甘味のおさらい
タッタ タッタ タタタタタタ
ぺ「仙人~、仙人、これ、見てください。」
仙「ふむ、なんじゃ、真っ黒の液体じゃな。」
ぺ「羅漢果の湯液です。」
仙「おぉ、そうか。それは良いものを手に入れたな。」
ぺ「はい、すっごく甘いんです。でも、カロリーオフらしくて、、。」
仙「羅漢果は、肺に良いのじゃ。咳や肺気虚、それに腸を潤すので便秘にも良いぞ。」
ぺ「あ、ホント、食薬表には『清肺止咳、潤腸通便、生津止渇』って書いてあります。」
仙「清肺とは肺の熱を取ると言う事じゃ、そして生津は津液を生むこと、つまり、肺の熱を取り、津液を生じさせ乾きを潤し、咳や口の乾きを止めるんじゃ。それに、肺と大腸は表裏関係、潤すことにより便通をよくする、と言う訳じゃ。」
ぺ「ハァ、納得ぅ〜〜」
仙「今の時期のように、乾燥して咳がひどい時など、羅漢果茶として毎日飲むと良いのじゃ。」
ぺ「羅漢果茶?」
仙「ふむ、簡単じゃ。温めた急須に砕いた羅漢果を少し入れて湯を注ぎ、蓋をして10分ほど蒸らせば出来上がりじゃ。肺の熱を取り除いて、咳や黄痰に良いのじゃ、一緒に緑茶を入れて飲んでも良いのしのう。」
ぺ「なるほど、、そうやって使うんですね。」
仙「しかし1つだけ、気をつけねばならぬ事があるぞ。」
ぺ「え、何ですか?」
仙「羅漢果は甘味が強いのでな、その味に慣れてしまわぬ事じゃ。」
ぺ「え、でも、カロリーオフとかって、、。」
仙「カロリーの問題ではない。強い甘味に慣れてしまう事が良くないのじゃ。その強い甘味に慣れてしまえば、次々とそういう強さの甘味を欲しがるようになるんじゃ。甘い物は、常習性があるじゃろ?」
ぺ「確かに、そうですね、、。」
仙「よし、今日はもう一度、甘味のおさらいじゃな。帰経、効能、は覚えておるか?」
ぺ「あ、はい、もちろん。」
[ 甘味 ]
- 帰経 : 脾
- 効能: 疲れ、虚弱を改善・脾胃を中和する・痛みを和らげる
- 代表的な食薬: 穀類・果物・蜂蜜・砂糖・枸杞子
- 適応症: 慢性疲労・虚弱・疼痛
仙「そうじゃ、この甘味というのはスィーツという意味ではないので間違えぬようにのう、今書いたように食物の中にある甘味のことじゃぞ。」
ぺ「はい、そして甘味は脾に帰経する、、。」
仙「そうじゃ、適量の甘味は脾アースの働きを助ける、しかし、摂りすぎると、、。」
ぺ「湿を生む。」
仙「脾アースは湿気を嫌がるんじゃ、。脾アースは運化(うんか)の働きをしておるからのう、。」
ぺ「運化?」
仙「食物を消化吸収し、全身に営養を送り、水の代謝を調節しておるのじゃ。」
ぺ「あ、それで脾アースの働きが悪くなると、体の中の巡りが悪くなり、湿が溜まり、むくみや痰といった症状が現れるんですね。」
仙「そうじゃ、脾アースの働きが鈍れば、」
ぺ「えっと、腎気が補充されなくなるし、、それに確か、気の生成にも、、。」
仙「そうじゃ、脾アースの脾気が気や血の生成につながっておる、脾アースの働きはその子供である肺メタルや、孫の腎ウォーターにも影響していくことになる。」
ぺ「脾、肺、腎、、、宗気、営気や衛気の生成に深く関わり、老化にも関わってくる。」
仙「肺、脾胃、腎は糖尿病にも関わってくる臓じゃからのう、。甘味だけでなく鹹味(塩味)も同様、濃い味付けで五臓を痛めぬよう、薬膳は薄味という訳じゃ。食薬の持つ六味、、甘味や酸味を活かした料理を作って五臓をバランスさせるのじゃな。」
ぺ「はい、羅漢果湯液もカロリーオフばかりに気をとられてはダメですね、食薬として上手に使わないと、、。」
仙「そうじゃ、その甘味を上手く活かして、肺や腸を整える食薬と一緒に使う事が効果的じゃな。」
ぺ「はい、早速、何か考えて作ってみます。」
仙人問答
ゴソゴソ ゴソゴソ
グツグツグツグツ
ぺ「仙人、何をなさっているのですか?」
仙「ぺんたんに、ぜんざいを作っておくよう言うたのに、作っておらんじゃろ、、。この羅漢果湯液をちと使ってのう、、。」
ぺ「え、今、甘味に気をつける話したばかりなのに? それに、ぜんざい、頼まれてませんよ」。」
仙「小豆はむくみに良いのじゃ、、言うたじゃろう、正月に、、。」
ぺ「?お正月に?? えーまさか、寝る前のあの『ぜんぜんぜんぜんぜぜ、、zzz』って、」
仙「ほうら、言うてあるじゃろうがぁ。」
ぺ「だってガッキーの恋ダンスの話、PPAPの話、、の後の『ぜんぜんぜん、、』ですよ。絶対『前前前世』だと思いましたよ、、。」
仙「なんじゃ?前前前世??わしには前世も来世もないわ、。ぜんざいじゃ!」
ぺ「う、、〜もう、!」