薬膳でセルフケア めざせ!仙人life

中医薬膳学に基づき、薬食同源、医食同源で仙人のような健康長寿を目指します。

猛暑疲れに薬膳コーラはいかが?

 

疲れやすい人

  エアコンの冷えに弱い人に

 

 

タカタカ

 タッタタッタ

 

ジッ ジジジッ

 ミーンミーンミーン

 

ぺ「あーー、、、とうとうセミが鳴き始めた〜〜」

 

ぎぃ〜

 

ぺ「マスター、こんにちは!」

マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん」

 

ぺ「今日も暑いですねーーッ」

マスター「ええ、昨年に続いて今年も猛暑ですね」

 

ぺ「えーーっと、何か冷たいものを、、」

マスター「はい、今年も夏にオススメの甘酒を始めましたよ、いかがですか?」

 

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ぺ「あ、、ハハハ」

マスター「あ、そうでした、ぺんたんさんは米麹の甘酒が苦手でしたね」

ぺ「えへへ、、そうなんです、やっぱりあの甘さはどうにも耐えられなくて、、」

 

マスター「では、この夏のニューフェイス、新メニューの『薬膳コーラ』はいかがですか?」

ぺ「薬膳コーラ⁈」

 

マスター「はい、お客様からのリクエストに応えて作ってみたんです。」

ぺ「へぇ、、」

 

マスター「昨年に続いてのこの猛暑ですっかり体が弱ってしまって、疲れも取れず、食欲も今ひとつ。その上エアコンで冷えの症状も、、と仰るんです」

ぺ「あ、、それわかります。暑いからって飲み物ばかり飲んでると食欲は落ちるし、結構体を冷やしちゃうし、、」

 

マスター「そこで薬膳の出番です!」

ぺ「はい‼︎  うーーん、その症状からだとやっぱり気血を補いたいですよね、それに脾胃を整えて食欲も改善したい。そして猛暑に対抗して『心』を補って動悸なんかも改善したいし、、あーーそれから、、」

 

マスター「ハハ、さすがぺんたんさんです、仰る通り」

ぺ「じゃ、やっぱり、なつめ&龍眼肉の出番ですか?」

 

マスター「はい、王道ですね、それに心を補う「蓮子」そして冷えの改善に温裏類の肉桂・丁子・大茴香など」

ぺ「わーーッ」

 

マスター「レモンと蜂蜜で津液もちゃんと補って」

ぺ「あ、それは『酸甘化陰』の術ですね」

 

 

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八角・丁子・カルダモン・肉桂



 

 

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なつめ・生姜・龍眼肉・蓮子



 

 

マスター「はい、、ぐつぐつ煮込んで、これを炭酸で割れば『薬膳コーラ』の出来上がりです、どうぞ!」

 

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中薬類は分量の水に30分ほど浸けておく

 

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レモンを入れて蓋をして煎じる

 

 

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冷めたら蜂蜜を入れて混ぜ、消毒した瓶に移し替え、半日〜1日冷蔵庫に置いておく



 

 

 

 

ぽん

 

薬膳コーラ

 

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気血を補い、冷えを改善する「薬膳コーラ」

 

 

ぺ「美味しそう!いただきまーす」

 

ゴク

 ゴクゴク

 

ぺ「あー美味しい、、生き返る、、」

 

ゴクゴク

  ゴクゴク

 

ぺ「マスター、これ、すっごく気に入りました。」

マスター「よかった!実はお客様にも好評で、水割りやお湯割り、紅茶割りなどにしてマイボトルに入れてお持ち帰りされる方もみえて」

 

ぺ「それ、いいですね。1日分を持ち歩いてれば、いつでも飲めて、、疲労回復も早まるし」

マスター「はい、ぺんたんさんも夏バテ対策に是非作ってみてください」

 

ぺ「はい‼️」

 

 

 

 

薬膳コーラ

 

 

《立法: 益気養血・温腎》

 

材料:1人、2〜3日分程度

  • なつめ5個
  • 龍眼肉15g
  • 蓮子10g
  • 生姜5g
  • 肉桂5g
  • 丁香10個
  • 八角1個
  • カルダモン5粒
  • レモン1個
  • 水300ml
  • 蜂蜜大さじ2

 

 

作り方

  1. なつめはタネを取り刻んでおく。肉桂は適当な大きさに割っておく。
  2. 土鍋に分量の水を入れ、中薬類を全て入れて(レモン以外)30分置いておく。
  3. レモンは粗塩を擦り付けて洗い、スライスする。
  4. 2にレモンを入れて蓋をし火にかける。
  5. 沸騰したら弱火にし15分ほど煎じる。
  6. 火を止め蒸らす。冷めたら蜂蜜を入れて混ぜる。
  7. 6を材料ごと全部(熱湯消毒した)瓶に移して、蓋をして冷蔵庫で半日~1日寝かせる。
  8. 7を濾して(熱湯消毒した)細瓶に移し冷蔵保存する。(濾したなつめや蓮子は食べれます)
  9. 炭酸で割ってコーラに、お水やお湯割でもオッケー。紅茶に入れてもよし。(1週間以内に使い切る)

 

 

なつめ(大棗、たいそう)  補気

[性味/帰経 ] 温、甘/ 脾、胃

[働き]⑴補中益気 疲れ、食欲不振、めまい

         ⑵養血安神 顔色萎黄、躁鬱、貧血、心悸、不眠、多夢、イライラ

         ⑶緩和薬

 

 竜眼肉  養血類

[性味/帰経 ]  温、甘、酸/脾、胃、肝

[働き]⑴補益心脾 心脾両虚、気血不足の出血、貧血、脾虚下痢、倦怠感、虚労

⑵養心安神 神経衰弱、不眠、健忘、心悸、めまい、記憶力減退

*妊娠中と小児は多食しない、痰湿体質の方には不向き

 

蓮子(はすのみ)   収渋類

[性味/帰経 ] 平、甘、渋/ 脾、腎、心

[働き]⑴補脾止瀉 脾虚の慢性下痢、食欲不振

         ⑵益腎固精 腎虚遺精、滑精、不正出血、帯下

         ⑶養心安神 虚煩、動悸、不眠

 

蜂蜜  補気

 [性味/帰経 ] 平、甘/ 脾、肺、大腸

[働き]⑴補中緩急 脾胃虚弱の疲労、食少、胃痛、腹痛

 ⑵潤肺止咳 肺気虚の咳、空咳、息切れ、皮膚の乾燥

 ⑶潤腸通便 虚弱者、腸燥便秘

 ⑷解毒      トリカブトの中毒

 

肉桂(ニッケイ、シナモン)  温裏類

[性味/帰経 ]  大熱、辛、甘/腎、脾、肝、心

[働き]⑴補火助陽   脾腎陽虚の冷え、むくみ、勃起不全、生理不順、下痢、喘息、心悸、不眠

         ⑵温暖脾胃 脾胃虚寒の食欲低下、胃脘冷痛

         ⑶温通経脈    慢性の瘡瘍腫毒、閉経

         ⑷袪寒止痛     生理痛、関節・筋肉の寒湿痺痛

 

丁香(丁子)  温裏類

[性味/帰経 ]  温、辛、甘/脾、胃、腎、肺

[働き]⑴温中降逆   冷えの脘腹疼痛、嘔吐、吐き気、ゲップ、食欲不振

         ⑵温腎助陽 勃起不全、生理不順

         ⑶散寒止痛   冷えの胃痛、腹痛

 

生姜  辛温解表類

[性味/帰経 ]  微温、辛/肺、脾

[働き]⑴発汗解表     風寒表証の悪寒、無汗、身体の痛み

         ⑵温胃止嘔     胃の冷え・痛み、嘔吐、食欲不振

         ⑶温肺止咳     咳、白痰、喘息

         ⑷解毒     魚・蟹中毒の時に喉、舌の痺れを取る

 

茴香八角)は性質・効能は小茴香とほぼ同じ

茴香(しょうういきょう、フェンネル)  温裏類

[性味/帰経 ]  温、辛/ 肝、脾、胃、腎

[働き]⑴温腎散寒 関節・筋肉の冷え、陰部の冷え、生理不順

 ⑵理気止痛 脘腹冷痛、冷え、腰痛、生理痛

⑶和胃止嘔 嘔吐、食欲不振、下痢

精子を抑制する作用があるため男性不妊症の場合は使用しない)

 

カルダモン(日本では全てカルダモンと言われているが、中薬では4種類ある。砂仁・ 白豆蔲・草豆蔲・草果)

(漢方では小豆蔲と言われている)

 白豆蔲(ビャクズク)    祛湿類 

[性味/帰経 ]  温、辛/肺、脾、胃

[働き]⑴行気温中 寒湿気滞の腹満、腹痛、胸苦しさ

 ⑵化湿消痞 湿温初期の胸苦しさ、食欲不振、

⑶温胃止嘔 胃寒嘔吐

⑷開胃消食 食積の食欲低下、消化不良、少食

⑸解酒毒 二日酔い

 

檸檬(レモン)  収渋類

[性味/帰経 ] 平(涼)、酸、甘/脾、胃、肺

[働き]⑴生津止渇 口渇、消渇

    ⑵利肺潤喉 肺燥痰火、咳

    ⑶開胃消食 食欲不振、脘腹痞脹、下痢

    ⑷安胎   妊娠によるつわり、胎動不安

 

        

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙人問答

 

 

ヒュヒューン

 

ぺ「あ、仙人おかえりなさい。暑かったですよね、、これどうぞ!」

 

ぽん

 

仙「ほぉ、これはなんじゃ?」

ぺ「薬膳コーラです。今日カフェで覚えてきて、、」

 

ゴクリ

仙「おぉ、これはウマイ!」

ぺ「気血を補い、脾胃と心を整え、冷えも改善する、、」

 

仙「ふむ、肉桂や丁子の味が良いのう、、」

ぺ「はい、なつめや龍眼肉の甘み、そしてレモン&蜂蜜も効いてます」

 

仙「レモンと蜂蜜『酸甘化陰の術』じゃな、、。」

ぺ「はい、、しっかり津液を生んで体が潤います、汗をかいた体にバッチリ」

 

仙「肉桂も凄い術を持っておるぞ、知っておるか?」

ぺ「肉桂が?」

 

仙「『引火帰原の術』じゃ。」

ぺ「引火帰原?」

仙「体の中の熱や、上昇して火照ってしまった熱を回収して、元に帰す。つまり腎陽に帰すということじゃ」

ぺ「体の中の熱を回収して、『命門の火』と言われている全陽の元、腎陽に帰す!」

 

仙「そうじゃ、それゆえに肉桂は熱がある時にでも使われる中薬なのじゃ」

ぺ「凄い!肉桂!」

 

仙「腎陽を温めるので、冷え性の人には大事な中薬じゃぞ」

ぺ「はい、『冷えるのーー』という人にはいつもススメてます」

 

仙「温裏類の肉桂や丁香で体内を温めながら、カルダモンで余分な湿を取り除き胸苦しさや体のだる重さを改善する」

ぺ「日本の夏!湿気の夏!」

 

仙「しかし、温裏類などのスパイス類は使いすぎると津液を損なう」

ぺ「津液を損なうとは、つまり水分不足になってしまうという事ですね」

 

カラカラ

 カラカラ

 

仙「そうじゃ、そこでレモンと蜂蜜の『酸甘化陰の術』を使って津液を生み出しておるのう、このコーラは」

ぺ「釜の水を絶やさず、薪で火をくべる。水と火、陰陽のバランスが素晴らしい!」

 

仙「その蜂蜜じゃが、、いつだったか「一瞬で夏の薬膳」を作った時にも使ったのう」

ぺ「はい!あれはかなりの優れもの薬膳です!」

 

仙「もう一つだけ良い事を教えてやろう」

ぺ「はい」

 

仙「飲む点滴と言われておる『米麹の甘酒』じゃが、、」

ぺ「はー、、」

 

仙「あれは、ブドウ糖そのものじゃ」

ぺ「はー、、」

 

仙「蜂蜜はブドウ糖+果糖じゃ」

ぺ「はい、ブドウ糖は素早く吸収されるので、即効性があるんですよね、脳にも良いし」

 

仙「そうじゃ。一方、果糖はゆっくりと時間をかけて取り込まれる」

ぺ「そっか、、じゃ、蜂蜜は即効性もあり、持続性もありって、、ことですね」

 

仙「瞬発力と持久力、両方を兼ね備えた優れたものじゃ」

ぺ「ふう、、マスター考案の『薬膳コーラ』お見事です!」

 

仙「毎日飲もう薬膳コーラ!ぺんたんもサボっておらず、修業じゃ、修業じゃ、、ウハハハハーーッ」

 

ヒューン

 

 

*『酸甘化陰の術』

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