粘り気のある黄痰にも良い薬膳
ザッザ ザッザ
ガッサ ガッサ
仙「今は今、働き者の仙人がおった。仙人は野山に混じりて、たけのこを掘っておった。」
ゴボっ
仙「すると、たけのこと一緒に、女の子が取れたので、その子にタケノコを茹でてもらう事にした。」
グツグツ
グツグツ
ザザザ〜っ
ザッ ザザザッブー〜ン
仙「今は今、働き者の仙人がおった。仙人は海へ行ってみたが、適当な亀が見当たらなかったので、アサリを掘ってみた。」
シュッシュッ
仙「すると、アサリと一緒に、女の子が獲れたので、その子に、砂抜きをしてもらう事にした。」
じゃりじゃり
じゃりじゃり
仙「今は今、仙人は山で採れたタケノコと、海で獲れたアサリで、美味しい薬膳ご飯を作る事にした。」
トントン
トントン
グツグツ
しゅぽっぽーッ
仙「ウホ、良いかおりじゃ、。たけのことアサリのご飯、、完成。」
パクッ
パクパク
仙「おぉ、これは美味い、やはり掘りたてのタケノコは柔らかくて美味いのう、、。」
パクッ
パクパク
ぺ「ったく、、下ごしらえを全〜〜部、人にやらせておいて、、。ん〜〜でもアサリの出汁がきいて、美味しいー、。」
仙「そうじゃ、このアサリの出汁とたけのこ、ウマウマじゃ〜。」
パクパク
パクパク
筍とあさりのご飯
材料(2人分)
うるち米1合、あさり(殻付き)130g、筍(茹で)40g、昆布2g、三つ葉
煮汁:生姜汁小さじ1/2、紹興酒大さじ1、醤油大さじ1/2、
作り方
- あさりは砂抜きし、塩水で洗う。昆布は細く切る。
- お米はといで、昆布を入れて水に浸けておく。
- 鍋に煮汁を入れて煮立たせ、あさりを入れ蓋をして、あさりの口が開いたら火を止め、煮汁とあさりを分けておく(あさりをむき身にしたい場合は身を取り出しておく)。
- 筍は短冊切りにする。
- お米に3の煮汁を入れて水加減し、筍を入れて炊く。
- 炊き上がったら、あさりを入れ、蓋をして蒸らす。
- 器に盛り、刻んだ三つ葉を散らす。
筍(たけのこ) 化痰類
[性味/帰経 ] 寒、甘/ 胃、大腸
[働き]⑴清熱化痰 痰熱の咳、胃熱口渇、食積腹脹
⑵解毒透疹 麻疹、湿疹
⑶滑腸通便 便秘、小便不利
[性味/帰経 ] 寒、甘、鹹/ 肝、腎、脾、胃
[働き]⑴清熱化痰 黄痰、粘る痰、痰熱の咳
⑵潤燥止渇 喉の乾燥、煩熱、口渇、肺虚の咳
昆布 化痰類
[性味/帰経 ] 寒、鹹/ 肝、胃、腎
[働き]⑴消痰軟堅 瘰癧(るいれき)、肝腫、脾腫、睾丸の腫大疼痛
⑵行水消腫 水腫、げっぷ、血便、脚気、浮腫
三葉(みつば) 辛温解表類
[性味/帰経 ] 温、辛/
[働き]⑴袪風止咳 かぜ、咳、喘息、膿痰、黄痰
⑵活血化瘀解毒 皮膚のかゆみ、怪我、瘡瘍腫毒、歯痛
仙人問答
仙「あー、美味かった。」
ぺ「はい、仙人、今日は化痰類の食薬を沢山使った薬膳でしたねー。」
仙「ふむ、そうじゃのう、たけのこ、あさり、昆布、全て化痰類じゃ。」
ぺ「化痰類という事は、当然、痰を改善する訳ですよね。」
仙「もちろんじゃ、咳にも良いし、、化痰類の食薬は粘り気のある黄色い痰にも良いぞ。」
ぺ「たけのこは良くワカメと一緒に「若竹煮」なんて作りますが、では、あのメニューも痰の改善に良いのですね。」
仙「そうじゃ、ワカメも化痰類、、ワカメとタケノコも大変良い組み合わせじゃな。」
ぺ「なるほど、、昔からある日本の家庭料理には、そのままで薬膳になる物が沢山あるんですね、、肉じゃが、もそうだし、、。」
仙「ふむ、今は昔、、。昔からの知恵というものは大切なものじゃな。」
ぺ「はい、良い物はちゃんと受け継がれて行くんですね。」
仙「そうじゃな、。」
ぺ「あーーでも、去年、仙人がタケノコを掘った時は確か、ピカーーンと光る物が出てきて、それでそれで、、私達、『米』に行ったんでしたよね。」
仙「おぉ、そうじゃったな。」
ぺ「あれからもう、1年、、はぁ、今は昔、、になりにけり、、。」
*「筍とえんどうの葛仕立て」はこちら
*「塩麹で肉じゃが」はこちら
*「化痰止咳平喘類」の食薬はこちら