過ぎたるは五臓を傷める
トコトコ
タカタカ
ぺ「うふふ」
トコトコ
タッタカタッタカ
仙「なんじゃぺんたん、嬉しそうじゃな」
ぺ「はい、仙人、お正月に新しいショートブーツを買ったんですよ、ほら、これ」
仙「ウホホッ、それでさっきからやたらと歩きまわっておったのか」
ぺ「えへへ、、私、結構たくさん歩くので、靴の傷みが小学生並みで、、」
仙「歩くのは良い事じゃ、しかし、歩き過ぎると肝ウーッドに良くないぞ」
ぺ「⁇歩き過ぎ⁇」
仙「そうじゃ、『久行は筋を損なう』と古典にあるぞ」
ぺ「あ、それ、以前マスターから『久視は血を損なう』って聞いた事があります」
仙「そうじゃ、長くものを見すぎる、長く寝すぎる、長く坐り過ぎる、長く立ちすぎる、長く歩き過ぎる、全ては五臓に良くない影響を与え、慢性疲労の原因にもなるのじゃ」
ぺ「慢性疲労⁈」
仙「ふむ、五臓の精気がさまざまな原因で消耗され現れる症状じゃ。」
ぺ「五臓の精気、そんな!五行レンジャー達が弱ってしまったら大変です!」
仙「では今日は慢性疲労について考えてみるかのう」
ぺ「はい!」
仙「慢性疲労の原因は色々あるぞ、体質であったり、老化、生活リズムの乱れ、飲食の不節、過度な性生活などもそうじゃ」
ぺ「はい、、」
仙「ぺんたんよ『労逸過度』と言う言葉を知っておるか?」
ぺ「労逸過度(ろういつかど)?」
仙「『労』は過労、『逸』は安逸、これが慢性疲労の大きな原因となる」
ぺ「過労はわかりますが、安逸は?」
仙「安逸とは、何もせずダラダラしておる事じゃ。」
ぺ「働き過ぎても、ダラダラし過ぎても、、慢性疲労に」
仙「ふむ、過労には『肉体疲労』と『精神疲労』がある。肉体疲労がこれじゃ。」
ぽん
*肉体疲労
- 長くものを見すぎると血を損ない、心・肝に影響する
- 長く寝すぎると気を損ない、肺に影響する
- 長く坐りすぎると肉を損ない、脾に影響する
- 長く立ちすぎると骨を損ない、腎に影響する
- 長く歩きすぎると筋を損ない、肝に影響する
- 心は血脈、肝は蔵血をを主る
- 肺は気、皮膚を主る
- 脾は四肢・筋肉を主る
- 腎は骨を主る
- 肝は筋を主る
(『黄帝内経素問』より)
ぺ「うわッ、さっき仙人が言ってた、、本当、歩き過ぎると筋を傷め、その筋を主る『肝』に影響が、」
仙「五臓、つまり五行レンジャー達はそれぞれ、血・気・肉・骨・筋を司っておるからのう」
ぺ「じゃ、あんまり歩き過ぎない様にして、、座っていようっと」
仙「坐り過ぎは筋肉を損ない、脾アースに影響が及ぶ」
ぺ「あ、そっか、、。そう言えばアップルウォッチを持ってる友達が『ずーっと座って仕事してるとウォッチに立てッて言われるーーッ』ってボヤいてた」
仙「ほぉ、アップルウォッチなかなかやるのう」
ぺ「仕事柄、ずっーとパソコンに向かってる人とか、外での作業が続く人とか、。仕事って結構同じ姿勢でいる事が多いから要注意ですね。」
仙「そうじゃ、立ち仕事の人は1日中立っておったり、デスクワークの人は座りっぱなしじゃ。運動のし過ぎも良いとは言えん。」
ぺ「立ち、坐り、歩き、寝っ転がり、これを上手くローテーションさせれば、、」
仙「ウホホッ、楽しそうじゃ」
ぺ「えーっと先ず駅まで歩いて、電車で座って、、」
仙「そして、もう一つ『精神疲労』、これは七情が関係してくるぞ」
ぽん
*精神疲労
五臓・七情・気機(気の運動)の関係
- 肝 怒 気上
- 心 喜、驚 気緩、気乱
- 脾 思、憂 気結
- 肺 悲、憂 気消
- 腎 驚、恐 気乱、気下
ぺ「いわゆる『ストレス』って言うやつですよね」
仙「腹を立てたり、思い憂いたりする事で五臓は弱っていくのじゃ。」
ぺ「よく『医者にストレスを溜めない様にって言われた』なんて事を聞きますが、わかっていてもこれは難しいですよね。簡単に仕事を辞めたりできないし、このコロナ禍では職を失った人もいるし、、不安や不満が蔓延してて」
仙「ふむ、ストレスの多い時代じゃからこそ、その不安や不満の波に飲み込まれぬよう、ストレスフリーになる時間を持つ事が大事じゃぞ。」
ぺ「音楽聴いたり〜歌ったり〜踊ったり、アレクサ歌って〜♪」
アレクサ
♪ ♪ ♪〜〜ワンツースリーワンツースリー
準備はオッケー? ♪ ♪ ♪
♪〜はあ〜〜っ
シアトル生まれのアレクサは
踊りがとっても大好きで〜〜♪ ♪
ぺ「アレクサ、歌のレパートリー凄ッ‼︎」
仙「古典には養生の真髄が述べられておるぞ」
ぺ「養生の真髄⁉︎」
精神疲労の原因はまず、自分に精神的に弱いところがあり
欲望や激情を抑えきれないため抵抗力が低下してしまうからだ
欲望を抑え、心の豊かさを求め
精神的なもの・教養的なものへの欲求を高める必要がある
ぺ「はい、精進致します」
仙「肉体疲労・精神疲労で五臓に負担をかけぬよう、薬膳でバランスを整えることも大事な事じゃ。」
ぺ「はい!五味のバランスも整えて、五行レンジャーたちをサポートします
- 眼精疲労が酷い人は、肝・心を養う薬膳を
- 寝ている時間が長い人は、肺を養う薬膳を
- デスクワークで坐りっぱなしの人は、脾胃を養う薬膳を
- 立ち仕事の人は、腎を養う薬膳を
- 歩き詰めの人は、肝を養う薬膳を
- ストレスが溜まっている人は、気の巡りを良くする薬膳を
美味しい薬膳で疲労回復!ストレス解消!」
*七情のお話はこちら
*「五味のバランスのお話」はこちら
*「疲労回復に良い薬膳」
*「気鬱に良い薬膳」