気を巡らせる
ケキョ
ケキョケキョケキョ
ホーホケキョ
ぺ「ウグイスの美しい声を聞きながら、、、良し!書くぞ。」
サラサラ
サラサラサラ
ヒュヒューン
仙「おぉ、ぺんたん、珍しい、、勉強か?」
ぺ「あ、仙人、お帰りなさい。」
仙「何を書いておるのじゃ?」
ぺ「はい、今日は気鬱体質について書いています。体質のお話を4つ書いたところで、忙しくなって放置、、でしたからね。」
仙「そうじゃった、そうじゃった。良し、ではこれでも飲みながら、、。」
ぽん
ぺ「あ、これ、金柑酒」
仙「1年以上熟成させたからのう、美味いぞ。」
ごくっ
ぺ「ん〜〜、金柑の良い香りで癒される〜。」
仙「気鬱体質にはもってこいじゃろ。」
ぺ「はい、仙人、気鬱体質にはやはり『理気類』の食薬が良いのですよね。」
仙「そうじゃ、基本は『イライラうつうつ理気ッチャえ!』の理気類じゃ。気鬱体質の人は気が落ち込んだり、上がりすぎたりするのでのう、気の巡りを整える『理気類』の食薬が良いのじゃ。」
ぺ「理気類は、蕎麦、玉ねぎ、そしてみかん・金柑・文旦などの柑橘類、それにエンドウ、らっきょう、ジャスミン、玫瑰花等、ですね。」
仙「ふむ、そうじゃ、理気類以外にも香りのあるものも良いぞ。鬱の解消になる。」
ぺ「ハーブ類とか、、。」
仙「そうじゃ、それから気の巡りを整えるのは肝の役目でもあるのでな、怒りの症状が出た時には肝熱を取る、菊花・桑葉・薄荷(ペパーミント)・ウコン・決明子などの食薬も大切じゃ。」
ぺ「はい。気の巡りを整える、、。仙人、中医学を勉強していると、どんな病気の原因にも必ず『情志失調』が出てきますが、。」
仙「その通り、『情志失調・飲食不節』は殆どの病気の原因となっておる。」
ぺ「情志失調は、気鬱にも繋がってますよね。」
仙「もちろんじゃ、情志失調と言うのは感情のコントロールが出来なくなる事じゃからな。」
ぺ「やっぱり、、。」
仙「古典にはこう書かれておるぞ。『気血が穏やかであれば万病にならない。だが塞がると諸病が発生する。つまり人身の諸病は、多くは鬱によって生じる』」
ぺ「なるほど、、。」
仙「感情不安が限度を越えると気の巡りが停滞し、鬱滞し、それが長引けば血まで及んで様々な病気が発生するのじゃ。」
ぺ「それで、、どの病気の原因にもなっているのですね。」
仙「鬱証は気鬱から始まり、湿鬱・痰鬱・熱鬱・血鬱・食鬱と、「六鬱」と呼ばれる諸鬱があるのじゃ。」
ぺ「そ、そんなに、、。」
仙「よってその始まりの気鬱を改善する事は、とーっても重要な事なのじゃ。」
ぺ「はい、、。」
仙「この春先はな、肝気がうまく巡らないと、気鬱の症状も出やすいので、特に注意が必要じゃ。」
ぺ「はい、、えーっと、、症状は感情が不安定だったり、、。」
仙「怒りっぽかったり、泣き出しやすかったり、ため息が出たり、脇が痛んだり、不眠になったり、喉に異物感があったり、便秘や下痢になったり、、とな。」
ぺ「あー、私の友人も最近、、いえ、冬からめちゃ怒りっぽくて、彼氏をコロコロで殴ってます、、。」
仙「ふむ、ではそんな症状に良い食薬・中薬を書いて勧めるとよいな。」
ぺ「はい。」
《気鬱体質 》
【 オススメの食薬 】
- 少量の酒
- ニラ
- にんにく
- 小茴香
- ハーブ類
【 オススメの中薬 】
〈理気・活血〉
【 オススメの漢方薬 】
- 逍遥散(しょうようさん)
- 栝楼薤白白酒湯(かろがいはくはくしゅとう)
【 注意するもの 】
- 消化しにくいもの
- 湿気
【 オススメする事 】
- 漫才・喜劇を見る
- 社会活動に参加
- 運動
- 旅行
- 気功
- 仙人と遊ぶ ♪
【 オススメの薬膳 】(リンクが貼ってあります)
- 緑豆とゴーヤのオレンジ和え
- オイルサーディンとすだちのパスタ
- ラディッシュとみかんの和え物
- しそ酒ドレッシング
- 陳皮を作ろう
- 金柑と蕪のスープ
- 里芋とわかめの蕎麦米汁
- 文旦と蕪のサラダ
- 納豆ひじき蕎麦
- 蕎麦米の彩りサラダ
- ドライハーブを作ろう
- 青皮を作ろう
- 菊芋入り蕎麦がき
- 温野菜のみかんサラダ
- 春ウコンで春キャベツのサラダ
- 新玉ねぎと文旦で鰹のタタキ和え
- 鶏肉と菜の花のハーブ入り包み焼き
- 春ウコンと陳皮の蒸しパン
- ハーブオイル
- 長芋とスナップエンドウのハーブオイル和え
- ノカンゾウの酢味噌和え
- 黒酢入りにんにく玉ねぎスープ
- 手羽元のラベンダー香り蒸し
【 オススメのドリンク&薬膳茶】
【 オススメの薬膳酒 】
*「体質のお話」はこちら
*「その他の体質のお話」はこちら
仙人問答
仙「良し良し、気鬱体質に良い食薬や薬膳レシピが書きあがったようじゃのう。」
ぺ「はい、、何とか、、。」
仙「そうじゃのう、、そのぺんたんの怒っりぽい友人には、『緑豆とゴーヤのオレンジ和え』・『ラディッシュとみかんの和え物』・『文旦と蕪のサラダ』・「春ウコンと春キャベツのサラダ』などのレシピがオススメじゃのう。」
ぺ「あ、はい。」
仙「一口に気鬱と言っても気が落ち込んでおるなら、気を巡らせて上げる薬膳、気が昇り過ぎておるなら、気を巡らせて下げる薬膳が良いからのう。」
ぺ「あ、、そっか、、私の友人は気が昇りすぎて頭から湯気が出てるから、降ろす薬膳、。」
仙「ふむ、気が昇りすぎた時は理気類と消食類の蕪や大根と組み合わせたり、熱を冷ますゴーヤと組み合わせたり、じゃ。それ以外にセロリ、トマトなども良いぞ。」
ぺ「はい、で、気落ちしてる時は、鶏肉や鰹と一緒に使って気を補って巡らせる、ですね。」
仙「そうじゃ、体を温める辛味の玉ねぎは効果的じゃ。『玉ねぎと文旦で鰹のタタキ和え』や、『鶏肉と菜の花のハーブ入り包み焼き』はこの季節にもぴったりのおススメ薬膳じゃ。」
ぺ「やったぁー!」
仙「更に、泣き出しそうな鬱気分には『血』を補う事が大切じゃ。」
ぺ「そっか、、血・陰液の不足が『心』に良くないのでしたねー。じゃ、『鶏肉と菜の花のハーブ入り包み焼き』と一緒に『にんじんのスープ』とか、、良いですね。」
仙「ふむ、そうじゃのう、。ところでぺんたんよ、そもそも『気』とはなんであったかのう?」
ぺ「え⁈、、えーっと、えーっと、、『気』は目には見えないもので、、、」
仙「自然界を構成する最も原始的なもの、、そして身体を構成する最も基本的な物質じゃ。」
ぺ「あ、そうか、、。」
仙「その『気』は、『気機』と言われる運動をしておる。」
ぺ「あ、はい、その『気機』を巡らせているのが『肝』、、なんですよね。」
仙「そうじゃ、『気』は昇ったり、降りたり、出たり、入ったり、つまり、『昇・降・出・入』の運動をしておるのじゃ。」
ぺ「昇ったり降りたり、出たり入ったり、、『気』ってまるで仙人みたい、。」クスッ
仙「朝、目覚める事は『気』が昇る事、起きて排尿・排便する事は『気』が降りて出る事、そうして食事をする事は『気』を入れる事、なんじゃ。」
ぺ「わっ、、そうなんだ、、。あ、じゃあ仙人、息を吸ったり吐いたりするのも、、。」
仙「もちろんそうじゃ。清気、つまり新鮮な空気を肺に吸い込むのは『気』を入れる事、そして濁気、つまり二酸化炭素を排出するのは『気』を出す事じゃ。肺はな、この『昇・降・出・入』の全てを担っておるぞ。」
ぺ「はぁ、、肺も、、肺メタルも頑張ってくれてるんだ、。」
仙「そうじゃ、肺は『気』を司る。そして『肝』は気機を司る。そして、その『気機』の動きは、『七情』の影響によって様々な反応として身体に現れる。」
ぺ「『七情』、覚えてますよ、『怒・喜・悲・思・憂・恐・驚』、、ですね。」
仙「ふむ、例えば、『喜』は気の流れをのびのびさせるが、『怒』は気機の乱れを起こし身体に不快感を与える。」
ぺ「なるほど、。」
仙「『思』い悩んだり、『悲』や『憂』は気機の巡りを詰まらせ、滞らせてしまう。」
ぺ「そっか、、。」
仙「一時的なものなら良いのじゃが、長引けば鬱証を引き起こす。」
ぺ「う〜〜ん、やっぱ、ストレスに気をつけて、、溜め込まないように発散しないと、、、。」
仙「そうじゃ、だからのうぺんたんよ、気鬱体質には食療法だけでは不十分なのじゃ。」
ぺ「あ、はい。」
仙「やはり、気分転換が必要じゃ、運動やお笑い、旅行や気功、、。」
ぺ「はい、確かに『おススメする事』に書いてありますねー。 ん? 何これ? 仙人と遊ぶ?? 」
仙「ウハハハハ〜、わしと遊べば一挙に鬱は解消じゃぁ〜。」
ぺ「ま、確かに、、。」
仙「今日書いた気鬱体質、それに痰湿体質・血瘀体質、これらは全て巡りが悪くなる体質じゃ。」
ぺ「はい。」
仙「『不通則痛』と言ってな、気血の巡り、経絡の通りなどが通じなくなると疼痛が発生するのじゃ。」
ぺ「不通則痛、、。」
仙「全ての痛みは、通じなくなったところから発生する。だからのう、中医学では『通ずれば痛まず』と考えるのじゃ。」
ぺ「通ずれば痛まず、。」
仙「『肝』は五行の木、肝ウーッドじゃ。木じゃからのう、肝気は伸びやかに上昇する気なんじゃ。それが滞らぬよう、又上昇し過ぎぬよう、巡りを良くする事が大切じゃ。」
ぺ「はい、。やっぱり『 巡り巡って yoo yoo yo yin yoo ♪〜』ですね。」
*『七情のお話』はこちら
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