五行レンジャーの液体とは?
ザッ ザッ ザッ ザッザッ
ペ「仙人、これくらいでいいでしょうか?」
仙「ふむ、そうじゃのう、今日はそれぐらいかのう。」
ぺ「じゃぁ、さっと洗って干しておきますね。」
仙「土を良く落としてな。」
ぺ「はい。
ミーンミーン ジィージィー
ぺ「ふそれにしても暑い、外での作業はキツイです、汗だくですよ。」
仙「そうじゃ、まだまだ暑いのう。」
ぺ「仙人、何かお飲みになりますか? あ、麦酒は駄目ですよ。」
仙「じゃ麦茶でもな、、ふぅ、木陰でちょっとひと息じゃ。」
ゴクゴク ゴクゴク 汗 ダラダラダラ ダラダラ
仙「ぺんたん知っておるか?この『汗』というものは、心(しん)の液体なんじゃ。」
ぺ「心?心ファイヤーの?」
仙「そうじゃ、以前話したかのう、五行レンジャーには華だけでなく、液も通も有るのじゃ。」
ぺ「あ、そう言えば、私が五臓チェックをしていた時に、確か仙人が、、」
仙「心ファイヤーは、血を司っておる。汗は津液(しんえき)と言う体の中の必要な水分から生まれて来る。この津液と血は同じ源である精から生成される為、汗、津液、血は互いに繋がっておるのじゃ。それで、汗は心の液体と言われるのじゃ。沢山汗をかいたら、心を補う食薬を摂ることじゃ。」
ぺ「はい、解りました。それで沢山汗をかく夏は心に帰経する赤い食薬が良いのですね。では、仙人、他の五行レンジャーの液体はなんですか?」
仙「肝ウーッドは涙、脾アースは涎(よだれ)、肺メタルは涕(てい、鼻水の事)、腎ウォーターは唾(つば)じゃ。」
ぺ「唾とよだれは、何か似てますね。」
仙「そうじゃ、どちらも口の中の津液じゃ。」
ぺ「津液、体に必要な水分の事ですね。」
仙「ふむ、口中の津液の薄いものをよだれ、濃いものは唾と言う。」
ぺ「この液体で、五臓の調子も解るのですか?」
仙「そうじゃ、五液と言って、五臓の働きが弱ると、体液の分泌が盛んになるのじゃ。肝が弱ると涙、心が弱ると汗、脾が弱るとよだれ、肺が弱ると鼻水、腎が弱ると唾が出る。子供の消化機能の発育が不全だったり、老人の消化機能が衰退している場合に、よく涎が口から漏れたりするのう。」
ぺ「なるほど、液体からも五臓の情報を得るのですね。」
仙「さあて、休憩はこれくらいにして、ぺんたん、干し上がったかのう。」
ぺ「はい、見てきます。」
カサカサ カサカサ
ぺ「仙人、良い具合に乾きました。乾燥どくだみ、出来上がりです。」
五臓の液体
- 肝ー涙
- 心ー汗
- 脾ー涎(よだれ)
- 肺ー涕(鼻水)
- 腎ー唾(つば)
仙人問答
仙「ぺんたん、どくだみは中薬名を魚腥草(ぎょせいそう)と言うのじゃ。」
ぺ「変な名前ですね。」
仙「十薬とも言う、十の病気に効くからじゃ。清熱解毒薬で、肺に良いのじゃ。肺炎、気管支炎、腸炎、尿路感染症などにも良いのじゃ。」
ぺ「でも、美味しくないですよ、匂いも良くないし、、。」
仙「秋も近づいておる。秋には肺をいたわらねばのう。どくだみは肺に帰経するのじゃ。」
ぺ「仙人、まだこんなに暑いんですよ。秋なんて、まだまだ先です。」
仙「立秋も近いぞ、ぺんたん。さて、わしはちょっとスワローズの飛行の様子でも見てくるかのう。どくだみの葉、綺麗に取って保存しておくのじゃぞ。」
ぺ「えー、これ全部ですかぁ? 1人でやるのー?」ガックリ