」がいます。
甘いのかな?
編集後記
『公園で薬草園』に心移りした私を恨めしそうに見つめる『勝手に薬草園』
やっぱり、放ってはおけないか、、と、またしてもthe草部族との闘いに挑んだ。
The草部族の隙間から、
見えてくる
見えてくる
紫蘇が、、エゴマが、、エビスグサが、、、
こぼれ種から芽を出して、元気に育ち始めている、
そして、掘り忘れた春ウコンもひとつ(花は咲いてない、、(´-ω-`)
あーーー、ごめんよ、、ほったらかしにして、、と
余り物のローゼルの苗をここにも植えてみた。
そして、ラベンダーの挿し芽をあちこちに、、
『公園で薬草園』に手を焼いたら、来年は『公園でラベンダー畑』にしてさっさと撤収しよう、と
手切れの準備も怠らない(笑)
今月もお越しくださった皆様、新しく読者になってくださった皆様、コメント、スター、ブクマをしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
先月は『晴耕』の記事を書いたので、今月は『雨読』の記事を書こうと思っていたんだけど、どうも重たい話になりそうで、梅雨時に気分が滅入るのでやめておいた。
私の大好きで、尊敬する作家、小川洋子さん。『小箱』子供を亡くした人達に優しく寄り添う物語です。
『公園で薬草園』
『勝手に薬草園』
『自宅の庭』
とにかく
ひたすら
水を撒く
撒く
撒く
7月もきっとそんな汗だくの日々