薬膳でセルフケア めざせ!仙人life

中医薬膳学に基づき、薬食同源、医食同源で仙人のような健康長寿を目指します。

柿のヘタでシャックリに良い「柿蒂湯」を煎じる

 

胃の冷えからくるシャックリに

 

 

ヒック

 ヒヒック

 

ぺ「やだ、、しゃっくりが全然止まらない」

 

ヒュヒューン

仙「ぺんたん、、今日も山々は紅葉が美しかったぞ」

 

ヒック

ぺ「ヒ、、そうですか、、ヒック

 

仙「なんじゃ、しゃっくりか、、」

ぺ「そうなんです、、、止まったかなって思うとまた出て、、ヒック

 

仙「ウホホッ、そんな時はこれじゃ!」

 

ぽん

 

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柿のへた




ぺ「⁇これは⁇」

仙「柿のヘタじゃ。」

ぺ「柿のヘタ?」

仙「柿酢を作った時に、放っておいたじゃろ。あれを干しておいたのじゃ。」

ぺ「あ、それで、、捨てようと思ったら見当たらなくなってて、ヒック

仙「柿のヘタは『柿蒂(してい)』と言う中薬じゃ。これはシャックリに効くのじゃぞ」

ぺ「柿のヘタが中薬⁉︎」

 

仙「ふむ、では今日はこれで『柿蒂湯』という漢方薬を煎じるとしよう」

ぺ「柿蒂湯、、」

 

仙「柿の蔕に、丁香と生姜を入れて煎じるのじゃ」

 

 

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丁香・生姜

 

コトコト

 コトコト

コトコト

 コトコト

コトコト

 コトコト

 

 

仙「しっかり煎じて完成『柿蒂湯』じゃ」

 

ぽん

 

 

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シャックリに良い「柿蒂湯」


ぺ「飲んでみます」

ゴクリ

ぺ「うわっ、結構強い、、」

仙「ウハハハ、漢方薬じゃからのう」

 

ゴク

 ゴクリ

ぺ「やっぱり普通の薬膳茶とはちょっと違いますね」

仙「冷えてシャックリがよく出る、しかも『気虚』、という場合はこれに『人参(吉林人参)』を加えると良いのじゃぞ」

ぺ「へぇ、、」

ゴクリ

 ゴクリ

 



 

 

 柿蒂湯(していとう)

 

《 立法: 降気止呃 》

 

材料

  • 柿のヘタ9g(柿蒂)
  • 丁香6g
  • 生姜6g
  • 水600cc

   

 

作り方

  1. 柿のヘタは洗って天日干ししておく
  2. 土鍋に分量の水と、細かくした柿のヘタ、丁香、薄切り生姜を入れて蓋をし、火にかける
  3. 沸騰したら弱火にし、40~50分煎じる。
  4. 蒸らしてから濾す。
  5. 温めて飲む。 

 

 

 

柿蒂(してい) 行気薬

[性味/帰経 ]  平(微温)、苦、渋/胃

[働き]⑴降気止涼  胃の冷えによるシャックリ

 

丁香(丁子)  温裏類

[性味/帰経 ]  温、辛、甘/脾、胃、腎、肺

[働き]⑴温中降逆   冷えの脘腹疼痛、嘔吐、吐き気、ゲップ、食欲不振

         ⑵温腎助陽 勃起不全、生理不順

         ⑶散寒止痛   冷えの胃痛、腹痛

 

生姜  辛温解表類

[性味/帰経 ]  微温、辛/肺、脾

[働き]⑴発汗解表     風寒表証の悪寒、無汗、身体の痛み

         ⑵温胃止嘔     胃の冷え・痛み、嘔吐、食欲不振

         ⑶温肺止咳     咳、白痰、喘息

         ⑷解毒     魚・蟹中毒の時に喉、舌の痺れを取る

 

*参考

柿霜(しそう)干し柿の表面にできる白霜

[性味/帰経 ]  涼、甘/肺・胃

[働き]甘涼清潤・清熱生津・潤肺止咳 喉痛み、口内炎、肺熱燥咳、肺癆喀血

 

  止咳平喘類(しがいへいぜんるい)

[性味/帰経 ] 寒、甘、渋/心、肺、大腸

[働き]⑴清熱潤肺 肺熱の咳、喀血、便秘

         ⑵生津止渇 胃熱傷陰、口渇、口内炎

         ⑶解酒熱毒 二日酔い、酒の飲み過ぎ 

 

 

 

 

仙人問答

 

 

仙「今日の漢方薬は、脾胃の冷えからくるシャックリに良いのじゃ、全てのシャックリではないぞ。」

ぺ「脾胃の冷え、、、薬草園でずっと作業していたので、冷えたのかなぁ」

仙「寒邪が脾胃に入ってくると脾胃の働きを邪魔するのでな、これからの季節は要注意じゃ。」

ぺ「はい、、」

 

仙「ぺんたんよ、脾気と胃気はどの様に動くか覚えておるか?」

ぺ「はい!『脾気は上昇で正常、胃気は下降で正常』です。」

仙「そうじゃ、シャックリやゲップ、嘔吐といった症状は胃気が正常に下降せず、上逆しておこるものなのじゃ。」

ぺ「肺気が上逆すると咳になり、胃気が上逆するとシャックリやゲップ、嘔吐に、」

仙「寒邪が脾胃の働きを阻滞して、脾は上昇できず胃は下降できず、という訳じゃ。」

 

ぺ「その冷えから来るシャックリに良いのが柿のヘタ、、」

仙「ふむ、柿蒂は逆気をおろしてくれるのでな、シャックリや嘔吐に良いのじゃ」

ぺ「それに丁香と生姜、」

仙「丁香は胃を温め逆気を降ろす、生姜も胃を温め寒邪を散らし止嘔に働く」

ぺ「おぉ、それぞれのパワーが、、それにしても柿ってすごいですね、ヘタにまでこんなパワーが!」

 

仙「ウホホッ、ぺんたんよ、干し柿、知っておるじゃろ?」

ぺ「もちろんです!」

仙「あの干し柿の表面の白い粉、、あれは『柿霜(しそう)』と言ってな熱をとってくれる。喉の痛みや口内炎、肺熱に良いのじゃぞ」

ぺ「干し柿の表面の霜は肺の熱を取る!それでコロナが流行り出した頃に『干し柿が良いらしい』なんて噂が流れてたんですね。」

仙「ふむ、そんな事もあったようじゃのう。」

 

ぺ「柿パワーをまとめてみると、」

  • 柿は寒性で肺熱・胃熱を取るから、肺熱の咳やお酒の飲み過ぎに良い
  • 干し柿の柿霜はやはり肺熱をとって口内炎や喉の痛みに良い
  • 柿蒂は微温で胃の上逆をおろすから、シャックリに良い

 

仙「『柿が赤くなると医者が青くなる』とはよく言ったもんじゃ。ただし、カニやさつまいも、じゃがいもとは相性が良くないのでな気をつけることじゃ。生姜や豚肉、大豆との組み合わせがおすすめじゃ。

 

ぺ「はい。あ!そう言えば、、いつの間にシャックリ止まってる、、柿蒂パワーお見事!」

仙「ヘタは上手に使う、、ウハハハハハーッ!

 

 

 

*「臓腑の気の流れ」について

www.senninlife.com

 

 

*「柿のデザートソース」

www.senninlife.com

 

 

*二日酔い予防の薬膳「柿と白菜の浅漬け」

www.senninlife.com

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