いざ、出腎!
仙「サスケ、サスケは何処じゃ?」
ぺ「ハッ。」
仙「サスケ、いよいよ冬の腎じゃ。」
ぺ「ハッ。」
仙「アメリカではトランプ が勝利してしまったぞ、我らも勝利を信じて出腎じゃ。」
ぺ「ハッ、。」
仙「壁じゃ壁じゃ、壁を築け! 誰も入れてはならぬ、篭城(ろうじょう)じゃ!」
ぺ「ハッ、、って仙人、いつまで真田ごっこするんですかぁ、、。」
仙「ウハハハハ、冬の陣と冬の腎をかけたのじゃ、面白いじゃろう、。」
ぺ「言われなくても分かってますよ、もう、、。」
仙「冬に働きが盛んになる『腎』の話をしようかと思うてのう。」
ぺ「はい、それは是非お聞きしたいです。」
仙「先ず腎は腰に位置し、五臓の中で最も重要な臓器であり、『先天の本』と言われておる。」
ぺ「はい、腎は先天の本、脾は後天の本、です。」
仙「その腎の主な働きは『精』と関わっているんじゃ。」
ぺ「えーっと、両親から受け継いだ精を貯蔵しているんですよね。はぁ、、親からもらった腎精(人生)かぁ、、。」
仙「そうじゃ、その親からもらった腎精が健康の源になっておるんじゃ。」
ぺ「その腎精を補うのが、『後天の本』脾胃で作られる『後天の精』なんですよね。」
仙「ふむ、良く分かっておるようじゃ。後天の精を作る事は親から貰った腎精では無く、自分で作る腎精(人生)じゃぞ。その腎精から『腎陰』と『腎陽』が生じ、これが五臓六腑の陰陽の本となっておる。」
ぺ「はい、全身の陰陽の本、。」
仙「『腎陰』は身体の成長・性機能の発達・骨の丈夫さ・記憶力・聴力・老化などと関わっておるのじゃ。」
ぺ「そんなに、、。」
仙「そして『腎陽』は呼吸の安定・水の代謝・尿の生成と排泄・便の排泄などと関わっておる。」
ぺ「ふぇ〜、腎陰、腎陽の働きは凄いんですねぇ、、」
仙「そうじゃろう?腎精から髄(ずい)も生成されるからのう。腎の働きは偉大なのじゃ。」
ぺ「髄?」
仙「そう、髄じゃ。骨髄、脊髄、脳髄。髄が骨を滋養する、骨が丈夫になれば歯も健康になる。『歯は骨の余り』と言われておるんじゃ。」
ぺ「骨も腎に関係しているのかぁ、、。」
仙「それだけではないぞ、脳髄は髄の海と言われておる、脳髄が充実すれば、思考能力、記憶力も高まり、視力良好、聴力鋭く、臭覚も鋭敏になるのじゃ。」
ぺ「ううううわぁ、、腎、めっちゃ大事ですね、、。」
仙「そういえば、ぺんたんはよく五臓チェックをしておったな。」
ぺ「はい、あ、そうか、、華ですね、腎の調子が良い時は、『華は髪に現れる』です。」
仙「そうじゃ、中医学では『髪は血の余り』と言われておる。髪に艶があり、量も豊かであることは、血が豊富で滋養していることと関わっておるのじゃ。その血が精から作られるので、髪の状態から腎精が充実しておるかどうかわかる、ということじゃ。」
ぺ「髪で腎精(人生)の充実が、、。」
仙「では、この腎が弱まればどうなる?どんな症状が出てくると思うかのう?」
ぺ「えっと、骨がもろくなったり、歯が抜けたり、記憶力も悪くなるし、難聴とか、頻尿とか、抜け毛、白髪、、、。」
仙「そうじゃな。身体の成長発育が遅くなったり、老化や記憶力の低下が早まったり、耳鳴り、足腰の衰え、不妊症、不育症、生理不順や呼吸、尿、便の異常も出てくるんじゃ。」
ぺ「うわぁぁぁ、腎を大切にしようっと。」
仙「腎陰を滋陰し、腎陽を温陽する、これを忘れてはならぬぞ。」
ぺ「はい。」
腎の働きを良くする食薬、中薬
腎の働きを良くする食薬と中薬
温陽補腎
食薬:くるみ、にら、羊肉、鶏肉、海老、ナマコ
滋陰補腎
食薬:小麦、黒くわい、豆腐、黒胡麻、黒豆、卵、牛乳、豚肉、スッポン、アワビ、貝類
中薬:黄精、枸杞子、桑椹、地黄
仙人問答
ぺ「ところで仙人、冬の陣があるって事は、夏の陣は、、?」
仙「うぉッ、、そ、そうじゃな、もちろんあるぞ、中医学では、冬の腎に 夏の心じゃ。」
ぺ「なるほど、、。」
仙「ふう、今日も寒いのう、出掛けるのはやめて、クリキントンでも食べながら、花札でもするとしよう。」