冷えにも、咳にも
そよそよ
そよそよ〜
ぺ「あ〜〜気持ちの良い風〜」
ぺ「ん?どこからか良い香りが、、」
キョロキョロ
キョロキョロ
ぺ「あ、、金木犀!」
ぺ「綺麗〜、そうだちょっとお花を摘んで、、今年もマスターに、、」
そそ
そそそッ
そらそらそそそッ
ぎぃ〜
ぺ「マスター、、こんにちはーーッ」
マスター「いらっしゃいませ、ぺんたんさん、、あれ?何かいい香りがしますね」
ぺ「はい、金木犀が咲いてて、、いっぱい摘んできましたよ、どうぞ」
マスター「これは、、嬉しいプレゼントです、ありがとうございます」
ぺ「へへ、マスターまた綺麗な薬膳茶を作ってくれるかなぁ、、なんて」
マスター「そうですね、実は僕も先日少しだけ金木犀を摘んで干しておいたんです」
ぺ「あ、そうなんですか」
マスター「ぺんたんさんがいっぱい摘んできてくれたので、これと合わせて『桂花酒』を作ってみます」
ぺ「桂花酒!うわぁそれ絶対いいですね!」
マスター「桂花酒は陰干ししたものを使っても良いですし、フレッシュ金木犀でも作れます」
ぺ「うふふふ、、」
マスター「今回はミックスで漬けてみますね」
ぽん
マスター「フレッシュ金木犀を粗めのザルに入れてふるい」
パラパラ
パラパラ
マスター「サッと洗って」
ササッ
マスター「キッチンペーパー等で水気をしっかり切って、暫く乾かしておきます」
ぺ「あー〜金木犀の香りが、、たまらないわー」
マスター「下処理が済んだら、後は消毒した瓶に入れてリカーを注ぐだけです」
ぺ「どんな味になるのかなぁ〜」
マスター「リカーだけでなく白ワインも一緒に入れてみますね、グッと飲みやすく美味しくなりますよ」
ぺ「わ、それ素敵!」
マスター「氷砂糖を入れても良いのですが、後で他の薬酒とブレンドする場合もあるので、やめておきましょう」
ぺ「はい」
ドボドボ
キュッ
マスター「はい、『桂花酒』です」
ぽん
ぺ「わぁ、キラキラしてる」
マスター「見てるだけでも楽しい薬膳酒ですね」
ぺ「ほんと、、あ、でも効能もちゃんとあって、冷え・咳なんかに良いんですよね」
マスター「はい、それに桂花は『心』にも帰経するので『龍眼肉酒』とブレンドして飲めば『不安・不眠』にも良いのです」
ぺ「へぇ、、不眠にも、、」
マスター「物悲しい秋の夜にはぴったりかもしれませんね」
ぺ「物悲しい秋、、」
マスター「他にも『山芋酒』とブレンドすれば『腰痛・咳・喘息・頻尿』にも良いのですよ」
ぺ「山芋!丁度収穫の時期ですから、漬けておくとgoodですねー」
マスター「はい」
ぺ「効能たっぷりの『桂花酒』、、早く飲みたい!」
桂花酒(金木犀)
《立法: 温中散寒、理気止痛》
材料
*フレッシュ金木犀:リカー=1:8ぐらいの割合
作り方
- 金木犀の花(5分咲き程度)を摘み、荒めのザルに入れてふるいゴミ、虫を落とす。サッと水で洗って陰干しする。
- フレッシュで使う場合は1の水気が切れたら、熱湯消毒した瓶に入れる。ドライで使う場合は1を3~4日陰干してから瓶に入れる。
- リカーを注ぐ(ホワイトリカーのみの場合は1ℓ、白ワインを混ぜる場合はリカーと白ワイン合わせて1ℓにする)(氷砂糖はお好みで)
- 蓋をして冷暗所で3週間~1ヶ月ほどおく。(ドライで作った場合は3ヶ月以上おく)(1日1回揺する)
- 4を濾して細瓶に移し冷暗所で保存する。
- 濾した後の金木犀は布袋に入れてお風呂に入れる。
【桂花山芋酒】
効能:咳、喘息、腰痛、頻尿
《作り方・服用》
- 桂花酒:山芋酒=1:6+桂花蜜少々(なければ蜂蜜)でブレンド酒を作り、細瓶に保存する。
- 1日に2〜3回、20〜30mlお湯で割って服用(毎日決まった時間に)
【桂花龍眼肉酒】
効能:不安、不眠
《作り方・服用》
- 桂花酒:龍眼肉酒=1:4でブレンド酒を作り、細瓶に保存する。
- 就寝前に30mlお湯で割って服用
*龍眼肉酒はこちら
*山芋酒はこちら
*桂花蜜はこちら
桂花(けいか) 温裏類
[性味/帰経 ] 温、辛、甘/心、脾、肝、胃
[働き]⑴温中散寒 脘腹冷え、疼痛、歯痛、風湿痺痛
⑵化痰止咳 咳・喘息
⑶芳香除臭 口臭
酒 祛風湿類
[性味/帰経 ] 温、辛、甘、苦/ 心、肝、肺、胃
[働き]⑴行気活血 胸痺、四肢の冷え
⑵散寒止痛 関節・筋肉の痛み、脘腹冷痛、風湿痺痛