主成分の名はイヌリン
ザッザッ ザッザッ
仙「ようし、掘れた、、。」
ヒュヒューン
仙「ぺんたん、菊芋を掘って来たぞ、直ぐに調理じゃ。」
ぺ「え?え?」
仙「え、ではない、ほれ、これが菊芋じゃ。」
ぺ「へぇ、なんかゴツゴツして面白い形ですね、。」
仙「ブツブツ言っておらんと、直ぐに調理じゃ。」
ぺ「仙人、何をそんなに慌ててみえるのですか?」
仙「菊芋の主成分、イヌリンは水溶性なんじゃ、土を洗った時点から減少するのでな、洗ったら直ぐに調理する事が大事なんじゃ。」
ぺ「イヌリン?」
トントン シャッシャッ
仙「完成じゃ、 菊芋とピーマンの花椒炒め 。」
ぺ「美味しそう、、。」
パクッ
ぺ「美味しい‼︎」
パクッ パクパクパクパク
ぺ「仙人、これ、食べだしたら止まりません。歯ごたえがたまらない、、。」
パクパク パクパクパクパク
仙「今日も脾胃を整え、温める薬膳じゃが、、、1人で全部食べるでない!」
ぺ「ハッ、はい。」
ぴたっ
仙「菊芋は脾の嫌いな湿を取ってくれる食薬じゃ。」
ぺ「湿を⁈ 菊芋は優れものですね、。」
仙「それに脾を温めるピーマン、温めて湿も取る花椒、といった組み合わせじゃ。脾を労わるには先ず温める事が大事じゃからな。」
ぺ「はい、花椒の香りが良いですし、この菊芋のシャキシャキ感が、、。」
パクパク パクパク
完食
菊芋とピーマンの花椒炒め
材料(2人分)
菊芋100g、ピーマン2個、ごま油、酢小さじ1/2、塩少々、花椒粉適宜
作り方
- ピーマンはせん切りにする。
- 菊芋は芽をとり、皮ごと薄く切ってせん切りにする。
- フライパンを熱し、ごま油を入れ、ピーマン、菊芋を炒める。
- 火が通ったら、塩と酢を入れ混ぜる。
- 器に盛り、花椒粉をかける。
菊芋 利水滲湿類
[性味/帰経 ]平、甘/ 脾、胃
[働き]⑴利水去湿 むくみ、尿の出が悪い
⑵和中益胃 食欲低下、腹脹、胃のもたれ
⑶清熱解毒 腫れ物
ピーマン 温裏類
性味/帰経 ] 熱、辛/心、 脾
[働き]⑴温中散寒 脾胃虚寒による脘腹冷痛、嘔吐下痢
⑵開胃消食 食欲不振、消化不良
花椒(花山椒、山椒) 温裏類
[性味/帰経 ] 温(熱)、辛/肺、腎、脾、胃
[働き]⑴温中散寒 脾胃寒証の胃腹の冷え、嘔吐、下痢
⑵燥湿除痺 関節・筋肉の冷え、麻痺
⑶温経止痛 生理痛、脾胃の寒湿疼痛、四肢疼痛
⑷殺虫 寄生虫による腹痛
仙人問答
仙「菊芋はな、むくみ、高血糖、糖尿病、腫瘍に効果があるとも言われておるのじゃ。」
ぺ「おぉ、では甘いものが好きな人に良い食薬ですね。」
仙「そうじゃのう、スィーツ好きの人が多いからのう。」
ぺ「主成分のイヌリンって、面白い名前ですね。猫じゃなくて、犬か、、ぺんたんは猫派なんだけどな、、。」
仙「イヌリンはノンカロリーの糖質なんじゃ。」
ぺ「ノンカロリー♡」
仙「そうじゃ、しかも腸内の善玉菌の餌となってインシュリンの分泌を抑える働きがあるため、糖尿病の食事療法やダイエットに使われておるのじゃ。」
ぺ「菊芋、すごいんですね。こんな変な形なのに、、。」
仙「見た目で判断せぬ事じゃ。」
ぺ「菊芋を使った料理、まだまだ考えれそう、。」
仙「ふむ、色々考えると良いのう、、しかし、調理直前までは洗ってはならぬぞ。」
ぺ「はい。」