スエコザサを使ったマキノジン
高知を出る前に絶対に買っておきたいもの
それは・・・
ダバダ!
四万十、無手無冠(むてむか)の栗焼酎です
5年前、四万十に行った時に飲んで美味しかったので、今回も絶対買って帰ろう!と決めていたのですが、
牧野植物園や牧野公園をウロウロしていた私は、一切お目にかかれず
牧野植物園近くでダバダを買えるところ、、を検索した結果
ありました!
近藤酒店
即座にナビに入れてGOーーー
栗焼酎
近藤酒店は立派な酒店で、中に入ると凄い量の酒類、品揃え抜群です♪
愛想の良い女将さんが
「何をお探しですか?」と仰るので
「ダバダを」と答えると
「自分用?お土産用?」
「両方、、」
「お土産用には定番のダバダね、自分用にはぜひこれを飲んで欲しいわ」と勧められたのがこちら↓
《 しまんと地栗とかおり米 》
女将さん曰く「ダバダと同じ『無手無冠』が作っていてね、お米と栗の焼酎なの、美味しいって評判だから是非飲んでみて」
ぺ「試飲はできませんか?」
女将「あーごめんね、試飲はなくて、、」
試飲は出来なかったけれど、ここはひとつ女将の言葉を信じて買ってみた
そして8月の盆休みについに封を開け
ほわんほわん
と優しい香り〜
どくどく
どくどく
氷を入れたグラスに注ぎロックで
ゴクリ
う〜ん、お米と栗の甘味がほんのりして
確かに焼酎なんだけど、焼酎と日本酒をミックスしたような風味で
さっぱりして
飲みやすい
恐ろしく飲みやすい
そしてもう1本、一緒に購入した
《 ダバダロゼ 》
これも、前回四万十に行った時に美味しかったので買ってきた
紫芋の色が映えて美しい焼酎
一見甘そうに見えるけれど
いやいやしっかり焼酎の味わい
ワイングラスに注いで頂けばパーティ気分でピザやパスタにもバッチリ!
日本酒
近藤酒店では栗焼酎ダバダを買ってきたけれど
高知の日本酒は高知①、高知②の記事で紹介した
「自由は土佐の山間より」
「船中八策」
どちらも司牡丹酒造のお酒
そしてどちらも同じ「純米 超辛口」
ぺんたんは、どこかへ出かけたら必ず地酒を頂きます
ふふふ♪
その時「何かオススメの地酒はありますか?」と尋ねるのですが
大体こんな返事が
「○○酒がフルーティで甘く女性向けのお酒です」
思わず心の中で叫びます
(全ての女性がフルーティな甘口を好むと思うなよ!!!)と
そして
「いえ、純米の辛口でオススメがあれば、、」と問い直す
ま、最近では、最初からこれを言うようにしてますけどね、、
上記の2酒はどちらもぺんたんの希望を叶えてくれた日本酒です
2酒同時に飲んだ訳ではないので、微妙な違いが今ひとつわかっていませんが
最初の日に「自由は土佐の山間より」を飲んだので、インパクトが強いです
口に含むとお米の甘味をしっかりと感じるのですが、あと味がスッキリ、サッと引いて行く感じで全く後に残りません
なので
もういっぱい
もういっぱい
と、どれだけでもいけてしまいます
食事の邪魔をしないお酒ですね
ぺんたん的には、もう少し余韻が残るほうが好みですが、、
上述のダバダも
この日本酒も
飲み過ぎ注意!です
*自由は土佐の山間より
*船中八策
クラフトジン
さて、高知に行く前に予習をしていったのは牧野公園や植物園だけではありません!
こちらもちゃんと予習していきましたよ
マキノジン
これは牧野博士が愛妻スエコさん亡き後に、その名前をつけた「スエコザサ」が入ったクラフトジンです
牧野富太郎氏のご実家は造り酒屋「岸屋」
その岸屋の跡地を司牡丹酒造が譲り受けたそうですが
その旧岸屋の跡地で発見された蒸留機を使って作られたジン
この蒸留機は10年ほど使っていなかったもので、1983年製だそうですよ
スエコザサをジンに使うにあたり
牧野公園のスエコザサを譲ってもらい、育て
司牡丹酒造の焼酎「大土佐」で作ったジン
こんなボタニカルが入っているそうです
「作っても直ぐに売り切れてしまう」と書かれていたので
高知で買えるかどうかドキドキでした
でも
佐川町を訪れたあの日、酒蔵の道に司牡丹酒造のお店があり
店内には「入荷しました!」と書かれたマキノジンが!
「試飲できますか?」
「いえ、できません」
「マキノジン、どんなお味でしょう?」
「さぁ、私は飲んだ事がないので、」
と、この時の女性店員さんは随分テンションが低くて、、
それでも、予習してきた「マキノジン」が買えて大満足のぺんたんです♪
そして、こちらも
8月の盆休みに〜〜
シュパッ!
まずは、氷を入れてロックで
香は〜?
口に運ぶと・・・
「うわッ!何これっ!アルコール臭が、、」
飲み終えた後に僅かに甘みは感じるのですが、、
私は多くの薬膳酒を作って来ました〜
そして、薬膳酒のワークショップも開いてきました〜
ワークショップにいらしてくださったお客様に必ず言うのです
「薬酒は3ヶ月ぐらい置いてから飲んでくださいね。でも1ヶ月後、2ヶ月後に必ず味見をしてみてください。そうすると味の変化がわかり、薬酒が熟成されて行く過程がよくわかりますから」と
お客様からのお返事は
「1ヶ月経ったので、飲んでみました。ぺんたんさんのところで飲んだのと全然違います、まだ辛いし、アルコールの匂いもキツいです」
そうです、このマキノジンのアルコール臭は、熟成されていない未熟な薬酒を飲んだ時の、あの匂いと同じです!
楽しみにしていたマキノジン
大変残念な結果となってしまいました
なんとかならんのか、、これは、と思いながら
「ジン」とは何ぞや?と今一度調べてみました
《 ジン 》
- 蒸留酒にジュニパーベリーを主とするボタニカルで香りづけして再蒸留したもの
- ジュニパーベリーとは「セイヨウネズ」という針葉樹の果実を乾燥させたもの
- ジュニパーベリーは元々は「生薬」として、水で煮出して薬用飲料としてヨーロッパ等で使われていた。コレラ、チフス、外傷など
- 蒸留技術の発展、伝来により、蒸留する事で効果が上がり薬用蒸留酒として飲まれるようになった
ジュニパーベリーは和名を杜松子(としょうし)、杜松実(としょうじつ)と言って和漢薬にも使われているらしい
その効能は:解毒作用、利尿作用、発汗作用、抗菌殺菌作用など
ジュニパーベリーを水で煮出す、というのは薬湯と同じ、つまり薬膳茶や漢方薬と同様の使い方
そして、蒸留酒にジュニパーベリーを加えて再蒸留して効能を高める、というのは薬膳酒と同じ
ただ、薬膳酒は蒸留酒に中薬を浸漬して熟成させるけれど、ジンは違う
ジンは、ジュニパーベリーを含めた様々なボタニカルを混ぜ合わせ再蒸留させる
けれど、再蒸留の方法は作り手によってそれぞれで
- ボタニカルを蒸留酒に浸漬してから再蒸留する(浸漬する時間の長さはそれぞれ違う)
- 浸漬せずに、蒸気の通り道にボタニカルを吊るし再蒸留する
- 再蒸留した後、しばらく熟成させてから完成させる場合も
など、様々
もちろん、混ぜ合わせるボタニカルも様々
つまり、再蒸留の方法や、ボタニカルの組み合わせ方で色々なジンが生まれる
作り手の腕の見せどころだ!
なんだか面白いじゃないですか♡
ここで重要だと思うのは
「ジンはジュニパーベリーを主とするボタニカルで香りづけしたもの」ですよ
「香り」
つまり中医学で言うならばこれは『芳香化湿薬』と言って良いでしょう!
「芳香化湿薬」は、香りによって湿を取り、体内の巡りをよくし、鬱も改善する
「湿」とは、体内に溜まる痰飲、つまり汚い水、ドロドロになった液体の事
そして
「化湿」とは、このドロドロの汚染水を浄化し、クリーンで良質な液体に戻し再利用する事
ムフフフフ
妄想が膨らんできましたよ
だって「牧野植物園の薬用植物区」には
「化湿」に役立つ植物がいっぱいあったじゃないですか❗️
そしてここは高知ですよ!
もしも、私がジンを作るなら「マキノジン」にこんなものをプラスしてみたい
- 高知産の生姜
- 常山(薬用植物区)
- 厚朴(薬用植物区)
- 甘草(薬用植物区)
ジュニパーベリーやブシュカンの効能にこれらを加えて更に効能アップ⤴️
マラリア対策に良さげな薬用ジンが出来そうです〜(笑)
でも、これじゃ香り豊かなジンにはなりそうにない⁈
長野の養命酒工場で飲んだあのクラフトジン「香の森」「香の雫」にはとてもとても及びそうにないな
さて、残りの「マキノジン」
どうしようか?
うん、大丈夫!
我が家には50種類以上の薬酒があるじゃない
これで、ジンのオリジナルカクテル薬酒を作って楽しみましょう〜♪♪♪
*マキノジン
*養命酒「香の森」「香の雫」のお話はこちら
*「薬用植物区」(この写真が常山)