見た目は悪いけど、簡単&美味
タッタ タッタ
タッタ タッタ
新人君「あ、ぺんたんさーん、。」
ぺ「わ、新人君、、」
新人君「ぺんたん、良いところで会えました。」
ぺ「こんにちは、今、寄合所に行くところで 。」
新人君「実は今、スーパーなぎさで、これを買っちゃったんです。」
ガサッ
ぺ「ベビーホタテ、ですね。」
新人君「はい、確か、、滋陰類の食薬でしたよね。」
ぺ「そうです。」
新人君「見た目が良くないせいか、売れ残ってて、、思わず買ってしまったんですが、どうやって調理したら良いのか分からなくて、。」
ぺ「簡単ですよ。」
新人君「では、、。」
ぺ「良いですよ、寄合所で調理しましょう。」
トコトコ トコトコ
トコトコ トコトコ
ガラッ
トントン トントン
ぺ「暑くなって来たので、熱を取るキュウリも一緒に使いましょう。」
新人君「はい。」
ジャブジャブ
ぺ「ホタテは綺麗に洗って、、」
ドボドボ
ぺ「後は、鍋に白ワインを入れて、キュウリを並べ、その上にベビーホタテをのせて、蓋をして火にかける、だけ。」
グツグツ グツグツ
ぺ「ホタテの口が開いたら、枸杞子を散らして、、。」
パラパラ
ぺ「はい、ベビーホタテの白ワイン蒸し 出来上がり。」
新人君「うまそう、、。」
ぺ「暖かいうちに、どうぞ。」
新人君「では、頂きまーす。」
パクッ ムシャっ
パクパクッ ムシャムシャっ
新人君「えー、すんごく美味いです。」
ぺ「でしょ。」
新人君「あれ、ぺんたんさん、これ調味料何も使いませんでしたよね。」
ぺ「ホタテの出汁が出るし、ホタテの鹹味で良い塩加減でしょ?」
新人君「確かにそうですね、枸杞子の甘酸っぱさも、アクセントになるし、。」
ぺ「今日はキュウリを入れたけど、セロリでも良いわよ。気温が上がって来たから、熱を取る食薬を使うの、これを『清熱潤燥の術』って言うのよ。ほら、この前食べた「豚ロースのトマト煮込み」あれと同じ術なの。」
新人君「そうなんですか、、『清熱潤燥の術』、はい、勉強になりました。」
ぺ「ウフフ、、。」(この前、仙人から習ったばっかりのウケウリ〜)
ベビーホタテの白ワイン蒸し
材料(2人分)
殻付きベビーホタテ400g、きゅうり1/2本、白ワイン大さじ2、枸杞子2g
作り方
- 殻付きベビーホタテはしっかり洗う。枸杞子は水で戻す。
- きゅうりは細切りにする。
- 鍋に白ワイン、きゅうり、ベビーホタテを入れて蓋をし、火にかける。
- ホタテの口が開いたら、枸杞子を入れて火を止め、蒸らす。
ベビーホタテ(帆立貝) 滋陰類
[性味/帰経 ] 平、甘、鹹/ 肝、脾、胃、腎
[働き]⑴滋陰補虚 陰虚のめまい、口渇、小便不利
⑵調中開胃 消化不良、食少、倦怠
胡瓜 清熱瀉火類
[性味/帰経 ] 涼、甘/ 脾、胃、大腸
[働き]⑴清熱解毒 熱病の煩渇、咽喉腫痛
⑵利水消腫 下痢、むくみ
⑶潤膚美容 皮膚の赤み、乾燥
枸杞子 滋陰類
[性味/帰経 ] 平、甘/肝、腎、肺
[働き]⑴滋補肝腎 足腰疼痛無力、遺精、めまい、頭のふらつき
⑵益精明目 白髪、視力減退、眼精疲労、風に当たると涙が出る。
⑶潤肺止咳 肺腎陰虚の慢性咳、喘息
仙人問答
ぺ「で、仙人、この前習ったばかりの『清熱潤燥の術』を使って来たんです。」
仙「ふむ、そうか、。貝類は陰液を滋養するからのう、。」
ぺ「腎にも帰経しますから、腎陰を潤すって事ですね。」
仙「そうじゃ、腎は耳に通ず、耳鳴りにも良いのじゃ。」
ぺ「枸杞子も入れたんですよ、肝腎に働いて良いかなーって。」
仙「ではこれは肝陰、腎陰を潤す『滋陰清熱の術』じゃのう。」
ぺ「えー、術が違う、、新人君に偉そうに言っちゃったのにー。」
仙「それ程大きな違いがある訳ではない。どの道、陰虚体質の人にお薦めの薬膳じゃ、腎陰虚、肝陰虚、それから「ほてり」を伴った更年期障害にも良いのう。」
ぺ「えー、新人君に、こ、こ、更年期障害向きの薬膳を、、、。」
仙「この時期に良い薬膳であることは間違いないから大丈夫じゃ。」
ぺ「あ、それなら良いですが、、。」
仙「ふむ、しかし、更年期障害と言っても、冷えを伴う症状がある人は、この薬膳ではなく、腎陽を温める「海老とかぼちゃの肉桂の炒め」がおすすめじゃぞ。」
ぺ「はぁ、新人君に作った薬膳が、まさか更年期障害の話になるとは、、。」
ガックリ