山芋酒の風味が良いね
トントン トントン
シャッシャッ
仙「ぺんたん、何を作っておるのじゃ?」
ぺ「はい、里の方たちに役立ててもらおうと、あっという間に出来る簡単薬膳を、。」
仙「ほぉ、昨日の変身薬膳が刺激になったようじゃのう。」
ぺ「はい、やっぱり、人に喜んでもらえるって嬉しいですね。なんかやる気が出て来ちゃって、、。」
仙「それは良い事じゃ。で、なんの薬膳かのう?」
ぺ「はい、昨日は海老とクルミを使ったので、今日は長芋です。」
仙「これも薬膳にはなくてはならぬ食薬じゃからのう。」
ぺ「山芋酒も出来て来ているので、それも入れてみました。」
仙「それは、良い考えじゃ。しかし、里の人々は山芋酒がないかもしれんのう、。」
ぺ「はい、でも、使うのはほんの少しなので、持って行って分けてきても良いですし、芋焼酎で代用していただいても良いかと。」
仙「ふむふむ、、。」
まぜまぜ まぜまぜ
ぺ「はい、出来ました、長芋の辛子明太子和え です。」
仙「お、これは美味そうじゃ。」
パクッ
仙「山芋酒の香りが効いておるのう。辛子明太子とも良く馴染んでこ、これは、、。」
ぺ「これは、、何ですか?」
仙「いや、腎を補強する良い薬膳じゃぞ。長芋で腎気を補い、辛子明太子で気の巡りを良くする。」
ぺ「はい、。」
仙「まだまだ寒い日が続くからのう、寒邪も大きい顔をして歩き回っておる。適量の唐辛子や酒類で体を温めることは良いことじゃ。」
ぺ「はい、では、この薬膳の作り方を書いて、里の寄合所へ貼ってきます。山芋酒も少し持って行って置いてきます。」
仙「ふむ、それが良かろう。」
トコトコ トコトコ
長芋の辛子明太子和え
材料(2人分)
長芋100g、辛子明太子20g、山芋酒(芋焼酎)小さじ1、海苔少々
作り方
- 長芋は皮をむいて5mm角に切る。
- 明太子は皮を取ってほぐしておく。
- 長芋、明太子、山芋酒を和える。
- 器に盛り、切り海苔をかける。
山薬(山芋、長芋、自然薯) 補気類
[性味/帰経 ] 平、甘/脾、肺、腎
[働き]⑴健脾止瀉 脾気弱の食少、腹脹、泥状便
⑵養肺止咳 肺陰虚の慢性咳、喘息
⑶補腎縮尿 腎気虚の遺精、頻尿、帯下
山芋酒
効能:胃弱、消化不良、強壮、強精、若返り、物忘れ、足腰の衰え、頻尿、疲労回復
唐辛子 温裏類
[性味/帰経 ] 熱、辛/心、肺
[働き]⑴温中散寒 胃腹の冷痛、胸背の冷え、疼痛
⑵健脾消食 食欲不振、消化不良
海苔 化痰類
[性味/帰経 ] 寒、甘、鹹/ 肺
[働き]⑴化痰軟堅 瘰癧(るいれき、リンパ節腫)、甲状腺腫
⑵清熱利尿 水腫、淋病、小便不利、脚気、不眠、皮膚病
仙人問答
タッタタッタ タッタタタタタタターーー
ぺ「ハァハァハァ、、仙人、仙に〜〜ん、、大変でーす。」
ウィッ ヒック
仙「お、ぺんたん、この薬膳は山芋酒と良く合うのう、、酒のつまみにもってこいじゃ、、。いやぁ、うまいうまい、、。」
ぺ「あー、仙人もう何やってるんですか、、山芋酒、こんなに飲んじゃって、、。」
仙「ウハハハハ、薬膳酒で絶好調じゃぁ。」
ぺ「もうっ、仙人、それどころじゃないです。里の方達が、、里の方達が、、、。」
仙「里の皆がどうしたというのじゃ?」
ぺ「邪気が入ってこれないように、隣の村との界に壁を作るって、、。」
仙「愚かなことを、、自然界の邪気に壁など効かぬわ。」