干し柿♡11月
皆さま、こんにちは、ぺんたんです。
レターパックの封を開けると そこには癖の強い右肩下がりの筆跡で
クリニック名と医師の名前が記されていた
その下に私がサインして送り返す
ただそれだけの事
これは “おじさん”の看取りの同意書
干し柿作り
10月のルーティーンを頑張ったご褒美に、渋柿を買いに岐阜へ出かけました
向かったのは「富有柿の里 いとぬき」
今年は初の干し柿作りにチャレンジしよう!と思い立ち
干し柿といえば「蜂屋柿」が良いのかなぁなんて思っていたんですが
「住吉屋」のご主人に「『ひらたね柿』で作ると美味しいよ、タネ無しだし」と教えて頂き購入してきました
ぽん
一見、普通の富有柿にしか見えません
でもこれ正真正銘の渋柿なんですよー
住吉屋のご主人に教えて頂いた通り
- 晴天の続く時を見計らって
- 皮を剥き縛って、熱湯に5、6秒潜らせ
- 軒下に吊るす
- 鳥さん達に狙われるので、対策を忘れずに
- 雨に降られると直ぐにカビるので要注意!
- 2週間で美味しい干し柿の出来上がり♪
完成!「干し柿」
中はとろ〜〜り
住吉屋で食べたあの味と同じ
美味しい❣️
初の干し柿作り、大成功です‼︎
直ぐに食べる分以外は、1個ずつラップして冷凍保存
でも、不思議ですね
私、元々甘いものは苦手で、干し柿なんて完璧NG
でも数年前から急に食べたくなり、ちょこちょこ買う様になって、、
ついに作るところまで来てしまった!
プルーンやナツメは今も苦手なんですけどね
干し柿作りで大量に出た柿の皮
1部は糠床に入れて発酵中
1部は黒酢に漬けて発酵中
残りは↓
皮だけでも「柿酢」出来るかなぁ⁇
住吉屋
“おじさん”はバツイチの独り者で子供もいない
私の血縁ではあるけれど、会うのは年に1、2回あるか無いかといった程度
そんな関係なのに、何故、私が同意書を?
“おじさん”はとても元気な人でフットワークも軽くいつもあちこち飛び回っている人だった
でも「独り身だから」と老後を考えて自宅を売り払い「介護付き老人ホーム」に入居することを決めた
そうしたらどうだろう
“おじさん”に纏わりついて頼っていた姪や甥が一瞬にして消えてしまったのである
入居書類の緊急連絡先の欄にも
身許引受人の欄にもサインする事なく・・・
私の人生とは殆ど関わることがなかった“おじさん”だけれど
1度だけ一緒に旅行に行ったことがある
私が「鮎が大好きなの」と言ったら
「よし、美味しい鮎料理を食べさせてやる」と
連れていってもらったのが根尾の『住吉屋』
住吉屋は名所「薄墨桜」の近くにあり
宇野千代はこの「住吉屋」の1室で「薄墨の桜」という小説を書いていたんだそうな
鮎料理が美味しかった事はもちろん過ぎるくらいだけれど
ゆべしやイチジクの赤ワイン煮、豆乳そば、けんちん汁
全てにご主人の手と心が行き届き 忘れられない宿となった
自然界便り
玄関のマリーゴールドに
バッタさん
あれ お腹が大きいね
薬草園便り
マイヤーレモンを収穫しました
果汁たっぷりでジューシージューシー♪
あと6個ぐらいは収穫できそう♡
編集後記
同意書を返送してから1週間後
施設から「クラスターがおさまったので面会可能です」と連絡を頂き
干し柿を持って出かけた
何を見せても「いらんいらん」と手を横に振る
言葉がうまく出なくなっていて、手で◯や×を作って意思を伝えてくる
「食事は食べれず、エンシュアという栄養ドリンクで命を繋いでいる感じですが、最近ではそれも拒否されて、、」
「点滴も試みましたが、ご自分でとってしまわれ、、」
施設長さんとドクターの談
病院か看取りか・・・
干し柿のとろとろ中身をプラスティックのフォークですくいだし
“おじさん”の口元に運ぶ
すかさず大きな口を開けたので
舌の上にのせると
もごもごと口を動かす
小さな目がパッと大きく見開いて輝いた
両手で作ったのは
大きな
◯
〜 〜 〜 ♪ 〜 〜 〜
暖かかった11月
菊芋を掘ってみたり
柚子酒を漬けてみたり
干した柚子の皮を烏龍茶葉と一緒に急須に入れて熱湯を注ぐ
ん〜〜
至福の香〜
今月もお越し頂きありがとうございました