春の主節気は風(ふう)
パラッ パラッ パラッ
ぺ「鬼は外〜〜福はうち〜〜」
パクパク ポリポリ ポリポリポリーー
仙「ぺんたんよ、撒いておる豆より食べておる豆のが多いぞ。」
ハッ
ぺ「美味しくて、ついつい、、。」
仙「今日は節分、明日は立春、肝ウーッドがウキウキしておるじゃろうのう。」
ぺ「そうですね、春は肝ウーッドの働きが盛んになる季節ですもんね。」
仙「『節気の変わり目の最後の18日間は、脾を大切に、』と言うたのを覚えておるか?」
ぺ「はい、だから脾を補う薬膳をと、『手羽元のキンカン酢煮』を作りました。」
仙「ふむ、脾は五行の土に属し、中央に位置している。」
ぺ「はい、脾アース、ですね。」
仙「古典には『脾』についてこんなふうに書かれておるのじゃ。『四季に応じてその他の四臓[の長として]をつかさどり、各季節の終わりの18日間に寄生する形で旺盛となるが、単独で1つの季節をつかさどる事は出来ない』とな。」
ぺ「はぁ、、えっと、脾アースは四季を通じて重要だけれど、特に立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間が旺盛になるという事ですね。」
仙「そうじゃ、図を描いてみると、こんな感じじゃ。」
ぺ「あ、これ、分かりやすいですね。」
仙「ウハハハハ、わしの力作じゃ。」
ぺ「脾アースはいっつも大事、、そしていよいよ春、、ですね。」
仙「ぺんたんよ、 自然界には六気と呼ばれる六つの異なった気候変化があるんじゃ。」
ぺ「六気?」
仙「そうじゃ、風(ふう)・寒(かん)・暑・湿・燥・火(か) じゃ。」
ぺ「はい、なんとなくわかります。」
仙「ふむ、六気は、それぞれの季節の主節気とも言われておってな。春は風、夏は暑火、梅雨は湿、秋は燥、冬は寒が主節気なんじゃ。」
ぺ「主節気、、。」
仙「しかぁし、、この六気に異常が起こったり、」
ぺ「六気に異常が?」
仙「冷夏や暖冬、台風の襲来などじゃ、、。その六気の異常や、或いは身体の正気不足により抵抗力が低下すると、、。」
ぺ「抵抗力が低下すると、、、?」
仙「この六気は発病因子となり、、、」
ぺ「発病因子となり、、?」
仙「六淫邪気(ろくいんじゃき)に変身するのじゃあぁぁぁ、。」
ぺ「うわぁぁ、、、怖いいいいいい、、、。」
仙「風邪(ふうじゃ)・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪 これが六淫邪気じゃ。」
ぺ「い、いつも、仙人が季節ごとに気をつけている邪気ですね。」
仙「そうじゃ、。この邪気に入り込まれぬよう、五行レンジャーを強化しておるのじゃぞ。」
ぺ「五行レンジャーvs六淫邪気、、負けられませんね、この戦い!春の主節気は『風(ふう)』だから、、。」
仙「そう、風、、風の六淫邪気は風邪(ふうじゃ)じゃ。」
ぺ「では、風邪に入り込まれぬように気をつける、、ということですね。」
キョロキョロ
仙「よいかぺんたん、決して風邪を侮ってはならぬぞ、風邪は『百病の長』と言われておるツワモノじゃ。」
ぺ「百病の長⁉️」
仙「風は春の主節気ではあるが、1年中吹いておるじゃろう、、それゆえ、いずれの季節とも繋がっておる、風邪は他の邪気と一緒になって身体に入りこむ事も出来るのじゃ。」
ぺ「他の邪気と合体⁉︎ なんという奴、、風邪、要注意の邪気、必ず倒してみせます‼︎」
[ 主節気 ]
- 春ー風ー肝(木)
- 梅雨ー湿ー脾(土)
- 夏ー暑火ー心(火)
- 秋ー燥ー肺(金)
- 冬ー寒ー腎(水)
*中医学・薬膳では季節を五季に分けて考えています。
*日本では春の後に梅雨が来るので上記のように書きましたが、中国では夏の後の長夏が湿・脾にあたります。五行では肝ー心ー脾ー肺ー腎となります。