中薬(漢方)で 潤いの薬膳茶
トコトコ
トコトコ
ぎぃ〜
ぺ「こんにちは〜」
マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん、お久しぶりですね。」
ぺ「アハハ、、本当に、、。」
マスター「さ、こちらへどうぞ。」
ぺ「ありがとうございます。」
トコトコ
マスター「今日は少し暖かいですね。」
ぺ「はい、ほっとします。」
マスター「今日は何になさいますか?」
ぺ「えーっと、、このところ、冬の乾燥のせいか、、なんだかあちこち痒くって、、。」
マスター「そうですか、では、乾燥肌に効く薬膳茶、お作りします。」
ぺ「わ、ありがとうございます。」
ドボドボ
マスター「今日は中薬を使った薬膳茶をお淹れします。」
ぺ「中薬、、ですか?」
マスター「はい、これ、 麦門冬と玉竹です。」
![[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/senninlife/20180212/20180212115738.jpg)
![[f:id:hatenablog:20170217161727j:plain:title=:alt=]](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/senninlife/20180212/20180212115750.jpg)
ぺ「あ、麦門冬、、これは漢方薬にも良く使われていますね。」
マスター「そうです、漢方薬の麦門冬湯(ばくもんどうとう)は滋陰潤燥剤として有名ですね。」
ぺ「麦門冬湯、、聞いたことありますよ。」
マスター「そうですか、麦門冬湯は麦門冬に半夏、人参、甘草、粳米を配合して作られた漢方薬です。」
ぺ「へぇ、半夏や人参も入っているのですね。」
マスター「はい、半夏は痰を改善しますし、人参は肺気・脾気を補いますからね。」
ぺ「人参、赤いにんじんではなくて、ウコギ科の吉林人参とか朝鮮人参とかの人参ですよね。そう言えば仙人が人参と枸杞子の薬膳酒を飲んでいて、、。」
マスター「ハハ、さすが仙人、。肺は百脈の集まる所、、ですからね。」
ぽちゃ
ヒタヒタ
マスター「中薬は、こうして、まず水に30分ほど浸けておき、それから煎じるのです。」
ぺ「はい、。」
マスター「もちろん、花や葉類など、香りが飛びやすいものは、最後に入れて使うのですが。」
ぺ「あ、薄荷とか、菊花とか、ですよね。」
マスター「はい、そして中薬を煎じる時は、必ず土鍋を使って、そして蓋をして下さい。性質が変質したり、薬効が飛んでしまいますからね。鉄鍋や銅鍋は禁忌ですよ。」
ぺ「はい、ガラスのポットでも良いですか?」
マスター「はい、ガラスは良いですよ。」
ふつふつ
ふつふつ
マスター「薬膳茶に限らず、どんなお茶を淹れる時も蓋をすると良いのですよ。例えティパックのお茶でも、蓋をして蒸らす事で、香りがグンと良くなるのです。」
ぺ「へぇ〜〜、。」
ドボドボ
マスター「はい、お待たせ致しました。乾燥肌や、声枯れに良い、麦門冬玉竹茶です。」
ぺ「頂きます。」
ゴクッ
ぺ「わ、甘い、、」
ゴクッ
ぺ「漢方薬だから、もっとマズイのかと思ったら、、甘くて飲みやすいです。」
マスター「ハハ、麦門冬も玉竹もどちらもユリ科の植物で、甘みのある中薬なんですよ。」
ぺ「ユリ科、、それでゆり根と同じ滋陰類、、。」
マスター「はい、どちらも肺と胃に働き、体の水分を補って、肺、胃を潤し、肌の乾燥、声枯れ、空咳などに良いのです。」
ぺ「肺と胃を潤す、、。そうか、肺も胃も乾燥を嫌いますもんね。」
マスター「そうです、皮膚、体毛は肺の華、、肌の乾燥は肺気の運動と密接に関係しているのです。」
ぺ「肺気の運動と、、それで肺気を養う人参と一緒に摂ることが効果的なんですね。」
マスター「はい。」
ゴクッ
ぺ「なんか、効きそうです。」
マスター「薬膳茶は、朝1日分をまとめて作り、3回に分けて、飲む分だけ温めて召し上がってください。」
ぺ「はい、まとめて作って、1日3回に分けて飲む、、のですね。」
マスター「はい、そうです。食前や食間に飲むのが良いのです。では、これ、今日のあと2回分、、です。どうぞ。」
ドボドボ
ぺ「あ、お持ち帰り分まで、、ありがとうございます。」ウキウキ
麦門冬と玉竹の薬膳茶
材料(1人1日分)
麦門冬15g、玉竹15g、水5カップ
作り方
- 土鍋に、全ての中薬と水3カップを入れて30分浸けておく。
- 1を火にかけて(蓋をする)、30分煎じる。
- 2を濾して、再び土鍋に2カップの水を入れ20分煎じ、濾す。
- 2回分の薬湯を混ぜ、1日3回に分けて食前・食間(空腹時)に温めて飲む。
麦門冬(ばくもんどう) 滋陰類
[性味/帰経 ] 微寒、甘、微苦/肺、心、胃
[働き]⑴清熱潤肺 肺陰不足の空咳、痰少
⑵養胃生津・清心除煩 胃陰不足の口渇、舌の乾燥、心陰虚の不眠、焦燥
⑶潤腸通便 腸燥便秘
玉竹(ぎょくちく) 滋陰類
[性味/帰経 ] 微寒、甘/肺、胃
[働き]⑴養陰潤燥・生津止咳 肺胃陰傷の口渇、多飲、空咳、吐き気、便秘
⑵清心除煩 イライラ、多汗、発熱、自汗、尿が少ない
*五臓の華のお話はこちら
*肺気を養う「人参酒」はこちら