組み合わせも色々楽しめます ♪
ミーンミーン
マスター「これが、あせもに良い中薬、『金銀花』です。スイカズラの花のつぼみなんですよ。」
ぽん
トッコ「お花のつぼみなの、、。」
ぺ「金銀花、、確かこの前、、うーん、思い出せない、、。」
トッコ「このお花のつぼみでお茶を作るの?」
マスター「そうです。このお花に、そうですね、トッコちゃんが飲みやすいように、干し葡萄を入れてみましょう、。」
ぽん
ぺ「あ、グリーンレーズン、。これ好きです、普通のレーズンより食べやすくて、。」
マスター「はい、普通のレーズンでも良いのですが、薬膳茶にはこちらのグリーンレーズンがよく使われるんですよ。」
ぺ「八宝茶にも入ってますよね。」
トッコ「トッコもグリーンレーズン食べたい、、。」
マスター「それと、くず粉、です。」
ぽん
ぺ「葛根、、ですね。これは夏の定番かも、、という中薬ですネ。」
マスター「皮膚の化膿が酷い時は、これに菊花を加えたり、たんぽぽを加えたりするんです。」
ぽん
ぺ「解毒作用たっぷりの薬膳茶になりますね。」
マスター「はい、でも今日はトッコちゃんのあせも対策ですから、、金銀花とグリーンレーズン、葛根の組み合わせでお作りします。」
トッコ「はい、マスター、お願いしまーす。」
グツグツ
グツグツ
マスター「では、トッコちゃん、ぺんたんさん、まず、金銀花だけのお茶を召し上がってみて下さい。」
ぽん
トッコ「わぁ、、お花のつぼみが入ってる、、。」
ごくッ
トッコ「ちょっと、、にがい、、。」
ごくッ
ぺ「ほんと、、ちょっと苦味がありますね、、それと、、なんか芋のツルっぽい味、、。」
マスター「では、今度はそれにグリーンレーズンを加えて煎じた金銀干し葡萄茶です、どうぞ。」
ぽん
パクッ
トッコ「レーズン甘くておいしい、、お茶と一緒に食べながら飲むと、、たのしい、。」
パクごくッ
ぺ「うん、たしかに甘みがあって、さっきより飲みやすい。」
マスター「では、最後に、そのお茶に葛根を加えた『 金銀干し葡萄葛根茶 』です。」
ぽん
トッコ「わぁーとろとろ、、おもしろいー、レーズンおいしいー。」
ぺ「くずが入るとすごくまったりして、、ゆっくり飲めておいしいですねー。」
マスター「はい、トロミは誤嚥にも良いですよ。」
トッコ「マスター、このお茶であせも治るの?」
マスター「はい、毎日飲めばきっと良くなってくると思いますよ。金銀花と葛根でかゆみの元になる血の熱をとって、グリーンレーズンで血を養って乾燥を改善しますからね。」
トッコ「やった!」
マスター「それに金銀花は喉の痛みにも良いのですよ。」
トッコ「あー、それ、いっちゃん、、トッコの友達のいっちゃんがいっつも言ってる。口開けて寝てるから喉が痛いーって。」
マスター「いっちゃんがいっつも言ってるんですか⁈」
トッコ「うん、あのね、いっちゃんち、先祖代々なんだって、。」
ぺ「先祖代々、、なにそれ⁇」ケラケラ
トッコ「だっていっちゃんが言ってたもん。『うちは先祖代々口を開けて寝る家柄だから、お母さんもいっつも喉が痛い。』って。」
ぺ「アハハ〜、おもしろい家族、、。」
マスター「トッコちゃん、、お口を閉じてみてください。」
トッコ「?お口を?」
キュッ
マスター「トッコちゃん、舌は、、どこにありますか?」
トッコ「お口の中!」
マスター「はい、そのお口の中にあるトッコちゃんの舌のさきっぽは、お口の中のどこを触ってますか?」
トッコ「え⁈ どこ?うん、、えーっと、、?」
ぺ「私は、、舌先は上の歯の裏っ側の、、上あごのちょっとボコっとしたところ、、にくっついてる、、と、思う、、。」
トッコ「あ、そうだ、トッコもそこ、。」
マスター「はい、2人とも、素晴らしいです。」
2人「マスター、なにそれ、、?」
マスター「お口を閉じた時の舌先の定位置は上の歯の裏の後ろにあるボコッとしたところ、です。舌先はそこで、舌全体が上あごにくっついている状態、、そうなっていれば完璧。口を開けて寝る事はなくなりますよ。」
2人「えーーーっ、そうなの?」
マスター「はい、だからきっといっちゃん家は、先祖代々、舌先が下に下がってしまっているんですよ。それで口呼吸になってしまって、喉が痛くなるのです。」
ぺ「うわぁびっくり、、全然知らなかった、舌にも定位置があるなんて、。マスター、、どうしてそんな凄い事、知ってるんですか?」
マスター「昔、昔、、僕の師匠から教えて頂いたんですよ。」ニコッ
トッコ「トッコ、いまからいっちゃんちに行ってくるーー。」
ピューーーーーッ
【 金銀干し葡萄葛根茶】
《 立法:清熱解毒 》
材料
大人1人1日分(幼児は1/2、児童は2/3の量)
- 金銀花 6g
- くず粉 6g
- 干し葡萄 15g
- 水 500cc
作り方
- 土鍋に分量の水、金銀花、干し葡萄を入れて30分おく。
- 火にかけ、煮立ったら弱火にし15分煎じる。
- 火を止めて蒸らし、濾す。(干し葡萄は食べれます。)
- 3を鍋に入れ、少量の水で溶いた葛を入れて火にかけ、透明になるまでしっかりとかき混ぜる。
- 1日数回に分けて飲む。(薬膳茶は食間に飲むのがおススメです。)
- 急須に金銀花、干し葡萄を入れてお湯を注ぎ、5分〜10分ほど蒸らして飲む事もできます。(効能を高めたい時は上記の様に煎じてください。)
- 金銀花は冷蔵庫で保存してください。
金銀花 清熱解毒類
[性味/帰経 ] 寒、甘/肺、胃、心
[働き]⑴清熱解毒 瘡瘍腫毒、痢疾、あせも
⑵疏散風熱 発熱、口渇、咽喉腫痛
*注意; 脾胃虚寒と慢性瘡瘍者には禁忌
寒い時期、冷え症の場合は摂取量を控える
葛根(かっこん) 辛涼解表類
[性味/帰経 ] 涼、辛、甘/ 脾、胃
[働き]⑴発表解肌 外感表証の発熱、頭痛、無汗
⑵昇陽透疹 風疹、麻疹の透発が不十分な時
⑶解熱生津 発熱、口渇
ぶどう 養血類
[性味/帰経 ] 平、甘、酸/脾、肺、腎
⑵強壮筋骨 リウマチ、下肢疼痛、風湿痛
⑶利尿消腫 むくみ
⑷解表透疹 風邪による皮疹、麻疹
*薬膳素材辞典より
【 金銀花茶 アレンジ 】
- 発熱・のどの渇きには・・金銀花+薄荷、 金銀花+緑茶
- 皮膚の化膿には・・金銀花+たんぽぽ(蒲公英)+菊花(+薄荷もok)
*薄荷はペパーミントでも良いです。
*たんぽぽ茶はこちら
*菊花の薬膳茶はこちら
ドボドボ
ドボドボ
グツグツ
グツグツ
ぺ「え?マスター、、さっき使った金銀花、、もう1度煎じるんですか?」
マスター「はい、今度はさっきよりももっとた〜っぷり水を入れて、時間も先ほどより長めに、、20分〜30分ほど煎じます。」
ぺ「二番煎じ?」
マスター「中薬は高価なものが多いですからね、しっかり使いきらないともったいないです。金銀花は民間療法では足腰の痛み、筋肉のほてり、打ち身、痔などに良いと言われていますから、この二番煎じをお風呂に入れて使うのです。」
ぺ「わ、それ、良いですね。」
マスター「ええ、ぺんたんさん、土鍋温泉に持って行って使ってください。」
ぺ「はい、ありがとうございます!」
マスター「それから、中薬については、ご購入でお悩みの方もあるようですので、こちら、ご紹介させていただきます。」
ぺ「では、私も菊花を、。このお店は私が中華街に行くと必ず中薬を買いに行くお店です。↓」
ぺ「マスター、今日はおもしろいお話、ありがとうございました。金銀花茶はちょっと苦くて、でもレーズンが甘くて、、。」
マスター「はい、苦味には清熱、解毒作用がありますからね、苦味のあるゴーヤ酒も良いですが、、トッコちゃんにはこちらのお茶で、。」
ぺ「解毒⁉︎ そうだ、マスター、金銀花、、思い出しましたよ、確か『五味消毒飲』に入ってましたね、蒲公英や菊花と一緒に、。」
マスター「はい、五つの花から出来ている漢方薬『五味消毒飲』、抗がん剤の副作用対策にも用いられますね。」
ぺ「そうでした、、。あー思い出してよかった、、方剤の勉強にも役立ちました、マスター、ありがとうございます。」
ボン!
マスター「ではぺんたんさん、少し重いですが、金銀花の二番煎じ、、持って行ってくださいね。」
ぺ「はい!ありがとうございます。」
ずっしり
*くず粉を使ったデザートはこちら
*「ゴーヤ酒」はこちら
*「六味の効能」はこちら