蕎麦米と陳皮で気を巡らせる
バタバタ
バタバタ
ぺ「仙人〜〜」
ヒュー〜ン
サッ
仙「なんじゃ。」
ぺ「あ、あの、新しく薬膳講座に参加されたいって方達が見えてますが、、。」
仙「おぉ、それは良い事じゃ。よし、皆を呼べ。」
ぺ「え?皆も呼んじゃうの??」
仙人の薬膳講座
〜お茶会〜
仙「皆、よく集まってくれたのう、新年度も始まり、色々忙しいかも知れんが、今日は薬膳講座に新しい方達が来てくださったのでのう、皆で集まってお茶会じゃ。」
皆「え?お茶会、、。」
ウキウキ
ニコニコ
新講習生達「あの、何もわかりませんが、宜しくお願いします。」
皆 パチパチパチ
仙「では今日は気の巡りを良くする薬膳茶を作るとしよう。それを飲みながら、皆でお喋りでも、な。」
皆「はーい。」
ぺ「では、まず、蕎麦米と陳皮をそれぞれ乾煎りします。」
シャッシャッ
シャッシャッ
仙「ふむ、心なごむ音じゃのう。」
ぺ「乾煎りした蕎麦米と陳皮を土鍋に入れ、水を注いで30分置いておきます。」
仙「もちろん蕎麦の実でも良いぞ。」
ぺ「そうして、蓋をして煮立ったら弱火にし、コトコト30分煎じます。」
ほわほわほわ〜〜
皆「わぁ〜、陳皮の良い香り〜〜」
ぺ「一度濾して、再び水を入れて煎じ、1度目の湯液と混ぜ合わせて、出来上がりです。」
皆「結構、手間がかかるのねーー。」
ぺ「はい、出来ました。気の巡りを良くする 蕎麦米と陳皮のお茶 です。」
ぺ「どうぞ、召し上がれ。」
皆「頂きまーす。」
ごくっ
皆「優しいお味〜〜、。」
仙「ふむ、ぺんたんが気鬱体質の勉強をしておったのでな、その流れで気の巡りを良くする薬膳茶にしてみたぞ。」
ぺ「濾した蕎麦米、陳皮はもちろん食べれますので、サラダやスープなどに使って下さい。」
皆「はーい。」
ごく
ごくッ
皆「陳皮の香りもいいわー。」
皆「蕎麦湯とはまたちょっと違うわねぇ。」
仙「そうじゃ、蕎麦を茹でたら、そば湯も忘れずに飲むようにのう、。」
皆「あのぉ、、普通の蕎麦茶ではダメ、、なんでしょうか?」
仙「ふむ、薬膳茶を作る時間が無ければ、韃靼蕎麦茶に陳皮を入れて飲んでも構わぬ。しかし蕎麦は涼性で体を冷やす、必ず温めて飲むようにな。」
皆「はい、それなら取り入れ易そう〜。」
仙「蕎麦も陳皮もどちらも理気類。鬱の始まりはまず肝気の鬱滞から起こってくるのでのう、この薬膳茶で気の巡りを良くして気鬱も解消じゃ。」
蕎麦米陳皮茶
材料:1人、1日分
蕎麦米30g、陳皮10g、水400ml+300ml
作り方
- 蕎麦米、陳皮はそれぞれ乾炒りする。
- 土鍋に1と水400mlを入れて30分おく。
- 2を火にかけ、蓋をして、沸騰したら弱火にして30分煎じ、濾す。
- 3に再び水300mlを入れて煎じ、濾す。
- 3と4を混ぜ合わせて、飲む。
- 残った蕎麦米、陳皮は食べられる。
蕎麦 理気類
[性味/帰経 ] 涼、甘/脾、胃、大腸
[働き]⑴開胃寛腸 食べ過ぎ、腸胃積滞、腹痛、腹脹
⑵下気消積 下痢、帯下
橘皮(きっぴ)陳皮、橘紅(きっこう) 理気類
[性味/帰経 ] 温、辛、苦/脾、肺
⑵燥湿化痰 胸苦しい、咳、多痰、喘息
*陳皮の作り方はこちら
ざわざわ
ペチャクチャ
仙「今日は初めてこの講座に来てくれた方もあるので、少しばかり、薬膳について話しておこうかのう。」
皆「はーい。」
仙「今日はこうして皆で薬膳茶を飲んでおるわけじゃが、薬膳料理の献立とは何か分かるかのう?」
皆「はい、今までに作ったご飯、、とか、、おかずとか、でしょうか、。」
仙「そうじゃ、ご飯や粥、麺類などの主食、それに主菜、副菜、、。」
皆「スープも作りました。」
仙「ふむ、汁物じゃな。ほかに点心、デザート類、それに薬膳茶や果物野菜のジュース、そして薬膳酒じゃ。」
新講習生「わ、デザートもあるのですね、楽しみ、、。」
皆「私はお粥が好きです。」
皆「あら私はちょっとした副菜が好きよ。」
皆「いえいえ、なんと言っても薬膳酒ですよ。」
仙「ふむ、薬膳茶や薬膳酒は毎日取り入れやすいので、体質改善には効果的じゃ。それになんと言っても『茶』に薬効がある事が分かった所から薬膳学は始まったのじゃからのう。」
ぺ「漢方薬と言うと、まずくて飲みにくいイメージですが、自分で中薬を煎じて作ると薬膳茶はとても美味しいです。」
仙「そうじゃな、一手間かかるが、お味は良いぞ〜〜。」
皆「はい、今日の薬膳茶もとっても美味しいです。」
ぺ「新しい講習生の皆さん、仙人が仰った『主食・主菜・副菜・スープ・デザート・薬膳茶・薬膳酒』をこれからこの講座で一緒に作って行きましょう!」
新講習生達「はーい。」ウキウキ
【 薬膳 献立法 】
- 主食(ご飯・粥・麺類)
- 主菜(煮物・蒸し物・炒め物)
- 副菜
- スープ
- 薬膳茶(茶・果物野菜ジュース)
- 薬膳酒
- 点心・デザート
*「薬膳の始まり」のお話はこちらから
*「気鬱体質」のお話はこちら