湿熱をとる中薬、黄連
パチッ
♪〜〜♪〜〜
ぺ「あっ、あっ、あーーーっ!」
仙「なんじゃ、ぺんたん、朝から騒いで、、」
ぺ「仙人、見てくださいよ、新しく始まった朝ドラ『らんまん』にバイカオウレンの花が、、」
仙「ほぉ」
ぺ「バイカオウレンも黄連の仲間ですよね、、、ぺんたん、黄連の花って見たことないんですよ、でも中医学の勉強してると、いっぱい出てきて、」
仙「そうじゃのう、どれ」
ササッ
パッ
仙「ウホホッ、仙人検索でこの通り、まずはバイカオウレン」
ぽん
ぺ「わーほんと梅の花みたい、可憐〜♪」
仙「ふむ、お次は、中薬に使われるオウレンじゃ。」
ぽん
ぺ「これが、黄連の花!黄連っていう名前なのに真っ白、ちっちゃくて可愛い♡」
仙「オウレンは、葉っぱの形によって『芹葉オウレン』『菊葉オウレン』『小芹葉オウレン』などがあるようじゃ」
ぺ「へぇ、、そんなに」
仙「そして、オウレンの根茎、これこそが中薬の黄連」
ぽん
ぺ「アハハハ、こうなっちゃうと、苦々しい感じ、、」
仙「黄連は実にいろんな方剤に使われておるからのう」
ぺ「はい、ただいま必死にお勉強中です!ちょっと書き出してみます」
サラサラ
サラサラ
黄連 清熱燥湿薬
キンポウゲ科オウレンの根を殆ど除いた根茎
[性味/帰経 ] 苦、寒/心・脾・胃・肝・胆・大腸
[働き]
⑴清熱燥湿
●大腸湿熱の下痢に、単味或いは木香・黄芩・葛根と
*方剤: 香連丸・芍薬湯・葛根黄芩黄連湯
●腸胃湿熱による上部の痞え、腹満、嘔吐、下痢に、黄芩・半夏・木香・厚朴と
*方剤: 半夏瀉心湯・枳実消痞丸・木香檳榔丸
●三焦の潮熱・胸苦しい・口渇・悪心・嘔吐・下痢・尿量少ないに、杏仁、滑石、半夏、厚朴と
*方剤: 杏仁滑石等
⑵清熱瀉火
●熱入心包の高熱・意識障害・うわごと・煩躁に、牛黄・犀角・鬱金と
*方剤: 牛黄清心丸・安宮牛黄丸・清営湯
●火盛迫血妄行による吐血・鼻血に、大黄・黄芩・赤芍・生地黄と
方剤:三黄瀉心湯
●心火上炎の焦燥感・不眠・口内炎などに、山梔子・黄芩・大黄・朱砂・生地黄と
*方剤: 朱砂安神丸
●陰血不足をともなう時に、阿膠・白芍・鶏子黄と
*方剤: 黄連阿膠湯
●胃火熾盛の消穀善飢・歯痛・歯茎出血などに、知母・天花粉・升麻と
*方剤: 清胃散
●肝火胃犯による胃痛・嘔吐・呑酸には、呉茱萸・蘇葉と
*方剤: 左金丸
●肝火上炎による目の充血・腫痛・疼痛・流涙などに、黄芩・竜胆草・山梔子・菊花・連翹と
*方剤: 当帰竜薈丸
●胸中積熱・腸中有寒の寒熱不調による腹痛・嘔吐には、乾姜・桂枝・半夏と
*方剤: 黄連湯
⑶清熱解毒
●熱毒による高熱・煩躁・目の充血・腫痛・咽喉腫痛・皮下出血・嘔吐、瘡瘍腫毒には、黄芩・山梔子・金銀花・連翹・板藍根・升麻と
*方剤: 黄連解毒湯・普済消毒飲・清瘟敗毒散
●火毒による目の充血・腫脹・疼痛に単味の煎汁を点眼、また中耳炎に明礬と外用
*中医臨床のための中薬学より
仙人問答
仙「おぉ、しっかり書き出したのう」
ぺ「はい仙人、黄連が使われている方剤の種類、すごいです」
仙「黄連は湿熱をとる中薬」
ぺ「はい、黄芩、黄連、黄柏、この3つの中薬は全て湿熱をとる中薬ですよね。」
仙「そうじゃ、黄芩は上焦の熱を、黄連は中焦の熱を、黄柏は下焦の熱をとる」
ぺ「はい、芩・連・柏と覚えました!」
仙「黄芩は肺火熱を、黄連は心胃火熱を、黄柏は腎火熱を」
ぺ「3つとも清熱燥湿、瀉火解毒の効能あり!」
仙「こんな可愛らしい花の根茎に、恐るべきパワーが隠されておるのじゃ」
ぺ「はい、こうやってお花をみて、ひとつずつ印象づけて覚えないと、名前や文字だけではサッパリで、、」
ぺ「あ!そうだ仙人、オウレンだけじゃなく、オオバコやツユクサもドラマに出てきましたよ」
仙「そうかそうか、ツユクサは干して中薬を作ったのう」
ぺ「はい、これからも、中薬に関連した植物が出てきたら書き留めておきます!」
仙「オウ!」
ぺ「にしても、ドラマの中で大量の草の本を購入する主人公に皆が呆れるシーンがありましたが、、」
仙「本草綱目か、、」
ぺ「はい、ホントに草の本は高い!方剤学の本も中薬学の本も高い!高すぎるぜよ〜~ッ」
*ツユクサ(鴨跖草(おうせきそう)のお話はこちら
*オオバコ、車前子のお話はこちら
*牧野富太郎さんのお話はこちら