満開の葛の花を採取して作りましょ
ゆらゆら
ゆらゆら ゆらゆら
ぺ「仙人、、葛の花が綺麗に咲いてますね〜」
仙「そよそよと風に揺らいで、、秋じゃのう」
ぺ「薬草園の薬草達に葛の蔓が絡んで、ホント鬱陶しいッ!て思っちゃうけれど、こうして花が咲くとそれも許せちゃう、、」
スルスル
スルスルッ
サッ
ササッ
ぺ「わっ、仙人、、折角綺麗に咲いている葛の花を、、」
仙「ウホホッ、葛の花はな、干したものを『葛花(かっか)』と言って立派な中薬なんじゃ。」
ぺ「え、花も?葛の根は葛根という事は知ってたけど、花も中薬⁈」
パラ
パラパラッ
仙「こうして花を陰干ししておくのじゃ。」
ぺ「は、、はい。」
そよそよそよそよ〜
カラカラカラカラ〜〜
仙「良い具合に干し上がった、、ではこの葛花で薬膳茶を作るとしよう。」
ぺ「はい、」
パパッ
ドボドボ
仙「簡単な事じゃ。水と葛花を土鍋に入れて火にかけ、沸騰したらちょちょッと煎じて火を止める。」
フツフツ
フツフツ
仙「蒸らして濾して、完成、『葛花茶』じゃ」
ぽん
ぺ「これが葛花茶、、では頂きます」
ゴクリ
ぺ「優しい味、、お花のお茶ですね〜」
仙「ウホッ、わしの必需品、」
ゴクゴク
ゴクゴク
ぺ「え?仙人の必需品⁈仙人、、この薬膳茶、一体何に効くんですか?」
仙「二日酔いじゃ、、飲み過ぎちゃったらハイ葛花!」
葛花茶(かっかちゃ)
《 立法: 醒胃止嘔》
材料
- 葛花(ドライ)6〜8g
- 水500ml
作り方
- 葛の花は採取して、風通しの良いところで数日間陰干しする。
- 土鍋に分量の水と葛花を入れ火にかける。
- 沸騰したら1、2分煎じて火を止め、蒸らす。
- 濾して、飲む。
葛花(かっか) 辛涼解表類
[性味/帰経 ] 甘、平/ 脾、胃
[働き]⑴酒酔いの嘔吐、口渇、解酒毒
*葛を使った薬膳はこちら
仙人問答
ぺ「二日酔いに良いなんて、、通りであっという間に葛の花を採取して、」
仙「ウハハハハ〜、葛花は大した花じゃのう、」
ぺ「全く、、ホントに効くんですか?」
仙「何を言うておる、この葛花を使った『葛花解酲湯(かっかかいていとう)』という方剤もあるのじゃぞ。」
ぺ「え、方剤まで、、」
仙「もちろん、二日酔い、解酒に良い方剤じゃ、」
ぺ「綺麗なお花なのに、酔っ払いに飲ませるなんて勿体ない」
仙「ぺんたんよ、葛にはな、イソフラボン類が含まれておるそうじゃ。」
ぺ「え?イソフラボン⁈」
仙「そうじゃ、もちろん葛根にも。」
ぺ「イソフラボンと言えば、女性ホルモンに似た働きをすると言われている大事なポリフェノール!」
仙「ふむ、更年期障害や骨粗鬆症の予防や改善にも良いと言われておるな」
ぺ「二日酔いだけじゃなく、女性にも嬉しい薬膳茶っ!」
仙「どうじゃ、葛は花も根も大したものじゃろ」
ぺ「うわぁ、、急にありがたみが増してきた、、」
ゴクゴク
ゴクリッ
仙「葛花はまだまだ色々な楽しみ方ができるのじゃが、台風で花もだいぶ散ってしまったのでな、また来年のお楽しみ、、という事にしておこう」
ぺ「ん??そう言えば今日は秋分の日、、仙人、『秋分の日は二日酔い厳禁!』って言ってませんでしたっけ?」
仙「ウハハハハハーーーーッ」
ヒューン
*秋分の日のお話はこちら